職場代表選挙の所信表明

みなさんお疲れ様です。

水郡線営業所職場代表選挙の結果、動労水戸の木村書記長は組合員数以上の支持をいただきましたが、残念ながら当選することが出ませんでした。

一方会社側の候補者である助役も過半数には至らず、決戦投票になりました。前回は、得票数すら明らかにしない非民主的な選挙でしたが、抗議して今回は発表されました。

本当の社員代表なら、本来は会社が仕切るのではなく、社員が自治的に管理し選ぶべきでしょう。


(国分勝之撮影)

勝田車両センターでは、今日が最終投票日で結果が出ます。遅ればせながら、動労水戸勝田支部長の所信表明を紹介します。

[立候補No.1  職名:車両技術係  郡司禎之]

今回、職場代表選挙に立候補した、交検C班の郡司禎之です。私は、現場で働く立場に立ち切って、みなさんと力を合わせて勝田車両センターを、働きやすい、安心して働ける職場にしていくために、以下の点を表明します。

1.鉄道の安全・安定輸送を守りましょう

勝田車両センターも団塊の世代を迎え、技術継承の問題が深刻化しています。そんな中3月16日のダイヤ改正では交検の標準数が1名減の16名になろうとしています。

651系の様な古い車両がまだ残る中、E653系は1編成しかない状態で要員も削減され、技術継承していく環境がどんどん削られていってしまいます。

また、技術継承の問題はJRのみならずグループ会社も含め深刻化しています。

業務委託の拡大で、JRの時では考えられない程の短時間で、さらに理解度を無視するような教育体制がその要因の大きな一つでもあります。

車両の検修業務は、鉄道の安全・安定輸送を担う重要な業務です。現場の特徴にあった教育・要員体制づくりができるように要求していきます。


(国分勝之撮影)

2.安心で働きやすい職場環境にして行きましょう

現在社員一人ひとりに業務用タブレットが配付され、様々な資料などが見られることで便利になっている反面、これまで文書で出ていた物などの多くがタブレットで配信される様になっています。

個人がタブレットと向き合う時間が増えることで、対面で誰かと向き合う時間が少なくなっていないでしょうか。

職場の問題点など話し合えているでしょうか。車両センターでの業務を円滑に進める上でコミュニケーションを取ることは、とても重要な役割です。

また、2019年度内に常磐線の全面開通が宣言されていますが、放射能の影響は本当に大丈夫なのか不安に感じている人も多いと思います。

放射線による健康被害を不安視する声から「社員の不安を解消する」という目的で実施していた、健康診断の希望採血についても、昨年から「産業医の判断による」とされています。

みなさんが健康で、そして安心して働ける、風通しの良い環境づくりに尽力します。

動労総連合賃金引き上げ交渉

昨日は、動労総連合のJR東日本に対する、春闘賃上げ要求の1回目の交渉がありました。

今日の内容は、組合申し入れの組合側主旨説明でした。

動労総連合では、昨年11月の賃金をもとに組合員の生活実態調査アンケートを行い、これに基づいて賃上げ要求をしています。


(国分勝之撮影)

今年の要求は、基準内賃金38000円の賃上げ、55才以上の労働条件改善、エルダーの労働条件改善などです。

組合からの主旨説明で、アンケートでは8割を越える組合員が現在の生活に不満があること。

組合員の要求額は41000円であったこと。

両親の介護などで費用が必要なこと。

職場の多くの若い社員は奨学金の返済があることなどを主張し、会社側に真摯に向き合うよう要求しました。

会社側からは、次回交渉で認識を示すということで、1回目の交渉は終了しました。


(国分勝之撮影)

安全を確保出来ないような効率化、労働の強化とは同じ賃金で今まで以上に働かせることです。

つまり、それだけ賃金が下がっていることを意味し、会社が儲かることになります。

賃金引き上げと効率化は別ではありません。いずれも人らしく生きるための闘いであり、労働組合の大切な課題です。

みんなで頑張りましょう!

