労働組合って何ですか?

寒かった分桜の花が長もちしている様ですね。みなさんも気分転換して、お花見を楽しめると良いですね。

動労水戸ブログを見てくれている人から「今の青年たちには労働組合って良く分からない。 だから、前提にされると理解するのが難しい。」という意見をいただきました。

動労水戸は、自分たち自身の経験に踏まえ、地域の労働者の労働組合作りも進めて来ました。しかし、自分たちの職場で闘うことも、JR以外で労働組合を作り、維持することも簡単なことではありませんでした。

実際に、困っている労働者の「相談」を受けて、それが「解決」したら労働組合からは離れてしまうことが少なくありませんでした。

せっかく出会ったのに、未払い賃金が払われたら終わり。労働組合で頑張るより、次の仕事へと流れて行きます。つまり、労働組合が生きることや生活することに結び付かないのです。

そこに大きな課題を感じて来ました。今こそ労働組合が必要なのに、労働組合に留まらないことの根本原因は何なのでしょうか?


(国分勝之撮影)

韓国の労働組合法では、一つの企業で一つの労働組合しか認められていませんので、職場労働者の少なくとも過半数の支持を得なければなりません。だから、とても大変で、単純ではありません。

しかし、簡単に労働組合を作れない分徹底的に民主主義を貫きます。組合に反対している人を排除するのではなく、理解を得ることを大切にしています。


日本では、職場に二人の仲間がいれば労働組合を作れます。一人だとしても、合同労組に入って会社と交渉することもできます。(作りかたのポイントについては、動労水戸はもちろんですが労働団体に相談すればアドバイスしてもらえます。)

ですから、韓国に比べると簡単に労働組合を作ったり、入ったりすることができます。しかし、簡単だからと言って労働組合として定着できている訳ではありません。

労働組合の土台は、職場に仲間を作ることなんですが「一人でも入れる合同労組」があることで仲間とつながらなくても労働組合を名乗れてしまいます。しかも、会社があまりにひどいので、とりあえず解決できてしまう場合が多くあります。ここに落とし穴がないのかを考えなければならないと思います。


(一人の大変さを仲間で共有し支え合うのが動労水戸です。)


時代が悪く、会社の攻勢が厳しいから労働者がつながれないのでしょうか?労働組合は、状況が悪いから支持されないのか?

韓国で労働組合に生きた女性労働者が「一緒に分かち合えば山の様な荷物も羽毛の様に軽くなる。共に歩く人たちへの信頼があるからだ。」という言葉を残しています。

時に信頼は裏切られて、深く傷つきます。しかし、試練を通してこそ崩されない信頼が打ち立てられています。

「仲間との信頼が築かれた時に、自信を持って自分自身の存在の大切さを悟る様になった。」と別の女性労働者は語っています。


(国分勝之撮影。野山に咲く「ニリンソウ」)

ささいなことですが、苦しい時こそ仲間を思い、食べ物、飲み物一つを分け合うことが人の心を支え、動かすのではないでしょうか。

人の心をものやお金に代えない。どんなに立派な理論でも、AIにも決してできないことがここにあると思います。

なぜならそれは、そこにいる人にしかできないことだからです。その人が誰かを大切に思う関係は、そこにしかありません。

方法や技術は色々あっても、他に代えられない関係がある。奪われ、失われて来た人間的関係をこの時代に打ち立て直す。

そこに労働組合の現在的役割りがあるのではないでしょうか。

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動労水戸
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非公開
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鉄道労働者
自己紹介:
【国鉄水戸動力車労働組合】
1986年結成。JR東日本・JR貨物とその関連会社の労働者で組織する労働組合です。

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