動労総連合「ジョブローテーション」本社交渉

動労総連合は5月16日、「新たなジョブローテーション」に関する本社交渉を行いました。第1回目の今回は、制度に関する解明要求です。今回の交渉には、千葉と水戸の運転士も3人が参加しました。

まずは、「新たなジョブローテーション」を行う理由について聞きました。
会社は、「提案通りの経営環境の変化への対応するため、硬直的なライフサイクルを柔軟なものにする」と答えてきましたが、組合からの質問に「会社として生き残るため」と、労働者の生活や人生を犠牲にすることを明らかにしました。

次に車掌試験、運転士試験を廃止して「通常の人事異動」で乗務員になることを追及しました。会社は、「試験廃止のメリットは、社員のやりたいことが柔軟にできる」としながら、結局「要員の需給もある。希望通りに行かない場合もある」と、会社にとっての柔軟な対応であることがはっきりとしました。


  (国分勝之撮影)

さらに、車掌を経ずに運転士になることの理由を聞きました。会社は、「女性社員などの希望もある」と答えてきました。組合からは「車掌を経ることで安全意識ができるとこれまでは言っていたが」と質問に、「研修で補える。いずれほぼワンマン運転になるのではないか。計画はないが」と、車掌廃止に向けた制度ではないかと思わざるを得ませんでした。

運転士、車掌の職名を乗務職にしていくことについては、「運転士は車掌も出来る。込み運用を検討していく」「乗務係はジョブローテーションで運転士になっていく人が対象。指導職試験に合格しないと乗務指導係にならない」と回答しました。これはあくまでも車掌を合理化し、乗務係という安い運転士を使っていくということではないでしょうか。

そして「概ね10年で異動又は担務変更」の根拠については、「根拠はない。技術継承のため」と回答しました。組合から「10年の経験では技術の厚さがないのではないか」の質問に、「個の技術ではなく、職場に残る技術を作っていく。技術が固まらないように異動してもらう」としています。この回答では、自らの意識で高めていく技術力を、単にマニュアル化していけばいいとしか聞こえませんでした。

将来的な車掌業務の変化については、「ドライバレスの技術を確保してから提案する」「ワンマンの立証実験を行っている。中長編成は、全ドア開扉、ホームドアを前提に検討」「地方への拡大は利用状況で考える」としていて、徹底した要員合理化と地方切り捨てがあらためてはっきりしました。



組合からは「本人の意に沿わない異動は反対。安全を破壊するものは反対」ということを突きつけ、この日の交渉を終わりました。

動労総連合は交渉終了後第2の申し入れを出し、労働をとことん軽視して、労働者を将棋の駒として使い捨てるジョブローテーションを許さない闘いを進めています。

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