動労水戸情報634号

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てんこ盛りの過重労働

1月15日、JR水戸支社は2019年3月16日実施予定のダイヤ改正に伴う労働条件を各労組に提案した。3月改正から変更される乗務行路と要員体制が発表されたが、現在と列車体系が基本的に同じ(つまり業務量はかわらない)にもかかわらず、今次ダイ改だけで22名減と驚くべき要員削減だ(下図)。



昨年10月の特急車掌1人乗務化・ワンマン拡大の運用改定時の車掌31名減と合わせると、今年度だけで実に運輸関係だけで実に53名の要員減となる。
 
今次ダイ改で運転士の労働時間(7時間10分)内の実作業時間を表す一日一人平均の労働時間Aの現改比較をみると格段に増加している(図2)。



すでに3月からの乗務行路を見聞きした運転士の間では衝撃が走っているが、提示された乗務行路の特徴は、一行路あたりの乗務する量が格段と増加して「てんこ盛り」状態になっていることだ。当然、拘束時間も伸び、土浦では泊行路18本中10本が、いわきでは泊行路11本中6本が拘束23時間超えとなり、中には24時間を超えるものもある(ちなみに現在は水戸支社内の運転区所で拘束時間が23時間を超える行路は1本もない)。


これでは責任をもって運転できない
また、運転士も人間でありその日一日あたりに列車を運転できる時間には限度というものがある。一日に合計6時間くらいが体力的にも集中できる限度だ(筆者経験上)。この実乗務時間が6時間半を超えるものが土浦では実に全25行路中7つ、勝田でも5つもある。

極端な例としては、勝田の206行路―朝8:23に乗り出し上野往復・小山往復・大津港・高萩23:45着まで普通列車ばかり9時間7分の乗務―や、土浦の64行路―土浦出区して9:30発に始まり品川‐勝田‐上野‐勝田23:45着まですべて普通列車で8時間20分の乗務―など、到底安全に運転できる域を超えている。加えてこうした行路は朝8時前の出勤となっており二徹(泊まり勤務が二つ続く)の二徹目に組まれている。前日明けで帰り始発で出勤して、これらの行路を正常に乗ることなどできるのか。
 
これらのほかにも安全に運転するためには「あり得ない」行路がいくつも指摘されている。安全に運転できない、つまり行路として「成り立っていない」行路をもとにつくられた行路表・要員体制は机上の空論でしかない。しっかりと運転士の意見を取り入れた安全に運転できる行路をつくるべきだ。


勤務制度改正「多様な働き方」はウソ!?
ところで、3月ダイヤ改正は、昨年改正された新しい乗務員勤務制度が初めて適用されたわけだが、この「制度改正」の趣旨は、育児・介護と仕事を両立するため、あるいは、指導員や当直業務を行う主務職や支社課員などが自分の仕事の一部で乗務するという「多様な働き方の実現」とそのための「効率性の追求」であった。

ところが、今次改正では育児・介護用の行路は、運転士では土浦に1本、勝田に1本のわずか2本だけ、指導員用も主務用も支社用の行路もゼロだ。「多様な働き方」などさっぱり実現されていないのに、運転士行路は安全に運転できないほどのてんこ盛り、19人減の「効率化」=労働強化のみを追求した、まさに会社にとって「いいとこ取り」ではないか。

さも働きやすい環境をつくるかのような甘い言葉の裏で、実は史上最悪の乗務行路を強制するための制度改正だったことは明らかだ。
ライフサイクルは運輸のプロをつくるためというウソ、検修外注化はエルダーの職場を確保するためというウソ、そしてまた乗務員勤務制度の目的もウソだった。社員をだまして「効率化」=労働強化をする会社にどんな将来があるのか。


〈寄せられた意見〉
※()内の数字は行路番号

●我孫子泊は寝る時間が確保できないから土浦で上がりとしていたのに、水戸まで伸ばして、さらに勝田まわしの乗務とはありえない。(土浦75)

●7:55出勤の泊行路、通勤が遠い人は「宵出し」(次の日のために職場に前泊すること。勤務時間には入らない)すると、前日の泊から3泊4日となる。(土浦64)


