常磐線全線開通についての水戸支社提案。

みなさん。昨日、水戸支社は各労組に対して「常磐線全線開通の準備に関する提案」を行いました。

提案の概要は
①2019年度末までに運転再開する
②運転再開時には普通列車と首都圏ー仙台を結ぶ特急列車も運転する
③乗務員の運転区間は(運転士・車掌)原ノ町運輸区がいわきー仙台、いわき運輸区は現行通りいわきー富岡とする
④必要な教育・訓練は9月以降行う。
というものでした。


 (電車は、高線量地帯のチリや埃を吸い込みながら走ります。)

放射線量について、工事前は最大22μSv/h(凄まじい線量です!)くらいあったものが、2.5μSv/hにおさまった(?)との説明でした。

2.5μSvというのは特定線量下業務基準といってこれ以上のところで作業するときは手当をつけたり防具が必要となったり色々な制約が出るという線量です。

それにしても現実に除染した敷地内でも2μSv/hを超える線量があるということです。都心で2μのホットスポットがあったら大騒ぎになります。

避難の体制については自治体と調整しているとして記載はありません。具体的に説明できる段階ではない感じでした。


 (被曝するのは乗務員だけではありません。)

社員に対する被曝線量の管理については、「積算線量が年間1ミリ以下をめざす」ということで、ガラスバッチによる線量管理をやる、健康診断や血液検査も希望者には行うとしています。しかし、内部被曝には一言も触れないなど放射線に対する正しい認識など怪しいものです。

ガンや白血病、心臓病になっても「因果関係の証明」は私たちには困難です。


 (JR東日本の資料)

「自分は大丈夫」なんて、それこそ何の根拠もありません。

事故収束の目処も立たず、人の帰らない地域、人の乗らない高線量地帯を無理やり電車を走らせる意味は何か?

これを曖昧にすることは、労働組合の存在意味の否定にはならないでしょうか?

全ての組合が、常磐線全線開通に反対の意思を明確にして欲しいと願います。

新しい制服の採寸時間は有給でも試着は無給?

みなさんお疲れ様です。

仕事のために着替える時間は有給なんて、問題にもならないのが大半かもしれません。

JR東日本では、5分間の着替え時間が有給つまり仕事に関わる時間としてカウントされています。たった5分ですが、1日だと10分、20日だと200分になります。


(断路機を切る。屋根上検査に入る前に20000ボルトの架線電圧を切ります。それを作業員みんなで確認してから、屋根上に行きます。)

さてJR東日本では制服を新しくします。社員数も、職種も多いので大変なお金が掛かると思いますが、儲かっていますからどうと言うことは無いのでしょう。

この新しい制服の採寸が始まっているのですが、採寸は勤務時間内だけど試着は「自分の時間」つまり無給だと通達されました。

細かい話になりますが採寸も試着も、仕事に関わる時間です。

こう言うことを曖昧にしないことは、実は「着替え時間」なんか問題にもならない労働者にも波及するのです。


 (E501系屋根上の高圧機器)

「JRではこうしている」というのは、一つの基準になるからです。ですから、小さなことも素通りしないことが大切だと考えています。

採寸は有給で、試着は無給なんて言う珍妙なことをする理由を聞いたところ、管理者が答えられない職場もあった様ですが「乗務員が試着の時間が取れないから」という理由を上げたとのこと。

ならば、乗務員には超勤で試着させれば良いことにはなりませんか?

大金をはたいて制服を変えるJR東日本は、労働者に支払う金はトコトンけちる。

安全軽視と同じ様に、見かけだけにこだわっている様です。

小さなことに見えますが、労働組合を弱体化する中で起きていることです。

曖昧にできないと思います。

青森の木から感じたこと

青森は、その名の通り林業が盛んな土地柄でした。

木は人に似て、一本一本異なる個性を持っている。昔からの職人さんの腕の見せどころは、それを癖(くせ)と呼んで組み合わせることで1000年以上持つ建物を作り上げたところにあります。

効率第一の現代では、個性のある木を無理やり同一に扱います。

そして、強い個性を持ったものは、規格外の障害物として排除されます。

木と同じ様に人間も扱われています。その方が効率的で管理しやすいからです。


 (奥入瀬も、十和田も圧倒的個性の木がたくさんありました。)

