9月22日「高線量地帯に列車を走らせるな・水戸集会&デモ」にご参加を

既報の通りですが、9月6日の動労水戸団体交渉での水戸支社の対応は、「常磐線全線開通ありき」で、乗務員、清掃・洗浄、検査・検修の労働者や乗客の皆さんの安全など考えていないものでした。許せません。

22日の水戸集会のことが、18日付け東京新聞朝刊(茨城版)に掲載されました。



常磐線全線開通問題は、大きな社会問題です。原子炉が爆発し、メルトダウンした原子力発電所の脇・高線量地帯に列車が走ることなど、世界にも類例がないことです。もっともっと声をあげていきましょう。

当日の集会では、冒頭にビデオ上映があります。これは、夜ノ森駅、大野駅、双葉駅周辺の放射線量調査をした最新の映像です。いずれも帰還困難区域にあるため、駅には近づくことが出来ませんでしたが、可能な限り近くによって測定しました。実行委員会の有志の行動です。是非ご覧下さい。

皆さん、22日12時半開場・午後1時開始、水戸駅北口・水戸駿優教育会館8階ホールに集まって下さい。

常磐線全線開通の団交報告①

常磐線全線開通の交渉を2回に分けて掲載したいと思います。

常磐線冨岡-浪江間の運転再開準備交渉(その1)

動労水戸は9月6日、「常磐線冨岡-浪江間の運転再開準備」の水戸支社交渉を開催しました。今回は、2019年度末の運転再開の目的や安全の根拠、体内被曝対策、避難計画や訓練計画の解明を行いました。
運転再開の目的について水戸支社は、地元自治体からの要望があるからと回答しました。
組合からの「避難指示解除は2022年頃と言われており、人が住めるようになってからではダメなのか」との質問に、「会社の行動指針に、地域の発展に寄与しましょうというのがある」と回答しましたが、社会生活ができないところで「地域の発展に寄与」があるのでしょうか。また「地元の要望」は、本当に被災者や利用者の思いなんでしょうか。
結局水戸支社は、「全線開通が目的の一つ」と回答しました。安部政権による「2020年東京オリンピック」に合わせた全線開通と言わざるをえません。

さらに全線開通するための安全の根拠では、水戸支社は鉄道敷地内の空間線量が20mSv/yの枠内だから安全としています。
ところが水戸支社が提示した冨岡-浪江間の敷地内空間線量では、2019年6月時点で2μSv/h以上の区間が2㎞に及ぶところもあります。
2μSv/h以上というのは大変な線量です。福島以外の所でこんな場所があったら、「ホットスポット」として大騒ぎになるのではないでしょうか。しかも鉄道敷地の外は50msv/y以上の帰還困難区域です。そうした所に列車を走らせることは安全なのでしょうか。


それでも水戸支社は、個人の線量を管理すれば安全であり、会社としてやれることはやっていると回答しました。とんでもない開き直りです。
全線開通の安全とは、被曝しないということではないでしょうか。線量を管理すれば安全というのは、労働者を20mSv/yまで被曝させてかまわないということではないでしょうか。国際基準は、1msv/y以下と定められています。


しかも水戸支社は線量を管理する対象者について、作業箇所や作業頻度等が決まっていないため、管理する対象者も決まっていないと回答しています。
列車が走るのは安全としながら、なにも決まっていない。全線開通させることだけが目的で、労働者の安全を切り捨てていることが明らかになりました。

動労水戸は、こんな全線開通には反対をしていきます。

台風15号からの復旧へ

一昨日の台風は首都圏を直撃し、千葉県、神奈川県を中心に、大きな被害が出てしまいましたね。被害に遭われた皆さんにお見舞いを申し上げます。

JRでも大変な被害です。この復旧のために現場の労働者は奮闘してくれています。


(JR津田沼駅・入場規制で長蛇の列)

なによりも設備の点検や復旧に、協力会社の労働者を含めて全力であたってくれています。平常運転時なら何ヵ月か、若しくは年単位で行っている作業を、1日、2日で行ってくれています。
指令室でも、様々な情報のもとで運行を取り戻すために、休みなく奮闘してくれたのだと思います。
その他車両関係や乗務員関係も、現場管理者も含めて大変だったと思います。まだ復旧になっていないところもありますが、その結果として今日も列車が動いています。

こうした奮闘には、本社や支社の幹部はまったく関わっていないと思います。
日産自動車道ではこの台風被害の最中に、西川社長の辞任を発表しました。神奈川では日産の工場が台風被害を受けているのにです。


(社長兼CEOを辞任する 日産西川社長・取締役は辞任しない?)

