動労水戸では、8月19日に水戸地裁において、組合を脱退した元委員長石井真一氏(脱退当時は水戸支部長)が持ち去った水戸支部費を取り戻すための裁判がありました。この日の公判は、原告組合側証人と被告人本人への口頭尋問でした。
この裁判において石井被告は、「水戸支部は支部大会で全員一致で解散を決めた。支部に交付された支部費は、支部のものだから組合に返還する理由はない」と主張しています。組合側では、「組合を脱退した者が組合の活動費である支部費を所持する理由はない。残留した組合員に引き継ぐか、組合に返還すること」を請求し、真っ向から対立した争いになってきました。
水戸支部には被告が組合を脱退したとき、病気休職中の組合員が在籍していました。しかし被告は、「組合費を納めていないから組合員ではない」と勝手に決めつけ、支部大会も知らせずに支部の解散を強行し、会計帳簿なども処分したとしています。
病気休職中であった組合員は、このときまで組合と相談して組合費の一部を納めてきました。そうしたことも踏まえず「組合員ではない」とすることなど、絶対に許せません。ましてや支部が勝手に組合員を除名することは、組合規約で出来ません。
被告が組合を脱退し、支部費を自分のものにするために、仲間を切り捨てたとしか思えない暴挙です。
また被告の主張では、被告が組合を脱退したのは2022年2月19日で、水戸支部の解散を決めたのは2月25日としています。組合を脱退して組合員権のない者が、支部大会を開催して解散を決めることなど、常識的に無効であることは明らかです。
動労水戸は、労働組合の原点は、苦しい状況に置かれた労働者を、みんなで協力して支えていくことだと考えています。その原点を踏みにじり、一緒に生きてきた仲間を切り捨てようとする攻撃には、労働組合として全力で立ち向かっていきます。
この裁判では、水戸支部の会計帳簿なども処分したとされていますので、裁判所の判決がどうなるかは分かりません。それでも私たち動労水戸は、仲間を支え合いながら生きていく運動を続けていきます。