3月ダイヤ改正水戸支社団体交渉(2/27)

みなさんお疲れ様です。

今日は、3月16日のダイヤ改正に向けた水戸支社との2回目団体交渉の冒頭での議論をお知らせします。

2月25日に翌月(3月)の勤務が発表になりました。労働組合との交渉も終わっていないのに、ダイヤ改正後の勤務が何の断りもなくサラリと発表されました。

これは、労働組合の無視であり団体交渉を形だけやることに他なりません。つまり、職場の労働者の意見など聞かなくて良い、ということです。


(国分勝之撮影)

組合:団交も終わってないのにダイ改後 の勤務が発表されているのはなぜか。

会社:「一旦指定した勤務の変更の取り扱い」ではダイヤ改正等で変更もありうるとあるので発表した。勤務確定したわけではない。16日以降は変更することはある。

組合:どうして従来どおり、ダイ改後は変更もありうると書かないのか。

会社:一旦指定した勤務の…は十分周知されていると思ったので今回はそうした。

組合:現場長に聞いたがなぜそう説明しないのか。まだ労働条件が確定していないのに、さも決まったかのような印象を与えている。なし崩しにやるような感じだ。

会社:そうした印象を与えてしまったのは会社の責任であるが、団交でしっかり議論していく。

組合:ここではそうして取りつくろうが、現場はどうするのか。これからでもダイ改後は変更もあるよと一筆出すべきだ。

会社:社員のみなさんの生活設計もあるのでダイ改後の勤務も出させていただいた。

組合:組合無視なのではないか。現場にそう見えるように、わざとしているのではないのか。

会社:社員のみなさんの生活設計に困らないようにと思って…

組合:そう思うならダイ改後は変更もあり得るとはっきり書くべきではないのか。なぜ従来どおりそうしないのか。

会社:そういう主張があったことは受けとめるが、周知はされていると思う。今回はそれで理解されたい。

組合:これまでの慣例からすればダイ改後は変更もあると書いてあった。これまでと違ったことをするなら今回からはそう変えると周知させることが必要。そうやって会社管理側と労働者側の信頼関係が成り立ってきた。どうしてそれを壊そうとするのか。

会社:今回はこれが最適だと思ってやっている。

組合:それは支社の人間はそう言っているだけで、現場では管理者にも周知されていない。これからでも遅くないから変更もあると書くべきだ。

会社:こちらもいろいろ考えてそうしている。主張があったことは受けとめて勉強する。

組合:やらないのか。会社の代表で(団交に)きているのに決められないのか。

会社:いったん持ち帰り判断する。


(国分勝之撮影)

このように、会社が提案したものは決定したものと同じだと言わんばかりです。「ダイ改後は変更することもある」と一筆書くことがそれほど譲れないことなのか。

いみじくも「こちらもいろいろ考えてそうしている」というのは意識的にそうしていることの表れです。絶対に許せません。

3月1日動労水戸裁判ありました。

動労水戸組合員への運転士登用差別裁判は、2008年12月に最高裁で完全勝利してから既に10年が経ちます。

最高裁の判決を守れという裁判を提訴しなければならないJR東日本の異常さを、みなさんは理解できますか?

動労水戸は、運転士登用だけでなく、JR東日本から受けた昇進・昇格差別。つまり昇進・昇格試験制度が公平・公正でないことをハッキリさせるために、水戸地裁で10年間闘って来ました。

10年間もかかった理由は、会社が昇進・昇格試験の基準を明かにできないできたからです。明らかにするためには「上の、さらに上の判断が必要だ」と、訳の分からない言い訳しかできない。

つまり、裁判官を前にしても誰も責任を取れないことから、ただただ引伸し続けているからです。社員に対しては、コンプライアンス(法令や倫理の遵守)を言いながら、法を無視しているのは会社の側です。


(弁護団からの報告集会)

