現場からの声 東京新聞

2月1日付けの東京新聞茨城版に勝田車両センターの照沼、杉井両組合員のインタビューが掲載されました。

定期大会&旗開きを開催

   動労水戸は、昨1月19日第38回定期大会を開催しました。

   石井委員長のあいさつ
   「2011年震災以降のたたかいを全力でたたかってきた。いよいよ3月ダイ改=全線開通阻止の正念場。9.22水戸集会で地域のたたかいでも理解が広まってきた。
   JRでのジョブローテーション.ワンマン運転導入反対のたたかい。MTSでの出向も7年になる。職場代表者選出の取り組みも強化して取り組んでいる。
   執行部が団結を強くうち固めたたかっていきたい。」



  来賓として動労千葉の川崎昌浩書記長、動労福島橋本光一委員長のあいさつを受けました。

   大会は「経過報告」「運動方針」(案)を提起、そして7人の組合員からの質疑を受け活発な討論が行われました。

   木村委員長−照沼書記長体制確立



   新役員選出で木村郁夫委員長–照沼靖功書記長という体制が確立
されました。現場の組合員と協力し団結を打ち固め新しい旋風をまきおこす体制としてがんばります。



   大会終了後、場所を移して「新春団結旗開きを開催しました。
   照沼新書記長の司会で、木村新委員長のあいさつ、乾杯の音頭で
なごやかにはじまりました。
   

   来賓として三里塚芝山連合反対同盟の伊藤信晴さん、動労千葉OB会会長の永田雅章さんをはじめ県内外からかけつけてくださいました。




おさまらないジョブローテーションへの怒り

   JR東日本では、2020年4月から「社員が多様な経験を積むことにより安全・サービスレベルを向上させるために、新たなジョブローテーションを実施する」としています。
   この施策に対する現場労働者の怒りは、いまだに収まっていません。



   先日、若い運転士が話してくれました。
   「自分は運転士をやりたいと思っている。それができなくなってしまうと感じる」「運転士は国家資格を持ってやっている。なんでも一緒というのは納得いかない」「デスクワークみたいに間違ったらやり直しとはならない。すぐに事故情報は出されるし、人を殺してしまうかもしれない。やり直しがきかない仕事じゃないか」「その上手当まで無くそうとしている。他の職場で運転士ができても、ただの賃下げじゃないか」等々せきを切って怒りがあふれでていました。
   改めて、真面目にやろうとする労働者ほど、この施策に怒りを積もらせていると感じます。


(東洋経済ONLINEより)

   JR東日本はジョブローテーションを、「変革2027」のひとつとしています。「変革2027」では生産性向上と効率化が柱になっています。会社はすべての労働者をさらに低賃金で使い、さらなる利益を追求しようとしています。そこでは労働者の誇りも責任感も消滅してしまう状況です。それは鉄道の安全の崩壊をもたらすものではないでしょうか?そうしたことへの労働者の危機感がにじみ出ています。


(国分勝之撮影)

   JR東日本はこの施策を進めるために、労働組合の解体に踏み出しています。あちらこちらで、管理者による脱退強要が出ているようです。全社員に「コンプライアンス説明会」を実施する傍らで、不当労働行為が蔓延している状況ではないでしょうか?こんなことを平気で実行する管理者に対して、真面目に列車を走らせている労働者の怒りは突きつけられたと思います。ひとりでは大変でも、みんなで突きつければこうした状況は変えられると思います。
  理不尽な施策に対する現場労働者の怒りは、おさまることなく現場に渦巻いていることを感じる時間でした。