●朝4時出勤で徒歩で車セまで行き出区、勝田から上野往復した後に、普通列車で上野まで乗務はひどい。土休日、特急が普通に置き換わったらさらにひどい。(勝田201)

●勝田から品川2往復する行路で、1ヤマ帰ってきて、次の乗務まで43分。折り返し準備時間除くと26分しかなく休憩できない。(勝田207)

●勝田から品川2往復する行路のうち、普通列車が入るのは初めて。しかも通勤帯。負担が大きすぎる。(勝田209)

●品川泊で勝田帰った後、さらに高萩往復、明けが13:37 翌日の負担大きい。(勝田222)
        


●内原泊4時半起床で東海回し勝田に帰った後、わずか37分で普通列車で上野、品川回しはあり得ない。(勝田223)

●サラリーマンだから乗れと言われたら乗る。楽したいと言っているんじゃない、ちゃんと仕事したいだけなんだ。(勝田運転士)

●DLの行路を臨時行路とすると、DL乗れる人が予備にいるとは限らず、変番で回すことがさらに増えるし予備要員が食われてしまう。(水郡線運転士)

●棚倉泊から大子、10分で折り返し郡山はきつい。さらに8000番台(1年の1/3くらい運転される臨時列車)あるときには明けが14時を超えるのか。(水郡線310)

●大子泊で始発列車を出区、水戸で5分で折り返して大子に戻るなんて無理。休憩どころかトイレに行く時間もない。(水郡線308)

●拘束時間24時間超える行路は、同じ行路番号の運転士が2人いることになる。連絡ミスは起きないか。時刻表も携帯グッズも2つ必要になる。(いわき106・108・109)

会社の掟は…

ブログを見てくれている青年から「今度は枠外訓練のことを出して欲しい」と要望がありました。

枠外訓練って、乗務員の労働時間外に行われる「残業」訓練です。

運転士に向けた今回の枠外訓練のテーマは「速やかな報告」「正しい報告」です。

これは昨年12月にあったオーバーラン事故で、「正しい報告」がされなかったことを問題にしたものです。

この運転士は、40日たったいまも乗務を降ろされています。

(何だーっ!尼崎事故で問題になった運転士を追い込む「日勤教育」じゃあないか~!)


(3月発売予定。国分さんデザインのバンダナです!)

訓練では、はじめに水戸支社運輸部が作ったパワーポイントを見せられます。

内容は、事故を起こせばその対応に何十人もの社員が関わる。マスコミ報道で会社がダメージを受ける。だから「自分のために」正しい報告をしなさい。などです。

訓練のパワーポイントには、「背景が真っ黒のところに赤や黄色の文字で書かれていて、どっかの宗教のようだ」「洗脳ですね」などの意見があります。

訓練のあと管理者がいなくなると、様々な意見が出ます。

「正しく報告出来ないのは、勤務評価に関わるからだ」

「水郡線でお客さんが転んだことも、会社は最初に運転士のミスを疑っていた」

など、みんなからの本音が出ます。

最後に「会社を信用できれば正しく報告するよね」との声に、何人かが「ピンポーン!」「その通り!」で終了。

結局、運転士の人生などお構いなしに、ミスを犯せば平気で晒し者にする。会社の姿勢のひどさを再確認する訓練になりました。


(JR水戸支社社友会規約) 

そして「社友会規約」です。第2条の目的には「…会社の持続的成長と社員一人ひとりの働き甲斐の創出に寄与すること。より効率的で働きがいのある職場づくりを図ること」とあります。

要するに会社成長のために、効率化に協力することを、生き甲斐&働きがい(何で漢字とひらがなにしているのかは不明ですが…ひょっとして単にいい加減?)にする組織。

そして、第5条入会と退会には「労働組合に加入している者の入会資格はない。」とあります。これを勤務評価をする管理者の助役が配る。

労働組合破壊を会社が行う。労働組合法ではこれを「不当労働行為」と言います。完全な違法行為。

最高裁判所で動労水戸への違法行為を断罪されたのも「不当労働行為」でした。


土浦では「社友会の集まりに出れば○、出なければ×。」と言われていると報告されています。

何だー!運転士の仕事の他に「マイプロ」や「業務研究」。そんで効率化にもんく言わず生き甲斐&働きがいを感じて、社友会にも出なければ×ですかー!


