動労水戸情報585号

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11・7動労水戸不当労働行為粉砕裁判

パワハラ試験制度を許さない!



国鉄分割・民営化以来のすべての不正を徹底的に追及する動労水戸裁判の口頭弁論が、11月7日水戸地裁で開催された。時限ストに入った組合員や多くの家族が結集した。

この日の焦点は、JR東日本の昇進試験制度だ。この試験制度が始まって以来、動労水戸組合員5名が技量にまったく問題がないにもかかわらず指導職試験に合格しない問題を追及した。これに対して会社側は裁判官も首をかしげるような資料を提出してきた。


作文と勤務成績の評価に整合性なし 


そのひとつは本社の人事課長作成の陳述書だ。そこでは、昇進試験の一次試験の合否判定について「(筆記試験の)合格ラインをこえた者のうち作文および勤務成績がいずれも5段階評価の3以上にある者が合格する」「作文または勤務成績のいずれか一方でも2以下にある者は不合格になる」(抜粋)と主張している。

そして原告組合員らの試験結果については、平成21~23年度の一次試験の「筆記」「作文」「勤務成績」の結果を示した。

試験結果は、「筆記」の成績は6つのランクで記され、「作文」と「勤務成績」は3つのランクで記されていた。
 

しかし、「筆記」の成績はランクごとに具体的にどんな違いがあるのかや、どのランクを取れば合格なのかを会社は示していない。また、ランク付けの客観的な基準(何ができていて、何ができていないのか)もさっぱりわからないのだ。

さらに、「作文」と「勤務成績」は、会社は裁判の当初は「5段階評価」と説明していた。しかし、今回出してきた資料では3段階で記されている。ランクごとに合格・不合格が決まるなら、ランクの数そのものが変わってしまっているのは大問題だ。5段階評価ならギリギリ合格だった人が、3段階にしたせいで結果的に不合格になる可能性もある。それとも、会社にとって「評価のランクは合否とは関係ない」ということなのだろうか。まったく意味不明である。


自分が来る以前のことを陳述する鈴木誠氏


会社は今回の裁判で、勝田車両センター元副所長の鈴木誠氏が作成した陳述書を提出してきた。指導職試験を過去23回不合格だった組合員が、裁判の原告に加わったとたんに合格したことについて、合格する前と後では何が違ったのか説明を求めたことへの回答である。

鈴木元副所長は、この組合員が平成18年に車セに着任してきてからの仕事ぶりをさんざん罵倒し「車両係としての標準的なレベルに満たない」「ましてや上位職(車両技術係)を目指すレベルには達していない」と陳述している。しかし、そうした当該組合員がなぜ突如昇進試験に合格したのか、その肝心な理由は何も明らかにしていない。

それどころか、鈴木誠氏が車セの副所長に着任したのは、平成20年2月である。自分が来る前の当該組合員の言動をさも自分が見聞きしたこととして証言しているのは明らかにおかしい。会社は組合の追及にまともに反論できないばかりか、ウソとしか思えない陳述書を作って出してきたきたのだ。


当然にも裁判長は、

①合否判定の表記が違うもの(5段階と3段階)になっているのはなぜか?

②勤務評価の仕組み

③原告組合員の勤務評価の方法とその結果

④作文と勤務評価の割合について

⑤昇進試験の原データ

など、昇進試験の客観的証拠を出すよう会社に命じた。


JR東日本の昇進試験は、まったく不透明な制度である。それは、会社が組合差別という違法行為を隠し、職場の労働者を競争で分断し、外注化や労働強化に抵抗できない職場にするための道具として、昇進試験を使ってきたからだ。

動労水戸裁判は、昇進試験制度による組合員の不利益を絶対にあいまいにしない。それだけでなく、この試験制度が日常の仕事や技量とは無関係に「管理者に忠実な者」が評価される制度であることを問題にしている。私たちはこのデタラメを職場と法廷の両面から徹底的に追及する。

黙って従えばなんとかなる時代は終わった。仲間と家族を守るために、すべての鉄道労働者は動労総連合に結集しよう!

動労水戸情報584号

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解雇撤回!被曝阻止

戦争と非正規職化に絶対反対で闘おう!


