動労水戸ブログ
JR東労組本部が水戸、東京、八王子3地本委員長を統制処分
みなさん既にご存じかもしれません。JR東労組の水戸、東京、八王子の3地本の委員長に執行権停止が出されました。
通例これは、本部が3地本の執行権を認めない。本部で再建するということですから、本部の指令にしたがわなければ、事実上分裂ということです。
これは大子運輸科に貼り出された掲示です。本部に屈せず「組合員の声をもとに、これまで以上に闘う!」と断固とした宣言を出しています。
確かに、現場組合員の声、現場組合員の要求で闘うのが労働組合の原則です。
ツイッターでは、東京地本でも組合員の結束の固さが強調されています。
他方で会社が、独身寮でも脱退工作をしたことが暴露されています。
東労組本部の動きは、解体できない青年たちの結束の固さに焦る会社の意思と一体のものでしょう。
しかし、労働組合そのものを解体し「生かすも殺すも自由」「文句は言わせない」という会社との取り引きとは何なのでしょう?
これまで、東労組本部がやって来た「会社を背景にして、職場を支配する」という路線が通用しなくなったから「解体攻撃」を受けているのに、現場組合員そっちのけで、会社にすがり3地本委員長を処分して一体何をしようと言うのでしょうか?
それで全面外注化や「ジョブローテーション」を止められると言うのか?
そんなことはありませんし、用済みになれば、捨てられるだけです。
さて、常磐線冨岡以北に531系を入れるために、線路が引き直されました。高線量地帯を531系も走ることになります。
乗務員・乗客が危険にさらされるだけでなく、検修、清掃、全ての人に再び被曝の問題が発生します。K544の時と同じです。
「政府が安全と言うから安全だ!」と線量を調べも、発表もしないJR東日本の何を信じるのでしょうか?
労働組合の責任はとても大きいと思います。会社も、東労組本部も原発事故と被曝問題を問題にしませんが、現場組合員はそれで良いと思っているのでしょうか?
労働組合を現場組合員に取り返しましょう!
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2019/05/18 Sat.
「今を生きる」ミニミニ哲学講座
人間の言葉って、本当は生きること、つまり生活することと一体だから例えば、アラスカの先住民であるイヌイットは雪の種類を100以上使い分けるそうです。
忘れがちですが言葉の豊かさは、共に生きて行くことを土台にした人間の自然に対する感性の豊かさも現しているのですね。
資本主義の成立過程で、人間は自然や人を概念的に整理し数値化することで社会を転換し、巨大な発展を世界的に産み出して来ました。
しかし、実は概念や数値で生きている自然も人間も捉えられません。むしろ生きた体験を狭く捉えていくことになります。
例えば日本人だと、人間の肌は肌色という概念が当然とされますが、実際には一人一人違いますので現実の感覚をシバってしまいます。
概念で捉えて数値化するのは、整理することをとても楽にするし、分かった気にさせてくれる。ところが人や自然をそれで分かった気になると、尽きることの無い人や自然の豊かさが分からない人になってしまう。
だから観察だとか体験だとか、感じる力が大切なんだと思います。
古い映画ですが、1989年国鉄が分割民営化されて2年後のアメリカ映画です。
動労水戸の先輩たちは、まだ20代。運転士や検査の仕事を外され、関連事業にバラバラに配属されて苦しい時代の映画です。
この映画全体を貫く言葉が「今を生きる」です。
英語では、Seize the day.(シーズ・ザ・デイ)で、その日をギュットつかめ。
語源のラテン語では、Carpe Diem(カーペ・ディエム)で、その日の花をつかめ。
だと言うことで、死がいつか来るかを知ろうとするよりも、その日を自分としてしっかり生きよう。そう言う意味です。
ホラティウスと言う昔の人の詩から来た言葉で、エピクロスというギリシャの哲学者の影響を受けています。
何か難しい話ですみません。労働者の味方だったカール・マルクスという人の最初の論文は、このエピクロスが題材でした。
理論の世界が正しく、実際の世界は主観的なんだというデモクリトスに対し、人間の感覚が真理を伝えるし実際の世界が客観なんだとエピクロスが言った。
それをマルクスが見直したところから、スタートしているんですね。何だか今の会社との対立に似ていませんか?
実は、ちゃんと儲けている経営者の方がマルクスの「資本論」を良く読んでいますが、昔は労働組合でマルクスを勉強するのは基本でした。
さて今日の締めは、エピクロスが言っていることです。「人間が本当に人間になるためには、他の人と関係するだけでなく、独立した一個の意思として関係しなければならない。それこそが最初の自己意識である。」にします。
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2019/05/17 Fri.
ジョブローテーションの賃金関係が提案されました。
水戸支社の青年たちには、会社が出してくる施策が結局なんでも通ってしまうことが問題だという強烈な危機感があります。
それに対して私たちは、わかったような話を返していてはいけないと思います。こうした職場のひとり1人が何を考え何を求めているのか、よく知ることからしか始まらないと思うのです。
動労水戸でも「青年を獲得する」とかの言葉を使っていました。しかし、相手のことを何も知らないで「獲得する」って何でしょう。大体人は、獲物
なんでしょうか?