抗議声明

JR東日本は、2020年3月常磐線全線開通に向けて、2011年3月の福島第一原発事故以来不通となっていた富岡駅-浪江駅間の試運転を、12月17日から開始しました。
 これまで私たち動労水戸は、福島第一原発事故による健康被害をはじめとした危険があり、未だに帰還困難区域でまともに人が生活できる環境ではないこと、何より会社の指示によって働く労働者の被ばくの恐れがあることから、全線開通に強く反対してきました。今回の富岡-浪江間の試運転は、放射能による被ばくの危険性を一層高め、放射性物質を大量に拡散するものであり、労働組合として到底認めることのできない暴挙であり、断固抗議するものです。
 第1に、今回開通させようとしている区間の沿線である大熊町、双葉町は、2020年春の段階ではまだ人が住めない帰還困難区域です。それでもJR東日本が開通させる目的は、「住民に戻ってきてもらうきっかけとするため」(9/6動労水戸団体交渉)としています。
 政府や東京電力は、一刻も早く原発事故から復興したような形を作り、「原発事故は終わったこと」にしようとしています。3年前に安倍首相は、「汚染水はアンダーコントロール」「福島に健康被害はない」として東京オリンピックを招致しました。だからこそオリンピックまでに常磐線を開通させることが、JR東日本の至上命題になっています。しかし現実には、福島第一原発事故の収束作業は進まず、福島県民200名を超える甲状腺がん患者の増加、汚染水問題、汚染土の問題など山積みです。こうした危険な状況のもとに住民を帰すことは、安全な列車を走らせることが使命である鉄道労働者として認めることはできません。
 第2に、鉄道労働者として働く上で、放射線被ばくの不安と危険はぬぐえません。JR東日本は3年前からこの区間の復旧工事を行い、「必要な除染は完了した」としています。しかし除染をしたのは鉄道用地内だけであり、その除染後でも空間線量が毎時2㍃シーベルトを超える区間が2㎞も続きます。この区間の列車の乗務員には線量計を持たせて、年間被ばく線量が1㍉シーベルトを超えないようにすれば大丈夫としていますが、2㍃シーベルトを超える高線量の所には放射性物質が存在するということであり、乗客も乗務員も空気と一緒に放射性物質を体内に取り込み、内部被ばくの危険性があります。10月13日台風19号で、山林から大量の雨水と泥が流れ込んだにもかかわらず、試運転に際して測定もしていません。
 またこの区間を走る列車にも放射性物質が付着する恐れがあり、車両のメンテナンスをする労働者にも内部被ばくの危険性があります。私たちはこのメンテナンス業務についても、車両の放射性物質の線量を測定することと、内部被ばくをさせないための防護対策を要求しています。車両のメンテナンスは、埃だらけの床下機器を直接扱い、圧縮空気で機器の埃を飛ばしたりします。通常の作業では、マスクをしていても鼻の中が真っ黒になります。この要求に対してJR東日本は、「高速で走るから車両に放射性物質は付着しない」「必要な除染をしているから防護対策はしない」「車両の測定はしない」と、メンテナンスを行う労働者の命を守ろうとはしていません。労働者の命と健康を軽んじることを、労働組合として絶対に許すことはできません。
 第3には、福島第一原発の危険性が全くなくなっていないということです。現在も廃炉に向けた作業は進行していますが、その作業もまったく計画通りにいかず、「中期ロードマップ」の5回目の改定案が示されたばかりです。溶け落ちた核燃料(デブリ)の取り出しは2021年からとしていますが、世界でもやったことのない危険な作業はこれから行われます。この作業の最大の問題は、放射性物質の拡散だと言われています。膨大な汚染水や汚染土の処理も決まっておらず、政府の「非常事態宣言」も解除されていません。こうした危険極まりない状況の原発のわずか2㎞にも満たないところに、列車を通すことなど暴挙としか言えません。
 「安全は輸送業務の最大の使命である」がJR東日本の綱領です。住民や労働者を命の危険にさらし、これから何が起こるかもわからないところに鉄道を走らせる常磐線全線開通の試運転に、動労水戸は断固として抗議するものです。


富岡–浪江間の試運転に抗議します!

   12月18日、常磐線富岡−浪江間の試運転が開始されました。放射能の高線量地帯への運転再開に、動労水戸は強く抗議します。


(JR双葉駅に到着した電車=東京新聞より)

   なによりも、富岡–浪江間の周辺地域は、避難指示が解除されていません。それでも運転再開をする目的は、「住民に戻ってきてもらうきっかけにする」(水戸支社)ためです。
   鉄道敷地内だけを除染しても、周辺では年間被ばく線量が50ミリシーベルトにもなるところがあります。そんなところに「戻れますよ」とでもいうのでしょうか?まさしく避難住民に「また被ばくしてください」というものではないでしょうか。
   また富岡–浪江間の除染をしたといっても、空間線量が、毎時2マイクロシーベルトを超える区間が、2kmも続くところがあります。これだけの線量があるということは、放射性物質も多く存在するということではないでしょうか。この放射性物質を体内に取り込むことは、内部被曝の危険性があります。そんなところで乗務員を毎日働かせることは、労働組合として許せることではありません。



   また、この高線量地帯を列車が走れば、放射性物質が車両に付着することは明らかです。JR東日本は「高速で走るから放射性物質は付着しない」などと、信じがたい居直りをしていますが、通常走っている列車は多くのホコリが付着します。車両のメンテナンスをする労働者は、メンテナンスをする時には「マスクをしていても鼻の中が真っ黒になる」と話しています。これが放射性物質であったなら、より多くの内部被ばくが起きてしまうのではないでしょうか?
   さらに福島第一原発の状況は、これからますます危険が高まるのではないでしょうか?

   廃炉計画は5回も改訂され、作業は順調になど進んでいません。そのうえで2021年からは、溶け落ちた核燃料を取り出すと言われています。誰もやったことのないこの作業には、安全の担保などどこにもありません。そんなところに鉄道を走らせることは、乗務員と乗客を危険にさらすだけではないでしょうか?

   すべては安倍政権による、原発事故を無かったことにしようとするものです。それをJR東日本が一体となって推し進めていると思います。
   私たち動労水戸は、住民や労働者が国や資本の犠牲とされ、再び被ばくさせられることに強く反対していきます。

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プロフィール

HN:
動労水戸
性別:
非公開
職業:
鉄道労働者
自己紹介:
【国鉄水戸動力車労働組合】
1986年結成。JR東日本・JR貨物とその関連会社の労働者で組織する労働組合です。

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