私たちが目先の事にとらわれている間に、被曝が強制され、戦争への動員が決められ、雇用と労働時間が根本から破壊されようとしている。
このままで良いのだろうか?私たち動労水戸の主張や闘いは「絶対にマイナス」なのか?深く考える時が来ている。

 


深刻化している放射線の健康被害



10月13日いわき市のラトブで、動労水戸・いわき合同ユニオン・NAZENいわきの呼びかけで「ふくしま共同診療所報告会」が開催された。
報告会の質疑応答の中で、いわき運輸区では、白血病で亡くなった社員、休職中の社員に続き、「血液検査で3人の社員に異常が出た」と報告された。診療所医師からは「放射線は細胞分裂が活発なところに作用する。骨髄は血液やリンパ球を作るので影響を受けやすい。白血球や赤血球、リンパ球に様々な影響を与える」と説明された。放射線の影響は、100人を越えた子供たちの甲状腺ガンだけではないのだ。
チェルノブイリ原発事故では、甲状腺ガンが4年目から激増している。来年は福島第一原発事故から4年目に入る。被曝による健康被害が出てくるのはこれからなのだ。

JR水戸支社は、竜田に乗り入れる電車の利用率があまりにも低いことから、「誰も乗らない列車は危険」と警備員を車内巡回させている。竜田延伸は完全に破綻している。無意味で無責任な竜田乗り入れを直ちに止めさせよう!私たちの命の問題だ!


職場を越えて団結しよう!

動労水戸は、全ての労働者と団結し命と生活を守る。職場に労働組合がない、あったとしても入ることができないような非正規職やパート・アルバイトの労働者も含めて、誰でも入れる労働組合、いわき合同ユニオンの川俣辰彦委員長はいわき在住の動労水戸組合員だ。

いわき合同ユニオンでは現在、除染労働者の未払いの特殊勤務手当(除染手当)の支払いを求めて団体交渉を行っている。除染労働者も原発労働者も、命と健康をかけているのだから当然支払われるべき金が、元請企業や中間に入る会社にピンハネされ、下請けになるほど払われていない。組合の要求は当然であり、勝利的に進んでいる。


青年の解雇を許さない

また、いわき合同ユニオンには、今年の大学新卒で正社員として採用されたのに、6ヶ月の試用期間で解雇通告された青年が組合に加入し闘いを開始した。
青年を育て養成するのは、社会の責任であり会社の責任だ。一生懸命やってきたのに「能力が無い」の一言で解雇を言い渡された。
会社の労働組合に相談したら、取り合わないばかりか、組合幹部が彼が相談に来たことを密告したことで会社から「ウソつき」呼ばわりされた。会社も闘わない労働組合もとことん腐っている。
「いわき合同ユニオンがなかったらどこに相談すればよかったのでしょうか?」「動労水戸がバックの組合ですから安心です!」と生き生きと活動している。


職場・地域の命と安全、生活を守る!それが、鉄道の労働組合の使命なのだ。JR水戸支社と全ての関連労働者は、動労水戸を選択しよう!



動労水戸情報583号

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欠車で「水郡線80周年」祝う支社のデタラメさ

外注化2周年弾劾!9・11ストへ!


外注化・非正規化による「経済徴兵制」日本でも


職場の仲間の皆さん!7月1日の集団的自衛権閣議決定は、3年半前の大震災・原発事故以来の非常事態です。放射能による被曝を許さないこと、戦争を許さないことは労働組合の使命だと、私たちは訴えます。
 

今もイラクやアフガニスタンに送られている米軍兵士の多くは、非正規職や貧困家庭の出身であり、奨学金の返済や就職のために軍隊に入るしかない「経済徴兵制」が行われています。
誰しも戦争になんか行きたくないし、殺し合いなど望みません。しかし、米国の現実を見れば、貧困は若者を「唯一食っていける道」として兵士に駆り立てるものです。
外注化と低賃金・非正規雇用化は、労働者の戦争動員と一体なのです。
 
 

かつての戦争で、どれほどの人々が家族・友人を失い地獄の苦しみを味わってきたことでしょう。安倍総理や麻生、鳩山らの祖父や親は、230万人の国民とそれを上回る他国の人々を死に追いやった太平洋戦争の戦争責任者です。
彼らは、戦死した日本兵の6割が餓死(戦病死)という真実を覆い隠し、「国のために命を捧げること」をとことん美化して、今再び国民に戦争協力を強制しているのです。絶対に許せません。




戦争を阻止する道と職場闘争は一体だ


外注化や被曝労働に対し、自分たちの職場で闘わない労働組合が、別のところでやろうとする「平和運動」など成立しません。労働組合の力がどんどん後退したことで戦争を許したのが、かつての歴史の真実です。

実際に、7・1集団的自衛権閣議決定という非常事態の中で、JRの各労組は、現場労働者の要求や怒りとかけ離れたところで「組織温存」のために大混乱しています。
かつて闘う組合だった国労は、大会の場でその名前まで捨てる提案をしました。
幹部の自己保身のために「スト方針」を打ち出した東労組は、大会に来たJRの社長の前でみじめに撤回し、会社への屈服を決定的に深めました。


