常磐線湯本駅で考えたこと。

みなさんお疲れ様です。

昨日でJR北海道の石勝線夕張支線が廃止になりました。

夕張は、かつて夕張炭鉱で栄えた町です。1981年10月には、北炭夕張事故という大事故で59人の労働者が命を落としています。国鉄分割民営化の6年前です。

日本経済発展の原動力として、炭鉱労働者と国鉄の労働者は危険な仕事を誇り高く担っていました。

その分、結束が強く労働組合もとても強力でした。労働組合が強く、労働者の権利が強調されると企業の利潤は低下します。だから、生産性向上=企業利益をあげるためには、労働組合を会社寄りにするか解体が図られるのです。

今も石炭は火力発電などに欠かせませんが、1960年代からもはや石炭の時代ではない「石炭から石油へ」と言われて、労働組合潰しが行われました。

労働組合も折れてしまった結果、安全の経費が削られ、労働者の命が軽く扱われる様になったのです。

炭坑では、悲惨な事故が相次ぎました。


(夕張炭坑事故で運び出された労働者の遺体)

そして北海道は、炭鉱の衰退に加え国鉄の分割民営化で決定的に衰退しています。

夕張支線の廃止を惜しむだけでなく、労働者の生死と労働組合の歴史があることも考えたいと思います。

実は常磐線も常磐炭鉱から、首都圏に石炭を運ぶ線路として発展した歴史があります。


(国分勝之撮影)

その歴史にも思いを馳せながら、昨日は常磐線湯本駅正面の御幸山公園でいわきユニオンのお花見に。



先ずは、駅前の足湯に。結構熱くて、足が真っ赤になりました。



残念ながら桜はこれから…


されど今を生きる人たちの酒席は盛り上る。


「震災から8年、この公園でも野宿した。良く生きて来た。」と語る組合員。ユニオンの新組合の紹介。労働相談の話など、これからのことで盛り上りました。

公園からは常磐線E501も見えました。

湯本駅周辺もかつては栄えていましたが、寂れている感があります。それでも踏ん張って生きている感も見えます。

人間は、生体を維持するだけでなく、自分が生きている意味を食べながら生きていると言われます。

運転士でも、車掌でも、検修でも…どんな仕事をしていてもその意味と意義を考え、感じながら生きています。

JRは、「少子高齢化対策」の「効率化のために」という理由で、仕事の意味を根本から破壊しています。

仕事の意味を破壊するということは、生きることの意味そのものの破壊なのです。

会社が労働者の存在の意味を破壊していることに対して、労働組合は一人ひとりの仕事の意味と存在そのもののかけ換えのなさに踏まえる。生きる意味を奪還して行くことに、労働組合の真の役割りと闘いがあるのではないでしょうか。

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