お詫びと訂正

動労水戸ブログを見ている鉄道ファンの方が、ネット上に出されている常磐線全線開通に向けた試運転の情報を送ってくれました。

ネット上の情報について、組合として確認することなく掲載したことについて「正式提案を受けた訳ではなく、根拠がない」との指摘を受けました。

全線開通とそれに伴う試運転があることは事実ですが、具体的には発表も提案もされていないということですので、この点を訂正しますと共にお詫び申し上げます。

試運転のスジを見つけて、連絡してくれた鉄道ファンの方は、高線量地帯を走らされる乗務員の身を案じて連絡をくれました。この点は、改めて深く感謝申し上げます。

引き続き情報や意見をお寄せください。


さて、みなさん東京の豊島園に行かれたことはありますか?

近くに「萬月」というこだわりの絶品お蕎麦屋さんがあります。

入りますとお店の中は「昭和」で感じよく固められています。

そしてレトロなTVで流されていたのは、何と鉄道映画でございました。


調べて見ました。
という1960年の映画でした。

東京発長崎行き夜行寝台特急「さくら」を舞台にした映画でした。

牽引するのは、EF58。そして非電化区間はC62

です。何と旧「平機関区」(現いわき)所属の機関車も使われているとのことです。

国鉄が全面協力して、国鉄職員の活躍を描いた映画です。国鉄が愛された時代の映画です。


 (平機関区C6247)

ところで、福島第一原発も第二も、東京電力の原発です。

そして世界初の完全MOXの大間原発は、水力、火力しかやったことがなく電線が専門の電源開発(Jパワー)の原発。

福島のためでもなく、東北のためでもありません。

震災と共にその原発事故で多くの人が亡くなり、悲しみ苦しんで来ました。


復興だ、常磐線全線開通だと言って被曝させられるのも福島の人たちです。

福島の人たちなら良いのでしょうか?おかしくないですか?労働者に取っては同じ仲間なんです。

相手の立場に立つ。それが出きることが労働組合に取って最も大切なことだと思います。

60年前の映画を見るまでもなく、原町やいわきの仲間の立場に立って発言し、闘うのが本当の仲間だと思います。

常磐線全線開通試運転に読者の声

9月1日からの試運転のスジを送ってくれた鉄道ファンのコメントです。

「9月に常磐線が、いわき~仙台間で運転再開に伴う試運転をするという情報を入手しました。いよいよ始まってしまうんですね…試運転をする乗務員が心配です。」

 (勝田車両センター検修庫15番線のE531)

常磐線全線開通に向けた水戸支社交渉のずさんな内容については、ブログで紹介したばかりです。

国が決めたことだから。会社が決めたことだから。でもその前にみんな同じ人間ではありませんか?

かけがえのない命で、共に今を生きているのです。しかも、福島の人が担当させられます。特に南相馬の人々は、身近な人を津浪で奪われ、原発事故で助けることができなかった人が大勢いるのです。


 (勝田車両センター機動班詰所の片付け。電車の配線図や部品がそろっています。)

「しぶとく」闘う。(常磐線試運転反対!)

表面的な強さでなく我慢強くあきらめないことや粘り強いことを「しぶとい」と言います。

見る人が少なくなっているみたいですが、すもうだと圧倒的に劣勢で土俵際まで追い込まれても、そこであきらめず逆転して行くのを「しぶといすもうを取る」なんて言います。そう言う力士は人気があります。

簡単にあきらめたり、投げないところに人としての魅力があるのではないでしょうか?

きっと自分の人生に重ねて、応援するのかもしれません。


 (651系運転台)

昨日「勝田の651が廃車になるっていうのは本当なんですか?」と言う質問が届きました。

来春の常磐線全面開通が発表され、客寄せ?の話題作りにいわき~富岡間で運用されてきた651系が用済みになることはあり得ることですね。

公共性をかなぐり捨て、利益第一で労働組合破壊して効率化と被曝の強制を進める。

鉄道をその様な、手段に使われても良いのか?鉄道ファンの方々にも一緒に考えていただけたらと願います。


 (勝田車両センター検修庫14番線の651系)

しかしみなさん、物語はしぶとい労働者がいる限り終わりはありません。

多くの人々が、JRの青年たちがあきらめること無くどんな絵を描き、自分たち自身の物語を紡いで行くのかに注目しています。

常磐線全線開通に向けた試運転の動きがあります。(試運転のスジについては鉄道ファンの情報で、裏が取れず削除しました。)


原町運輸区が担当するとのことですが、原町の乗務員なら良いのか?世界の労働者全体の課題ではありませんか?