木は環境が良ければ早く太る。しかし、厳しい条件を生き抜いて来た木の強さにはかなわないと言われます。

職人さんたちは、一歩進むと新たな疑問が見えて、自分の未熟さが分かるそうです。人は死ぬまで学ぶ。学ぶことの基本は驚きとのことです。


 (津軽富士見湖の気持ち良く歩ける木道)

そして哀しみや痛みも学ぶ元になります。だから成功よりも、失敗から学びます。

失敗したことの無い人はいないのですが、失敗を認められず学べない人は、学びも個性も驚きも無くつまらない人でしかありません。

年を取ると時間の経過が早く感じるのは「ときめき」がなくなるからだとチコちゃんが言ってました。


 (旧大畑線機関庫での笑顔。)

厳しい条件の中だろうと驚いたり、感動できる生き方の中に人としての強さや永遠があるのかもしれません。

個性としての「癖」を生かし1000年も継承できる今を、作り出せると良いですね。

効率化を深く批判し「癖」を生かし、組み合せる。そんな労働組合が作れたらなと思いました。

大間反原発ツアーの帰りは常磐道を通って見ました。

南部縦貫鉄道七戸駅舎跡に展示されていました。

危険品車内持ち込み禁止。懐かしい灰皿にはJNRのロゴがありました。

ちまたでは「健康増進」だとタバコの規制はやたらと厳しくしています。

しかし一番の猛毒放射能の危険については、世界に例が無いくらい甘いのがこの国の特徴ではありませんか?

私たちは、大間への行きは、福島第一原発を避けて磐越自動車道から向かいました。

帰りは、状況確認のために常磐道を使いました。

ちなみに福島第一原発と常磐道で最も近いところで約6㎞です。

国道6号と常磐線では、約2㎞になります。



北の方から福島第一原発の手前、浪江インターチェンジ付近モニターは2.4μSvを示していました。

私たちの測定器では、0.5μSvを越えると警報音が鳴ります。つまり、圧倒的に危険だという数値です。

以外にも福島第一原発に近いところでは、0.5μSvの表示でしたが、避難解除されている楢葉町に近付くと1.1μSvの表示でした。

「双葉」インターチェンジの工事もしていました。常磐道全面開通と一体で、避難解除(切り捨て)の準備が着々と進められているのですね。

モニターの数値がいつも同じ訳では無いと言います。

つまり雨が降ったりすると変わる。放射性物質は移動するのですね。

福島第一原発から2㎞の常磐線。「道床の除染をしてあるから大丈夫」に安全だと言う何の根拠があるのでしょうか?

福島第一原発は、人が住まない真っ暗な中で、何故かライトアップされていました。

暗闇にボーッと浮かぶ煙突の不気味さ。凄く近いことを実感しましたが、さらに近い常磐線からはどうでしょうか?

やはり人が長くいるべき場所ではないと思いました。



私たちは、動労水戸だけが反対していることを自慢したい訳ではありません。

みんなの思いと力で、人の命を軽く見て危険にさらすことを止めたいと心から願っています。

それぞれの人が、できることをして一緒に声を上げてもらいたいと思います。

大間反原発ツアーの締めに「廃線めぐり」しました。

野辺地~七戸間を走っていた南部縦貫鉄道七戸(しちのへ)駅に行きました。


保存されている七戸駅舎です。


ありし日の写真。



車庫に動体保存されたキハ104。国鉄から買った車両とのことでした。


「腕木式信号」がすてきでした。



懐かしい転轍機もありました。


おみやげに下敷きを400円でゲット!


さらに青森から十和田湖を通り秋田小坂鉄道を見に行きました。


奥入瀬渓流。空気がおいしく、気持ち良かったです。



渓流取水口。東北電力管理とのこと。



木道を通り


「乙女像」も見ました。

倒産した遊覧船会社の船がそのままだったり、閉鎖したホテルや土産物店が目立ちました。

さていよいよ最後の小坂鉄道に。


小坂駅舎跡です。



何とブルトレのホテルがありました!


朽ちた気動車がありました。



昔のSLと客車がきれいに保存されていました。


動体保存されている機関車を見ることもできます。


でも線路を走っている姿が見たいし、乗って見たかったですね。

中身の濃い反原発「鉄」の旅でした。

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プロフィール

HN:
動労水戸
性別:
非公開
職業:
鉄道労働者
自己紹介:
【国鉄水戸動力車労働組合】
1986年結成。JR東日本・JR貨物とその関連会社の労働者で組織する労働組合です。

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