汚染水放出は未来に何を残すのか

 8月24日、東京電力は岸田政権の指示のもと、福島第一原発の汚染水放出を開始しました。(報道などではALPS処理水と言われますが、トリチウムを処理できていない水であることから、私たちは汚染水と言います)



  これまでの政権が、「アンダーコントロールしている」とか言っていましたが、結局は汚染水も貯まるだけで打つ手がなく、「関係者の理解なしには放出しない」との約束を破って放出してしまいました。絶対に許すことのできない、岸田政権の暴挙です。




 8月26日水戸市内で東海第二原発の再稼働反対の集会に600人が結集。



 集会後水戸市内をデモ。



組合からも参加してきました。

《東海第二原発は、日本で一番古く、借金漬けで一刻も早く動かして儲けたい、余裕がないから必ず事故が起きる、日本で一番危ない原発。いったん過酷事故が起きたら住民が多すぎて避難することもできない。》

 全魚連の方々は、政府との面談でも反対の意見を続けていました。汚染水放出によって仕事が犠牲にされる人たちの怒りは、どれほどかと思います。そしてこれによる犠牲は住民の生活を破壊し、地元自治体自体が破壊されてしまうのではないでしょうか。
 
 汚染水は海水で希釈したとはいえ、放射性物質を流し続けることには変わりありません。放出期間も「数十年」と言われますが、福島第一原発を完全に無くし、その汚染土を取り除くまで続くのだと思います。「廃炉のために避けては通れない」と言いますが、非常に無責任なことではないでしょうか。

 一方で汚染水を海洋放出することは、世界中の海を放射性物質で覆うことにならないでしょうか。何十年も、あるいは何百年も放射性物質を流し続けることは、昔のアニメ「宇宙戦艦ヤマト」で描かれていた、放射能に覆われた地球を想起させます。
 そんな地球を残すことにならないでしょうか。



 また、この福島第一原発の汚染水放出や廃炉作業には、多くの労働者が従事しています。拙速な指示の中で行われる労働が、現場労働者の命にも関わるのではないかと心配です。
 動労水戸が以前発行した「原発労働者は訴える」の中で話をしてくれた労働者は、労働者の命を守るために「技術と装備が重要である」ことも訴えています。原発政策の原点回帰を急ぐ岸田政権のやり方に、原発労働者の命が犠牲にされると危惧せざるを得ません。

 結局岸田政権による汚染水放出は、漁民をはじめとする住民の仕事と生活を犠牲にして、日本の原発政策を維持するものといえます。これが未来に残すものであってはなりません。



 こうした犠牲を少しでも無くすためには、労働者や市民が声を上げていくことが大事だと思います。原子力に関わる科学者や技術者も、放射能を無くすために全力をあげてもらいたいと思います。あらゆる人がその立場をこえて、今を生きる自分達の責任と捉えて、すべての原発を無くすために力を合わせていくことが大事だと思います。動労水戸もその一人として、政治家や資本の横暴に立ち向かっていきたいと思います。

『原発政策=核政策』を止めよう!

 岸田首相は福島第1原発の放射能汚染水を、8月下旬から9月前半に海洋放出を開始しようとしています。結局処理できなかった放射性物質を、もうどうしようもないから流してしまおうという暴挙です。絶対に許せません。



 汚染水の海洋放出は、放射能を世界中にばらまくことであり、人間を含めてすべての生物に被爆を強制することです。これによって仕事を潰される漁業関係者はもとより未来に生きる人たちに大きな犠牲を強いることになります。
 結局原発政策は、自分達だけが金儲けできればいいというものであり、核戦争を準備するものです。



 一方では、原発の60年超運転を可能とする「GX(グリーントランスフォーメーション)脱炭素電源法」が成立し、営業運転開始から45年になる東海第2原発の再稼働が狙われています。茨城県ではその他に、大洗町にある高速実験炉「常陽」が原子力規制委員会の審査に合格しました。
 さらにこの「常陽」を保有する日本原子力開発機構は、次世代原子炉の「高温ガス炉」に使う核燃料を、イギリスの研究所と共同開発するとしています。まさに日本の原発政策の大拠点です。



 いま日本の原発政策は、新たな段階へと突き進もうとしているのではないでしょうか。
 こうした中で8月26日に、水戸市内で、「STOP❗️❗️東海第2原発の再稼働いばらき大集会」が開催されます。
 この集会は東海村の住民をはじめとした茨城県内の様々な人たちの実行委員会で開催されます。動労水戸もこの呼びかけに賛同し、参加していくこととしています。



 私たちは、未来に生きる人たちにどんな社会を残すのかを考えていかなければと思います。みんなで力を合わせて生きていく社会にするために、一緒に声をあげていきましょう。

処理水海洋放出反対❗️

 岸田政権は、福島県第一原発の処理水海洋放出を、8月にも開始しようとしています。
 これに先立ってIAEA(国際原子力機関)は、7月4日に「放出計画は国際的な安全基準に合致する」との報告を出しました。IAEAは原子力政策を推進する機関であり、このような機関が言う「安全基準」が信用できないことは、福島第一原発事故が証明しています。