こうした社会の構造は、私たちが生きている現実の社会は、現場で汗して働く労働者の協働で動いているのがよくわかりますね。
動労水戸は、こうした労働者の力を結びつけていく、そんな労働組合を目指しています。

皆さんの力を合わせた労働で、今日も社会を動かしましょう。

京浜急行踏切事故で思う事

9月6日におきた京急線の踏切事故、読者のみなさんはどんなふうに感じているのでしょうか?
乗務をしている組合員から投稿された意見を載せます。



私は現在、JR東日本の運転士をしています。主に常磐線品川ーいわきを乗務しています。昨日の事故について、今朝のテレビ番組などでは、なぜ電車は止まれなかったのか、電車の運転士はなぜ止められなかったのかという点に着目されてきていますね。

踏切にあのような車両が入り込んだ場合、障害物検知装置(障検)が働いたり、周りで見ている人が非常押しボタン(PB)を扱ったりすると特殊信号発光器(特発)という地上に設置してある非常用信号が赤色の点滅します。

昨日の事故ではこれらの装置は正常に作動していたと言われていますが、なぜ電車が止まらなかったのか。ATSなど自動で止まるようにはなっていないのか。

自動的には止まらないんです。
JR東日本では踏切事故ゼロに向けて、こうした設備はかなり整備されていますが、これと通常の信号機を連動させて赤信号にしたり、この特発動作=非常ブレーキがかかるというしくみにはなっていないのです。



これを自動的に止めるようにすると、誤動作が多くて列車の運行がまともにいかなくなるからです。

現在の電車の運転では、通常の信号機は運転士が仮に見落としても、多くの場合、警音が鳴り、自動的に列車を止める機能になっています。しかし、この特発は運転士の目視のみが頼りです。

この事故にあった運転士はどこから特発が見えていたのか、どこからブレーキかけたのか、今はドラレコや乗務員操作記録装置など調べればすぐ明らかになります。でも問題は、なぜ間に合わなかったのか。

いろいろな要因は考えられます。特発の現示(赤色が点滅している)に気がつくのが遅れたとすれば、他のものを見ていた視界に入らなかった? 駅の近くだったので停車か通過かを時刻表に目を向けていたとか、ホーム上の人が気になって凝視してしまったとか。

運転士は、いったん乗務が始まったら、、線路上にこうした支障物がないか、運転中は常に気を払っていますが、その集中力も限りはあります。また、この集中力を阻害する要因がたくさんあります。

運転士にとって、眠気と生理現象(用便)は大敵です。また、ひとりで黙々と運転すれば考え事もします。なので、運転する際にはできるだけ、こうした集中力の妨げになる要因を排除することが最も大事です。

しかし、現状は、一日に9時間も運転する行路や、朝の8時から夜の12時過ぎまで乗務する行路など、およそ集中力を持続させるのは困難というものもあります。また食事を含む休憩時間が35分しかなくてすぐに乗務となるものや、夜の仮眠する時間が実質4時間もとれないで次の日もたっぷり乗務する行路などが強制されています。

こうした状態では、運転士の注意力が100%の力を発揮することはできません。
京急の事故を私たちJRの運転士もまったく人ごとではないと感じています。



最近、重篤な鉄道事故多いですね。そうした中でも、会社は自動運転だの、無人運転だの、ワンマン運転だの、人間の力や能力に頼らず機械やAIに置き換えようとしています。技術の進歩は否定しません。それが安全の度合いを向上させてきたことも事実です。

だけど、現状、機械やシステムが完全でない以上、労働者の力や能力が必要とされているなら、それが120%発揮できるような労働環境をつくることこそが安全に運転することの必須条件だと思います。

その意味で、JR東日本が進めている乗務員勤務制度改悪ー乗務効率を格段にあげる攻撃(2019年3月から)や、熟練の乗務労働を軽んじるジョブローテーション(2020年4月から)の攻撃には、職場のみんなの力で反対していかなければならないと思います。

新しいチラシが出来ました。

9月22日(日)の「常磐線の全線開通は安全か? 水戸集会」に向けて、実行委員会のチラシが出来上がりました。
午後1時開会、水戸駅北口駿優教育会館8階ホールが会場です。
第一部はパネルディスカッション、動労水戸と福島の医師、そして、いわき市の畜産農家の方がそれぞれ語られます。また、第二部では、東海第二原発再稼働反対の訴えをはじめ、原発再稼働とたたかう現場からの発言があります。集会は、午後3時頃まで。
集会後は、水戸市内をデモ行進する予定です。
職場で仲間に声をかけて、今からでも常磐線の帰還困難区域への延伸(全線開通)を止めていきましょう。




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プロフィール

HN:
動労水戸
性別:
非公開
職業:
鉄道労働者
自己紹介:
【国鉄水戸動力車労働組合】
1986年結成。JR東日本・JR貨物とその関連会社の労働者で組織する労働組合です。

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