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2・12勝田車両センター18番線脱線事故
外注化こそ事故の根本原因
2月12日、勝田車両センター構内18番線で脱線事故が発生しました。
パンタグラフのシングルアーム化のためK704編成10両を18番線に3両、17番線に5両を分割・転線する作業でした。脱線事故は、18番線に8両を推進運転して5ー6号車間を完全分割し、3両切り離しで発生しました。
検修庫手前で一旦停止した際に分割作業者が手歯止めを設置、さらに1両分庫内に移動したため、乗り上げ脱線したのです。
事故の原因は外注化時の誘導要員の削減にある
会社は当初、事故の原因は「分割作業者がパン降下を確認せずに手歯止めを装着したこと」や「打ち合わせがされずに分割作業をしてしまったこと」だということで済ませようとしましたが、問題はそれだけではないと思います。その背景にはもっと重大な問題があります。
①18番への推進庫入れは、8年前に誘導・構内運転士・分割がJR直だった際にも脱線が発生した危険性の高い作業です。
②その対策として、先頭車の誘導に加え、架線終端及び分割作業が見える地点にもう一人誘導補助を配置してきました。誘導補助がいない場合にはやってはならない作業なのです。
③しかし、構内誘導外注化の際に、誘導は1人体制に減らされました。MTSでは、その誘導補助者を構内運転士にやらせようとしましたが「できない」と断られてしまいました。困ったMTSは、助役(誘導・検修未経験!)を便宜的に付けてこの危険作業をやってきたのです。しかし、この助役が「誘導補助者」なのかさえいまだに明確ではありません。いい加減にしてやってきたのです。誘導補助者でないなら、推進で庫入れはやってはならない作業です。
外注化による指揮命令系統の分断が事故招いた
④さらに外注化で、構内運転士と誘導はMTSの指揮下にあります。分割や併合担当の機動班はJRの指揮下です。協同作業なのに指揮命令系統が違うため、直接打ち合せもできないことになっています。
⑤外注化では、一つの作業について発注を受けた会社が単独で完結できなければ偽装請負になります。ですから、庫入れまでが発注されたのならば、そこまで全てMTSの責任で行ってからJRに引き継がなければなりません。
⑥こうした事情から、庫の前で引き継がれる日常作業では、庫前で一旦停止までがMTSの責任で、そこからJRに引き継がれ、手歯止め装着・分割・アント(車両移動機)による引き込みになります。それが前日に確認された作業です。
⑦それが当日の朝、その場の事情で急に変わったのです。本来作業が変更される場合、改めて発注書が出され、それぞれの作業者に伝達されなければなりません。どんなに面倒でも、それが外注化なのです。その場で作業変更を決めるなどあり得ないのです。
実際にMTSの作業者にも、JRの作業者にも、作業の変更について事前に何も伝えられていません。誘導担当にも、構内運転士にも、その場で急遽「さらに1車押し込み」が指示されているのです。当然のことながらJRの分割作業者にも伝えられていません。JRの助役とMTSの助役のやりとりで、作業の変更がその場で決められてしまったからです。
JRの作業者は、「庫前一旦停止、手歯止め装着から分割」としか指示されていません。仮に、もしそのまま分割作業に入っていたら、脱線どころか人命に関わる大変な事故になった可能性があります。
本社や支社は、「現場検証」「意見交換会」「緊急CS会議」等を開催しています。しかし、外注化で誘導を減らし無理なシフトが取られてきたこと、競合作業で指揮命令系統が違うことなどの問題は、一切出されていません。それで本当の対策が出されるのでしょうか。
全面外注化を阻止しすべての労働者をJRへ!命と安全を守ろう!
実際、外注化によって多くの労働者が事故で亡くなっています。その度に「労働者のミスが原因」にされるのが大半で、会社は外注化の責任を明らかにせず「非常事態宣言」で労働者を締めつけています。昨年の京浜東北線川崎駅脱線転覆事故は、指揮命令系統の違う子会社・孫会社5社が現場で競合する中で起こった事故でした。
動労千葉や水戸・高崎と現場労働者の猛然たる反対闘争で止められていますが、会社が考えているのは全面外注化です。検修・構内業務の出向は間もなく期限の3年目です。しかし外注化によって業務がどんどんMTSに移されている今、戻る職場は減り続けています。その先には「転籍」が待っています。
外注化を直ちに止め、MTSプロパー社員をJR本体に採用してきちんと養成させよう。インチキなエルダー制度を止めて65歳まで定年延長させよう。職場の全労働が団結し、守りあえる職場をつくりましょう!