(銀魂2「掟は破るためにこそある」)


※「マイプロ」(マイプロジェクト)

労働者に「自主的に」小集団を作らせ生産性向上や
効率化に結びつけ、あたかも従業員が経営に参加している様に思わせ、低賃金でも働きがいがあるかの様に仕向けるJR東日本の小集団活動。

ご支援ありがとうございます!

みなさんお疲れさまです。

国分副委員長に、うれしい葉書が届きました!

鉄道ファンというだけでなく、動労千葉・動労水戸ファンなんですね。



国分副委員長の写真を最高と喜んでいただき、動労水戸ブログから元気をもらっていると言っていただきました。

JRの正規雇用の乗務員でさえ「10年後に生きているのだろうか?」と感じる時代です。

非正規雇用の青年たちには、明日をも知れない人たちがたくさんいると思います。

現在を担い、次代を担う青年たちが、充実して働くことと生き生きと生きる力に、労働組合がなる時だと改めて思います。

動労水戸は、どんな困難があっても社会全体を変える原動力が、JRの労働組合運動とJRの青年たちにあると確信します。

 (国分さん「国鉄のころ1980年当時の会津線湯野上駅。桜満開のGWです。」)

鉄道ファンのみなさんの強力なご支援とご協力をお願いします。

「たかが労働者。されど労働者」(中野洋)

みなさんおはようございます!

お陰さまで動労水戸ブログ。PV(ページビュー)数36000回。訪問者10000人。リピーター3000人になりました。見ていただきありがとうございます。

動労水戸は少数組合ですが、ずるをせず真っ直ぐに、仲間と一緒に生きて行きます。応援宜しくお願いします。


(国分さんが撮った水郡線DE10です。)

社友会に入ったの青年と話をした動労水戸組合員が報告してくれました。


「彼は東労組が嫌で社友会に入りましたが、社友会も組合のようなものと思っていたら、なにも言うことが出来ないものであることがわかったと言っていました。それでも職場の流れから抜けようとまではいっていないそうです。


ダイヤ改正では、彼の職場でも拘束時間が長くなっているそうです。会社に時間をとられるのが実感できると言っていました。


そこから青年たちの現状の話になって、『出世を望む人は、その上でマイプロとかやらざるを得ない。10年後に生きているのだろうか』不安になっていました。
外注化についても、自分のいた駅も委託されたそうで、すべてが無くなっていくと話していました。

様々な不安にかられながら、乗客を乗せて走る乗務員たち。仕事の誇りを奪われて、馬車馬のようにこき使われる労働者。

こんな現状をなんとか変えたい。現場労働者と向き合った労働組合でしか変えることは出来ない。動労水戸はそんな労働組合として奮闘していきたいと思える、30分ほどの会話でした。」

(春待ち遠しい本日は、国分さんの暖かい写真を。「裏磐梯の桧原湖畔から2時間、夢の楽園です。70代の老夫婦もたくさんきてます。雄国沼(おぐにぬま)というところ。6月末が見ごろです。」とのこと。鉄道だけでなく、職場の仲間と一緒に山を愛して来ました。 )

さて、東労組の組合員でも、国鉄労働組合の組合員でも、ずるをせず一労働者として誇りを持って生きて来た人はたくさんいます。その一人一人が宝だと私たちは思います。

動労水戸が尊敬する故中野洋動労千葉顧問は「たかが労働者。されど労働者。」と言いました。

労働組合の委員長だとか、偉そうにしても「たかが労働者なんだよ」でもね「労働者が腹を決めてひとつになって立ち上がった時、全てが変えられる」だから「されど労働者」なんだ。と語り、ずるをしない人生を貫きました。

労働者はひとつです。私たちと一緒に、自分らしく生きませんか。

労働組合は誰のもの?

みなさんお元気ですか?