命と安全を守る闘いは終わりません。みなさん一緒に、JR東日本に抗議をお願いします。しぶとくがんばりましょう!

戦争はなかった?

東日本大震災と原発事故があった2011年に小松左京という作家が亡くなりました。

その人には「戦争はなかった」という短編小説があります。

過酷な戦争体験を生き延びた人が、戦争があって今があることを大事にしているのですが、回りの人たちは「何を言ってるんだ。戦争はなかった。」と言う。

「いや。戦争は確かにあった。戦争があったから今がある。風化させてはならない。」と日比谷でプラカードを掲げたら、精神異常者として護送されてしまった。というお話です。


 (労働者は助け合い学び合うことで目的を達成する。E501空調修繕。)

小松左京は、この男の言葉として「この世界にはどこか痛切なものが欠けている。…同胞の血によってあがなわれた『つらい認識』が、それを通じて獲得されたおぞましい厳しさが、根底的に欠けている。」と言っています。

風化とは、例えば尼崎事故をなかったことにする。あるいは東日本大震災と福島第一原発事故をなかったことにする。あるいは国鉄分割民営化で死んだ仲間、クビを切られた仲間もなかったことにする。

それと自分が今立っている世界、自分が生きていることを無関係にする。そう言うことではないかと思います。


 (651系ダウンライトの交換。その作業をやりやすくするのに自分は何をやるか。小さなことでもみんなで協力します。)

無関係の究極の姿は「死」の選択になります。

私たちが、国鉄分割民営化も尼崎事故も、「3・11」もことあるごとに据えなおすのは今をしっかり生きるためです。

人として助け合わなければ、生きて行けないし、何事もなし得ない。便利さや万能感の中で、人自体が弱くなっていないでしょうか?


「労働組合は仲間を助け、一緒に生きるためにある。」だから風化などさせないのです。この労働組合の原理を据えなおすことを時代が求めている。

その様に考えます。

動労水戸組合差別裁判が開かれました。

木村書記長から昨日の裁判報告がありました。

7月19日、動労水戸への運転士登用差別に対する中央労働委員会命令の完全履行と昇進差別の是正を求める裁判が、水戸地裁で行われました。


 (闘い続けて来た動労水戸組合員。2001年のストライキ)

動労水戸は原告を先頭に、家族や支援の人たちと共に公判に臨みました。

公判では、裁判所が会社側に求めていた「勤務評価の目安」の任意提出については、会社側は拒否することが表明されました。

乗務員の超過勤務・夜勤の常態化を示すデータについて会社側は、「組合側が求めているデータはない」として明らかにしない姿勢を示しました。組合側は裁判で明らかにしたい内容を検討して、改めて求めていくことにしました。

また組合側が昇進試験の答案用紙の保管について追及してきたことに対しては、会社側の意見書の中で「外部の倉庫に保管し、その後廃棄している」とだけ主張しています。しかし会社側は今年2月の意見書では「本社の地下で保管し、その後廃棄している」としていました。

こうした事実の変遷について写真などの証拠も付けないことに、JR東日本のデタラメな姿勢が浮き彫りになりました。


(2018年10月勝田運輸区前坐り込み。)

裁判後の報告集会では各弁護士から裁判の報告がなされました。とりわけ葉山弁護士からは、「会社は社友会について無関係としている。しかし会社幹部の講演会で社友会への加入用紙を書かせているようだ。社友会に入れと言うのは、組合を抜けろという不当労働行為だ」と、明確な指摘がされました。

石井委員長のまとめで、「裁判の意義は動労水戸を潰すためにやった不当労働行為を打ち破ること。会社は労働組合敵視だ。労働組合がやらないと会社はやりたい放題だ。常磐線全線開通問題で他労組にも闘おうと訴えている。ここを突破口に組合潰しをひっくり返していこう」と訴えました。

運転士の登用、昇進・昇格差別との闘いは、労働組合破壊との激突点であり、ジョブローテーションを許さない闘いにつながっています。

次回の公判は9月20日に行われます。応援宜しくお願いします。

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プロフィール

HN:
動労水戸
性別:
非公開
職業:
鉄道労働者
自己紹介:
【国鉄水戸動力車労働組合】
1986年結成。JR東日本・JR貨物とその関連会社の労働者で組織する労働組合です。

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