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営利優先・安全無視・労働強化・地方切り捨てのダイ改反対!
尼崎事故から10年 原発事故から4年
奪われた命と向き合おう
金儲けの結果の安全軽視 組合の立場が問われる
2005年の尼崎事故では、JR西日本が営利を優先させ安全への経費を削減し、全てを労働者の責任にすることで107名の命が奪われました。福島第一原発の事故も、当初16年が寿命とされた原発を40年間も使い続け、定期検査の周期を13ヶ月から24ヶ月に2倍化し、さらに3ヶ月間かかる検査を1ヶ月に短縮してきたことに原因があります。原子炉特有の「応力腐蝕割れ」が多発し、放射能で汚染された冷却水が漏れるのを止める作業で原発労働者に大量被曝が強制されてきたのです。原発は被曝労働でしか成り立ちません。大震災が起きる前に福島第一原発は破綻していたのです。
労働者と安全ではなく、会社と幹部を守る立場に立ってきた労働組合の責任は重大です。労働組合は、会社の営利優先の合理化・外注化に対し、団結して闘うことで命と安全を守ることができるのです。
営利優先・地方切り捨てのダイ改絶対反対!
今年3・14ダイ改は、首都圏輸送の大再編攻撃です。常磐線・宇都宮線・高崎線から「上野東京ライン」として東京~品川に乗り入れ、東京から70キロ圏輸送を強化し、一方で地方を切り捨てようとしています。北陸新幹線金沢開業による並行在来線第三セクター化は、地元の衰退に直結します。
これは「公共交通としての鉄道」を根底から投げ捨てることです。千葉支社では君津より東には特急列車を走らせない提案に対し、沿線の自治体から猛然と抗議の声が起こっています。常磐線では特急の自由席が廃止され特急料金は実質的な値上げとなり、フレッシュひたちの特急回数券も廃止になります。
乗務員大合理化・極限的労働強化を許すな!
今回のダイ改には、特急料金値上げと同時に、車掌を大合理化し、乗務員に対する極限的労働強化で利潤率を上げようという狙いがあります。
特急車両は10両1編成の657系に統一され、駅派出の分割・併合作業は激減し、車掌の最低乗込み数も3人から2人に削減されます。新たに導入される「新着席サービス」(全車指定席化)は車掌業務外注化の布石であると同時に、乗客とのトラブルが増加している傾向に拍車をかけるものでしかありません。労働者・利用者双方にとって不利益しかないのです。
乗務員からは「苦情が多くなる」「やりずらい」との声が上がり、利用者・沿線住民からはダイ改前から異例の抗議の声が水戸支社に寄せられています。
大量退職テコに人員削減・全面外注化進めるJR
JRは現在、国鉄採用者の大量退職期を迎えています。社員の4割に当たる国鉄採用者2万6000人がこの10年で退職を迎えます。これをチャンスに合理化(人減らし)と外注化を一気に押し進めるというのが会社の考えです。エルダー社員の雇用確保など、ごまかしであることがすでにはっきりしています。外注化が進み、低賃金のプロパー社員が養成されれば、エルダーだろうとJR社員だろうと、会社が雇い続ける必要はなくなるのです。
実際にJR水戸支社では、今年新たに赤塚・東海・大甕・笠間・結城の5駅を外注化します。車掌の異動はいわきが△14・水戸△10、逆に土浦では+29となり大移動が伴います。労働者を駒のように扱い、労働者の生活など問題外。「嫌なら辞めろ」ということです。
命と健康軽視するJR 「おかしいことはおかしい」と団結して声上げよう!
水戸支社は、1月31日から竜田~原ノ町間のバス代行運転を開始しました。高濃度の放射能が出ている福島第一原発の真横を被曝を承知でノンストップで走るのです。地元住民からは「なぜ誰もいない竜田駅発着にしたのか」「電車に接続しないバス代行は意味がない」という声が寄せられています。無意味な竜田延伸で、労働者に日々被曝が強制されています。他方、新宿中央指令では自殺者が出て、水戸指令でも精神疾患が多発しています。会社は一体人の命を何だと思っているのか!根本から間違っている!