お仕事をされている人、お疲れ様です。

仕事と人生。働き方と生き方は分けられないと思います。

「働き方改革」なんて言いますが、資本主義社会だと、働く場は圧倒的に企業から与えられて、その中から選択するしかありませんね。

企業は利益なしに成り立ちませんから、どんなに綺麗事を言っても利益が第一です。仕事の充実をとおして人生の充実を図っても、それは利益に従属しています。

つまり、人に喜んでもらえることや自分の存在がみんなに認められることが、一番心を満たすことなのに「利益」つまり「私利私欲」を動力として成立しているのです。

そこに根本的な嘘と矛盾があります。人は、企業に貢献すればするだけ報酬を得る可能性がありますが、人として認められるのではなく「地位とお金」など所有しているものが人の価値を決めて行くことになります。


(1982年国分勝之さん20歳。左側の人です。「大切な友人と北海道旅行の写真。夜行列車を乗り継いで最北へ向かう。今はとうとう 夜行列車は1本も無くなった。」)

これに対して労働組合は、労働者への正当な報酬や人間らしい労働を要求しながら、実は人間らしい生き方や人間関係を築くためにあります。

企業の所有者は、株主やそれを持つ経営者です。それに対して労働組合は、労働者自身のものです。

さて、国鉄が分割民営化されて間もなく32年。2月16日は、当時国労や動労千葉、全動労等の労働組合に所属した組合員が解雇通告された日です。

最大の労働組合だった国労は、国鉄分割民営化をズルズルと認めることで組合員の力を削いで来ました。

松崎明が率いた動労本部革マル派は国鉄分割民営化に強力してJR総連・東労組として支配して来ましたが、終わりの時を迎えています。

動労水戸の青年たちは、職場組合員の力で、国鉄分割民営化に反対し唯一ストライキで闘った中野洋さん率いる動労千葉に合流し動労総連合を作りました。


( 「夜が明けると荒涼とした猿払原野あたりか。ドアが開くデッキから振り返ると長い編成。グリーン車、寝台車、荷物車もつないでいる。車内は6月だというのに蒸気暖房。通過の駅ではかなりの速さでタブレットを華麗にキャッチしていた。」国分)

さて、労働組合全面解体の時代に立ち向かうにあたって「私利私欲」の資本主義の論理に立ち向かう労働組合が、職場の労働者と共に根本から突破しなければならない課題は、国鉄労働運動の歴史そのものにあると思います。

Wikipediaで「国鉄労働組合」を見て見ましょう。

「国労は、日本国有鉄道発足以前の1946年2月に国鉄労働組合総連合会として結成され、当時の省線鉄道員の96%を組織化した。当初は地域・職域毎に結成された労働組合の連合体であったが、翌年6月には単一組織の国鉄労働組合として改組された。

だが結成直後から路線対立が激しく、日本社会党の左右両派や日本共産党の政治対立に巻き込まれることとなる。更に時代が下ると社会主義協会や中核派、革マル派なども組織に入り込み、セクト間の対立が深刻になる。」


(富士山みたいのは函館本線倶知安近くからの羊蹄山です。)

国鉄労働運動は、各政治党派が争う党派闘争の「ルツボ」と言われました。労働者に、労働組合の力の源泉があるのに、幹部の「私利私欲」や政治党派の「党利党略」が優先して来ました。

東労組の崩壊とは「党利党略」で労働者を支配できた時代の終わりを示しているのではないでしょうか。

「労働組合は、労働者自身のためにある。」「労働組合は労働者を守る。」「組合員が立ち上がらずに、問題を解決する力はどこにもない。」「労働者に対する尊敬と労働者の歴史への信頼。」

このことを国鉄労働運動、JR労働運動の総括の中から今こそ改めてはっきりさせることが、大切だと動労水戸は考えます。


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プロフィール

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動労水戸
性別:
非公開
職業:
鉄道労働者
自己紹介:
【国鉄水戸動力車労働組合】
1986年結成。JR東日本・JR貨物とその関連会社の労働者で組織する労働組合です。
全国・全世界の労働者とともに、外注化阻止・被曝労働絶対反対で2019年も闘います!

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