 政府は、「福島第一原発の廃炉は、処理水海洋放出を避けては通れない」としています。そのために6月に西村経産相が、福島、宮城、茨城の漁業関係者を、説明と称して脅して回りました。
 ですが海洋放出は、本当に福島第一原発の廃炉が目的なのでしょうか。



 政府は2月に、「GX(グリーントランスフォーメーション)脱炭素電源法実現に向けた基本方針」を閣議決定しました。その中では、原発の運転期間延長や次世代原発の開発・建設が盛り込まれています。
 この「GX法」が、5月31日に成立しました。



 この「GX法」では、原発の運転期間の規程を、原子炉等規制法から電気事業法に移しました。これによって原発の運転期間延長は、経産相が認可するものとなりました。ここには「原発マフィア」の復活があると感じます。





 この処理水海洋放出に対して、漁業関係者は強い反対を貫いています。大事な魚介類を放射能汚染させられる悔しさ、誇りを持って続けてきた仕事を奪われる悔しさがあると思います。





 政治家や財界の金儲けのために処理水を海洋放出することなど、絶対に認めることはできません。みんなの力を合わせて、処理水の海洋放出に反対していきましょう。

列車の安全を脅かす 駅ホームの乗継詰所廃止に反対します

 いまJR水戸支社管内の主要駅ホームにある、乗継詰所が閉鎖されようとしています。
会社からの説明ではその目的ははっきりしませんが、乗継詰所は乗務直前に準備を整える大切な場所となってきました。これを閉鎖してしまうことは、列車の安全運行を阻害するとんでもない暴挙です。



 これによる極端な例では、水戸駅に乗務を終わり、次の列車までの間合いが20分ほどの車掌の行路があります。会社はこの時間に水戸運輸区に行くことを指示していますが、その往復時間は19分かかります。運輸区に行っても、何か指示を受けるわけではありません。運輸区からギリギリに戻ってきて、次の列車に乗り込むことになります。

 こうした余裕の無さは、列車運行の取り扱いに間違いを生み出しかねません。乗務員には乗務前の準備が、安全運行をするためには絶対必要です。



 先日は水郡線統括センターにおいて、運転士に対する事象の聞き取りを、泊まり勤務の就寝中に起こして行うということがありました。翌日の乗務をするために体を休める大事な時間です。これを叩き起こしてまで聞き取りをすることは、安全運行を阻害するとんでもないことです。

 今のJRは、こうした人間の労働として必要なことを、次々と打ち壊しているとしか言えません。「安全はトッププライオリティ」(安全は最優先・JR 東日本のスローガン)とは口ばかり、現場も支社も安全かどうかの感覚が麻痺した管理者ばかり、社員に過重な負担を押し付けて平然としています。

 いったん事故が起これば一切は労働者の責任とされてしまうのに、背景にある管理の問題は出てきたためしがありません。



 私たちは鉄道の仕事の重要性を改めて訴え、みんなが安心して働ける職場にするために、声をあげていきたいと思っています。

定年組合員慰労会

 動労水戸は4月22日に、60歳定年を迎えた組合員の慰労会を開催しました。今回の慰労会では、コロナ禍によって延期となっていた2020年度、2021年度の定年者も合同で行わせてもらいました。



 定年を迎えた組合員たちは、国鉄分割民営化による仲間との分断攻撃や、JR による不当な差別攻撃を乗り越えて、労働者としての誇りを持って働いてきた組合員たちです。現在はほとんどの組合員が、再雇用によってグループ会社に出向して働いています。



 40年を超えて労働者としての団結を守り、労働組合運動を支えていただいた先輩方を慰労し、あらためて一緒に生きていく思いを深めることができました。

 一方で3月ダイヤ改正から1ヶ月が経ちました。
今回のダイヤ改正では、現場労働者の中では乗務員の「駅業務」に、多くの不満が出ています。

 乗務員が行う駅業務は、駅業務が回らないために、手助けに行くというものではありません。乗務員の仕事の中に駅業務の時間を組み込んで、駅社員の余剰を作り出すために行われているとしか思えません。
会社の言う「柔軟な働き方」とは、結局は一層のコスト削減ではないでしょうか。



 他方で今回のダイヤ改正では、水郡線においては一部の駅における列車交換時の停車時分が改善されました。
これは、これまで駅の信号機設備のせいで時刻表通りに発車できなかったことから、停車時分が延長されたものです。

 動労水戸でも以前から改善を要求していましたが、今回これが改善されたのは、現場の労働者が何度も列車交換の遅れの報告を上げてきた努力によるものだと思います。



 「柔軟な働き方」などではなく、それぞれが本来の仕事に責任を持つことこそ大事なのではないでしょうか。しっかりと勤めようとする姿勢に、労働者の誇りと喜びを感じます。現場労働者にはそういう力があり、この力を合わせれば職場を変えていけると確信しています。

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プロフィール

HN:
動労水戸
性別:
非公開
職業:
鉄道労働者
自己紹介:
【国鉄水戸動力車労働組合】
1986年結成。JR東日本・JR貨物とその関連会社の労働者で組織する労働組合です。

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