東労組は、「反対してもムダ」と言います。私たちは「おかしいことにはおかしい」とはっきり言います。他労組の幹部には、この現状を変える気持ちがまるでないのです。嘘と真実を見きわめ、會澤君、羽部君、照沼君の人生をかけた本気の決断に続こう!
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青年・壮年・家族・仲間の明るく固い団結で決戦の2015年へ!
第33回大会・団結旗開きを開催
1月24日、「ようこそ會澤憲一君」の横断幕が掲げられた動労水戸第33回定期大会と団結旗開きが開催されました。組合員・家族・共に闘う仲間70人が集結し、羽部君・照沼君をはじめみんなで會澤君の組合加入を大歓迎しました。
動労水戸は、青年・壮年・家族と仲間が明るく深く団結し、新時代へのスタートを切りました。
會澤君へのライフサイクル強制配転発令を撃破!
大会冒頭、石井委員長があいさつし「動労水戸は會澤君の動労水戸結集を受け、ただちに緊急申し入れ・団交・ストライキ通告をもってライフサイクル発令を粉砕した」と力強く報告しました。
そして「東労組は大子の掲示で『会社の施策に反対しても会社は施策を一方的に実施できる』と主張しているが、それが全くの嘘であることを事実をもってはっきりと示した」「東労組はまた『職場と仕事と生活を守るのには対案が必要』と主張している。しかし、ライフサイクルも外注化も職場と仕事と生活を破壊するものでしかない。東労組の言う『対案』などまやかしに過ぎない。絶対反対で闘う以外に組合員を守ることはできない。幹部のための労働組合はもはや通用しない!」と厳しく指摘しました。
そして「深まる世界大恐慌と戦争の時代を、動労水戸は組合員の団結を拡大し押し渡る!」と鮮明に提起しました。
絶対反対・ストライキへの深い支持を確信
東労組は「ストライキでお客様からの信頼が失墜する」と言います。本当でしょうか?動労水戸の被曝強制拒否のK544運用反対スト、ポケモントレイン反対スト、竜田延伸反対ストは、職場の労働者に支持されただけでなく、沿線住民や帰還を強制される福島の人々から圧倒的な共感を呼びました。「幹部の自己保身」のみを考える東労組役員には、この事実が理解できないのです。
実際、動労水戸大会には福島から山形・米沢市に避難しているお母さんが応援に来られました。そして「動労水戸のストライキが絶望の中でどれだけ希望になったか知れません」と訴えてくれました。
また、秋田で解雇撤回闘争を貫いてきた国労秋田闘争団の小玉忠憲さんは「私が呼びかけ人になり動労水戸支援共闘を結成します。呼びかけ人が福島、東北から続々と集まっています」「いわき事務所は福島のもう一つの拠点として、動労水戸支援共闘が支えます」と熱い支援の決意を述べてくれました。
その他にも、地元茨城の労働組合だけでなく福島・宮城・東京から多くの仲間が来てくれました。ストライキが本当に職場労働者・乗客・沿線住民の命と安全を守る目的ならば、必ず支持され信頼されるのです。
職場と社会の深い怒りの高まりに踏まえよう!
さらに各職場組合員からの発言も重要でした。
「羽部君を新支部長に押し立て一層団結して闘う。ストをやらせて欲しい」(大子支部)
「ライフサイクルの配転先は東労組の役員だけ希望通りになっている。組合として腐っている」(土浦支部)
「動労水戸が今でも国鉄分割・民営化絶対反対である意味が分かった。だから外注化も、ライフサイクルも、被曝労働にも徹底して闘える」(勝田支部)
「毎回の動労水戸裁判の傍聴に必ず家族が参加し盛り上がっている。會澤君の動労水戸結集に家族も沸き立っている」(家族組合)
団結旗開きも盛大に!