この裁判は、動労水戸組合員だけでなく、全ての青年の現在と未来をめぐる闘いです。みなさんの応援をお願いします。

同3月1日「日赤病院」に入院している水戸支部の運転士潮田さんのお見舞いに行ってきました。肩の靭帯を痛めて2月18日に手術しました。6週間くらい入院し、リハビリするとのことです。元気でした。


(左から潮田さん、曲山さん、西納さん、木村書記長です。)

残された命を生きる(動労水戸の歴史と転換)

2011年3月11日の東日本大震災と原発事故は、多くの死者と向き合うことを通して、残された命の意味、自分がこれからどう生きるかを一人ひとりに問うことになったと思います。

人はどの年代でも、これからどう生きるかを考え、選択しながら生きているのだと思います。そして、自分が生きることに深く影響した人、心を通わせた人の死は、自分の存在と生き方を深く問い直すきっかけになります。

人間の命には限りがあります。だから、生きることが輝く。そして、死をしっかり見つめることは、今生きる他者と共に自分を精一杯生きることなのだと思います。


(演説中の中野洋前動労千葉委員長)

今の青年たちには、ほとんど知られていませんがJR東労組を作った松崎明と、動労千葉を作った中野洋という人は、かつて国鉄動力車労働組合(動労)の東京地本の青年部長、千葉地本の青年部長としてお互いに訪ね会う関係でした。

その二人が、国鉄の労働組合がどうあるべきかをめぐってたもとを分かって行きました。松崎明は、半ば労働者にも労働運動にも失望しながら会社の力を背景にした労働運動に大胆に舵を切りました。

中野洋は、どんなに困難でも労働者を信頼し、会社とぶつかりながら強力な労働組合を作ることで労働者階級としての連帯を広げて行く。

簡単に言えば会社・資本に対して、労働組合がどういう立場を取るかという点で別れたのです。それは、そのまま労働者のリーダーとしてどう生きるか?の選択としてありました。


(中野洋前動労千葉委員長が率いた闘い)

中野洋は、労働者の人間的関係を大切にした上で、労働組合に取って時代認識と路線が大切だと語りました。それから自分の頭で考えることの大切さです。

時代認識とか路線と言っても、あくまで職場も社会も変える力があるのは労働者。だから、労働者をやる気にさせられないのもダメだと、何より労働者の意見を聞き、分かりやすい話をすることに努めていました。

そして、動労千葉の組合員だけでなく動労水戸の組合員を信頼し、愛してくれました。

中野洋は、2010年3月4日に亡くなりました。その中野洋と対立しながらJR東労組を立ち上げた松崎明も、中野洋への追悼文を出し、その年に亡くなっています。


(動労水戸の歴史を引き継ぐ青年部照沼靖功君)

動労水戸は、中野洋と生きたことを引き継いで2011年3・11からの福島第一原発事故と被曝強制との闘いに猛然と入りました。

それは、国鉄労働運動からJR移行後の30年間の闘いの全てをかけた、職場からの闘いでした。

この30年間に、職場で労働者に通用しない労働組合や政治勢力が影響力を失って来ました。

動労水戸は、職場の労働者・青年を信頼し、職場を土台に全く新たな時代と情勢に立ち向かっています。

しかし、それは仲間の死と向き合い、その思いを胸に、今生きる一人ひとりを大切にすることでみんなの心を動かして行く。そう言う時代が来たと考えてのことです。

自分たちの利益や目的のために、人を見る。利用する。駒にする。労働者も青年たちも、そう言う虚偽にとことんウンザリしている。一切の虚構が通用しない時代に入っている。

それが時代の本質だと考えています。

3月4日、動労水戸結成の原因を作った中野洋の命日は、奇しくも動労水戸青年部照沼靖功君の誕生日でもあります。

新しい時代と局面に通用する労働組合を、みなさんと一緒に作りたいと思います。

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プロフィール

HN:
動労水戸
性別:
非公開
職業:
鉄道労働者
自己紹介:
【国鉄水戸動力車労働組合】
1986年結成。JR東日本・JR貨物とその関連会社の労働者で組織する労働組合です。

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