もちろん青年たちの不安や不満に迎合しているだけではダメだと思います。しかし、こうした隣の仲間が「ようし!」と立ち上がらないことには何も変わらないのです。
(国分勝之撮影。愛車も一緒に。)
一昨日本社で提案されたジョブローテーションに伴う賃金関係の話で何人もの後輩との議論があります。
実際何がどう変わるのかというだけでなく、その先がどうなってしまうのかの話です。
賃金関係では現在運転士になって動乗加算(2号俸または3000円)もらっている人やJR以降職種が一度も変わったない人以外は、ほぼ全員が全員ジョブローテーション開始(2020年4月)と同時に基本給2000円加算されるというもの。
ジョブローテーションに反対させないために、かなり対象を広げて金をバラまくとんだ毒饅頭としか思えません。それだけ、現場からの反発や怒りが深いということです。
運転士や車掌が月7000円ぐらい支給されている旅費(非課税のやつ)も2020年3月までで廃止。そのかわりこれまで3年間の実績で1ヶ月の平均を出し、36ヶ月分前払いする形で一時金で来年の夏のボーナスで支払うという、これまた毒饅頭です。
労働組合組織の違いや、組合無所属に関わり無く疑問や怒りをひとつにして行くこと。
その様に、全体をまとめて現実を変える、スケールの大きな労働者のリーダーが待ち望まれていると思います。
JR東日本全域に怒りは広がっています。特に水戸は起爆剤の位置がある様に感じます。
みんなで今日をしっかりつかみとり、明日を豊かに描いて行こう!
苦しい時に、本当の仲間が分かります。信頼し会える仲間を全域に広げ、巨大な反対の意思を突きつけよう!夢では無いと思います。
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2019/05/16 Thu.
パワハラの起源って何だろう?
JR水戸支社の関連会社水戸鉄道サービス(MTS)の青年から、職場のパワハラ問題で相談を受けたことがあります。
厚生労働省のパワハラの定義は、
同じ職場で働く者に対して、職務上の地位や人間関係などの
職場内での優位性
を背景に、
業務の適正な範囲
を超えて、精神的・身体的苦痛を与える又は職場環境を悪化させる行為。
になります。
ところで、相談を聞くと上司のパワハラだけでなく同僚による理不尽な対応に苦しんでいるのです。清掃での小さな失敗で30分以上立ったまま責められたり、罰として腕立て伏せをやらされたこともあったそうです。
青年たちは、仕事をちゃんとやりたいと思っても、職場の理不尽さが嫌になりやめてしまいます。
人間は、意外にも体への暴力だけで屈することはないと言われます。言葉の暴力こそが人間の心を深く傷付け、生きる意欲や力を奪うのです。
労働組合がしっかりと職場に結束を作り出して、会社の言いなりにならないところではパワハラは起こりにくいのです。
起こらないとは言いません。「昔はこうだった」と古い常識を強制しようとする人は、労働組合の中にもいるからです。
しかし、問題の根本は資本主義のはじまりにあります。古くからの共同体で生きて来た人間の在りかたを壊さなければ、資本に忠実に働く労働者を大量に作れない。
(レ・ミゼラブルと言う映画にも描かれています。)
資本主義のはじまりと共に、農民は農地から暴力的に引き離されました。それでも労働者として働かない者は、怠け者の犯罪者としてらく印を押されて監獄にぶちこまれました。
嘘ではありません。それが「資本の論理」であり国は、その原理を守るために軍隊、検察・警察、監獄、税務署などの暴力的強制機関を維持しているのです。
労働者が仲間と助け合い、生きて行くことには人間の共同性の本質があります。人が人らしく働くには不可欠のことです。
しかし、その共同性の根を断ち、暴力的に分断し、相互に対立させることで搾取を強めるしか、資本として生き残れない。
そこに根本矛盾があります。労働組合の歴史的使命とは、金儲けのためのパワハラ・暴力支配に対して人間の本質的関係の力をを奪還して行くことにあるのです。
「ジョブローテーション」は、職場の仲間との共同性の暴力的破壊です。本質がパワハラなんです。だから青年たちは頑強に抵抗しています。そこに、暴力では破壊できない人間の関係があるのだと考えます。
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2019/05/13 Mon.
青年労働者が立ち上がらずに、どんな力で解決できるのか?
みなさん良い日曜日を過ごされていますか?
昨日は、JR東日本の全面外注化に向けた強制出向の違法性を争う東京高裁判決についてお知らせしました。
会社が社員に出向を命じる場合、好き勝手にはできません。
①労働契約上、配転命令権があるという根拠があること。(雇用契約や就業規則で社員に知らされていること)
②法令違反がないこと。(労働組合や思想信条を敵視した配転や出向は無効になります)
③人事権の濫用でないこと(業務上の必要性、社員配置の整合性があること)
の三要件が揃っていることが必要です。
(国分勝之撮影)
さてポイントは、労働組合を敵視した配置転換や出向は違法であり無効だと言うことです。もちろん解雇も無効です。
安倍政権は、憲法改悪を狙っていますが労働三権つまり
①労働者が労働組合で団結する権利
②労働組合が団体交渉をする権利
③労働組合が集団で行動する権利
を否定したくても簡単に否定できません。これは建前上「先進国」だと言える条件にされているからです。
アメリカも、世界中で戦争をしてたくさんの人を殺していますが「人権を守れ」と言います。それと同じで、自分たちこそ人権を守る正義の味方なんだと言わなければならないんですね。
何だかややっこしいですが、憲法にあろうと、法令化されていようと「建前は建前」「理想論は理想論」だと言うことです。
現実には、労働者や労働組合が抗議の声を上げ、行動しないところには何も無いのだということです。
国も大企業も、建前を建前にしておくために、理想を理想の中に閉じ込めて置くことが支配の安泰なのですね。
だから、労働組合幹部に労働者の立場を投げ捨てさせて、労働組合そのものの変質・解体を進めるのです。
今JR東日本の青年たちがどういう選択をして行くかは、青年たちが自分たちの未来をどうつくって行くかの歴史的選択としてある。
私たちは、その様に考えています。仲間を土台にする青年たちの頑強な抵抗の拡大と発展の中に、新たな時代への希望があるのだと思います。
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2019/05/12 Sun.
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