大会後の會澤君を歓迎する団結旗開きも、会場があふれるほど盛況でした。會澤君は「12月25日に動労水戸に入りました。ライフサイクル発令阻止のため多くの人が動いていただき感激しています。微力ですが精一杯頑張ります」というあいさつに、満場の歓声と拍手が上がりました。
外注化推進の当然の結果として、エルダーの受け入れ先も急速に減っています。青年も壮年も家族も地域の仲間も団結して闘わなければまともに生きていけない時代が来ています。
照沼君・羽部君・會澤君と一緒に労働組合らしい労働組合として明るく楽しく活動しませんか。みんなで待っています!
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照沼君・羽部君に続き青年労働者が加入
水郡線営業所 主任運転士
會澤憲一君が動労水戸へ!
「先輩として羽部に続く」重大な決意込め加入
昨年末12月25日、會澤憲一君(39歳)が動労水戸への加入届と東労組への脱退届に署名しました。
長く在籍した組合と決別し動労水戸に入ることはとても大変な決断です。照沼君も、羽部君もとても迷いました。でも一旦加入届けを書いたら、みんなとても晴れやかな顔になります。會澤君もそうでした。
彼は、誰もが認める誠実・温厚な、しっかりした人です。その決断はとても重く、電撃のように伝わっています。
會澤君は、JR東日本の進めるライフサイクルや外注化政策に対して、深い怒りを持っています。労働者を将棋の駒のようにしか扱わない会社、その施策に協力して組合員を差し出す労働組合。こうした東労組のあり方を、彼は長い間見てきました。そして、この現状を自ら変えるために、動労水戸で闘う道を選びました。
先に動労水戸に加入した照沼君・羽部君と同様に、會澤君もまた、東労組の中でこの現状を何とか変えられないかと悩み努力してきました。しかし東労組の中では、ライフサイクルが始まる時、国鉄採の分会役員が「俺には関係ないけど」と発言したり、組合の活動は「会議室貸し出し問題」の会社との議事録確認ばかりでした。
それに対して彼は「ライフサイクルや外注化で労働者がひどいことをされているのに、会議室問題の方が大事なのか?労働者のために会社と闘うのが労働組合ではないのか!」と考えたのです。そして、心配するふりだけで「自分たちには関係ないが」という国鉄採の先輩のあり方への批判として、自らが職場の先輩として「羽部を一人にはしない」と動労水戸に結集したのです。かつて、照沼君に対して「お前は一人になる」と言った東労組の先輩もいました。どちらが人間らしい先輩であり、友達でしょうか。
口先だけでなく、仲間と団結して生き抜く。それが本当の労働組合の団結です。
決断こそが現実を変える 動労水戸に結集しよう!
動労水戸は国鉄分割・民営化に対して絶対反対で立ち上がり、分割・民営化で自殺に追い込まれた仲間、首を切られた仲間、退職を余儀なくされた仲間の思いを決して忘れずに闘ってきました。
団結だけを武器に、時にはお互いにぶつかり合いながら、仲間と共に勝利してきました。だから、K544も、竜田延伸も、外注化も、過酷な乗務員行路とダイ改にも、仲間と乗客を守るためにすべて本気で闘ってきました。もちろんライフサイクルにも絶対反対です。
こうした動労水戸の闘いと訴えを選んだ羽部君をしっかり見て、會澤君自身も動労水戸を選択しました。會澤君は「一緒に頑張ろうと言ってもらってうれしかったです。微力ですが頑張ります!」と、謙虚に決意を語っています。
私たちは一人ではありません。心から信頼できる仲間と先輩が動労水戸にはいます。仲間を守るために、本気で闘ってきた労働組合だからです。
すべての青年の皆さん!この悪くなるばかりの状況を変えるのは、みなさんの思いと決断です。會澤君、羽部君、照沼君と共に動労水戸に結集し、ライフサイクル・外注化・被曝労働を粉砕し、自分たちの未来を切り開きましょう!
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要員配置も休憩もデタラメ 庫は煙が充満 清掃も現場に押し付け
SL運行の裏で労働法違反が続出
「客車の中での昼食」は「休憩時間」ではない
11月24日から12月9日にかけて、水郡線全線開通80周年イベントのため、SLが常陸大子運輸科に配備された。
検修労働者はSLの添乗や仕業検査・給油作業などに充てられ、MTS大子事業所では機関車や客車の入換業務と入換計画書の作成、客車の清掃・汚物抜きなどの業務が次々に発注される事態となった。
会社は通常業務を行いながら要員を増やすこともなくこれらの業務を強行した。このイベントの車両整備を大子運輸科だけで行うのは不可能なのは明らかであった。現場の労働条件はめちゃくちゃにされた。
第一に、以前のSL運行でも問題になったが、添乗の際、水戸運輸区では労働者には休憩時間が与えられなかった。
当然にも労働者からは作業説明の時点で改善の要望があった。しかし会社は添乗の前日まで具体的作業の説明を行わず、SL試運転開始前日の朝の点呼で「作業の説明をしないのか」との要求があり、ようやく午後から説明を行った。しかし管理者は「15分でお願いします」と答えるのみ。結局、会社は1回目の添乗を4人に増やし、2回目以降を客車の中で昼食を取らせた。
労働基準法での「休憩時間」とは、単なる「働かなくていい時間」ではなく、労働者が労働時間中の拘束から自由になることと定めている。会社からの一切の指示命令から自由になり、一時的に職場から離れることも認められなければならない。
JR水戸支社は動労水戸の問い合わせに「昼食休憩は46分取れた」とウソをついた。しかし会社の言う「休憩」など、法律に照らし合わせれば「休憩」などと言える代物ではない。そうである以上、時間給を労働者に支払わなければならない。
会社はデタラメな「休憩時間」の違法を認め、その分の給料を労働者に支払え!
石炭の黒煙が充満する庫 SL移動の要求も無視
第二に、会社は検修庫内にSLを留置したまま、そのすぐ横で気動車の交検を強行した。
SLは罐(かま)の火を消せないため、2日間にわたって庫の中で石炭の黒煙を排出し続けた。庫の中に短時間いても気分が悪くなる環境であり、火災報知機が何度も鳴動していた。
現場労働者は交検の数日前から「煙と臭いがひどい。交検中は外に出すべきじゃないか」と指摘していた。しかし検修助役は「SLを動かして壊れでもしたら自分の責任になる。動かしたくない」と答えたという。
交検初日の朝には、水戸支社は動労水戸からのSL移動要求に対し「SLを庫の外に移動する」と答えていた。しかし実際にはSLを移動しなかったのだ。会社はSLを動かさない理由を「入換の運転士が手配できないから」「SLが壊れたら責任が取れないから」などと言っている。現実には予備の運転士は職場にいたのに手配さえせず、ウソと責任逃れに終始したのだ。
会社は労働者の命と健康よりもSLの方が大事なのか。管理者のくだらない点数稼ぎのために殺されてたまるか!会社は労働者の健康を害したことを謝罪せよ!
上:SLの煙が充満する大子の庫内(12月3日撮影)
下:普段の大子の庫の様子
庫の清掃は現場任せ 職場汚した責任を取れ
第三に、会社はSLが残していった庫の中のススと油汚れの清掃を現場労働者に押し付けて知らんぷりを決め込んでいる。
庫の床の汚れは靴底に着いて気動車の床を汚す。放っておけば作業の負担は増える一方だ。しかし、会社は最後までまともに対応しなかった。必要な業務すら現場に放り投げて一切の責任を取らないというのだ。本当に許せない!
現場を顧みないSL運行など百害あって一利なしだ。こんなデタラメをこれ以上認めることはできない!
被ばく労働と同じ問題 あいまいにせず闘おう!
会社はイベントを次々に企画して強行するが、現場の状況はおかまいなしだ。職場の安全衛生や労働者の健康に関わる問題なのに、現場労働者にも組合にも何一つ説明しようともせず、誰もが予想した通り深刻な事態になっているのに、会社は誰も責任を取っていない。
私たち動労水戸が被ばく労働の問題で追及してきたことと同じ問題が起こっている。労働者がSLの排煙を吸って健康を害しても、ラジエータ清掃や竜田乗り入れで内部被ばくしても、会社は労働者の生命や健康は一顧だにしない。
2014年冒頭の「ポケモントレイン」も、今回の水郡線SL運行も、会社は「イベントが成功した」と誇っていることだろう。しかしその陰で割を食っているのは現場で働く労働者なのだ。
はっきりしたことは、労働者はもはや黙ってはいられないということだ。動労水戸と共に「おかしいことはおかしい」と声をあげて闘っていこう!
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