他方、私たち動労水戸の外注化・被曝労働絶対反対―常磐線竜田延伸阻止の闘いは、福島県民をはじめ圧倒的支持を受けています。会社の施策であろうと、「ダメなものは絶対ダメだ」と真正面から闘っていることに信頼が寄せられています。

楢葉町民は、「私たちは絶対に乗らない」「JRの若い人たちがかわいそうだ」と言っています。水戸支社は、「誰も乗らない列車は危険」と警備会社の労働者を添乗させています。何と愚かなことでしょうか。
すでに福島の子どもたちの甲状腺ガンや異常が100人を越えました。みんなかけがえのない子どもたちです。被曝を強制し、さらに戦争で死ぬことを強制しようとしているのです。私たちにとっても全く他人事ではありません。


郡総の仲間と連帯し外注化反対を貫こう!


JR水戸支社はこの9月から「水郡線全線開通80周年イベント」を行っています。ところが、水郡線を走るE130系気動車は軸箱のボルト折損等の重大事故が続いており、しかも郡山総合車両センター(郡総)に送っても、在庫削減で部品が無いために修理して戻せないという事態になっています。その結果、所定の編成が欠車のため組めなくなっています。
増車を求める現場の切実な要求に対して、支社は「予算がないからやらない」…キャンペーンはただの金儲けで、元から儲からない水郡線ではもうまともな列車も走らせない。本当にふざけています。まさにJR北海道と同じ道を歩んでいます。外注会社での死傷事故も激発しています。

郡総では10月からさらなる外注化が強行されようとしています。現在働いている650人のうち、外注会社の労働者は既に半数近くの300人。外注化が進めば、とんでもない安全崩壊をもたらすことになります。
労働者の間では「動労千葉や動労水戸のように闘おう」と激烈な討論が交わされています。

 
【放射能で汚染されたK544の検修で、防護服を着用し作業する郡総労働者】 

来年には、検修・構内業務外注化強行からいよいよ3年目を迎えます。私たちは、外注化と非正規雇用化に絶対反対します。全労働者をJRに戻せ!労働者に十分な教育を保障し労働条件を同じにするために、全員をJRに採用しろ!私たちは、労働者に対するあらゆる分断を許さない。郡総外注化は、安全の危機です。郡総の闘う労働者と連帯し、鉄道の安全を死守するため、私たちは郡総外注化に絶対反対で闘います。



動労水戸情報582号

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安全教育に無責任なMTS 鉄道の安全崩壊の元凶だ!

デタラメな「福利厚生」ではなく、まともに生きられる賃金を!


命に関わる重大事故が多発する外注会社

 2012年10月にJR東日本が強行した検修・構内業務外注化以来、外注会社で事故が多発している。8月だけでも3件の重大事故が起きている。いずれの事故も一歩間違えれば命を奪われる重大な事故である。


【検修・構内業務の外注会社で起きた主な重大事故(8月)】

①8月9日 千葉・幕張車両センター
・ドアステッカー掲出作業を行う際、移動禁止表示旗は掲出したが、疑似マスコンキーの挿入を忘れて作業を行った。
・また、作業終了後移動禁止表示旗の撤去を失念した。

②8月12日 千葉・幕張車両センター 添削庫内
・209系車両の車輪添削作業終了後、ピット内で排障器等の高さを調整するため、車両を車両搬送装置で小移動したが、車両が完全に停止する前に補助レールに左手を置いたため、車両フランジ部と補助レールの隙間に小指の先端が挟まれ車両が停止した。
・事故当該は左手小指先端部切断で全治約2か月の重傷。

③8月14日 新幹線長野車両センター構内 
・編成の汚物抜き取りと給水作業の車両を勘違いし、移動禁止表示旗を点灯していない車両にホースを接続した。その後同車両が出区のため起動開始したところ、汚物抜きホース2本と給水ホースを切断した。


 昨年も勝田車両センター構内で移動禁表示旗の掲出を忘れたために汚物抜きホースを切断する事故が起こった。JR東日本管内の鉄道サービス会社は事故を受けて注意喚起を行ったが、事故は減るどころかますます増えている。
 

 MTSは、「安全フォーラム」という行事を全従業員を対象に開いているが、16時開始のため、日勤者など全員が参加することは最初から不可能だ。しかもメインは会社負担の宴会が恒例となっている。こんな姿勢で安全が守れるわけがない。
 

 従業員全員が受けるべき安全教育の機会をちゃんと与えず、宴会の経費は出すが従業員の待遇は改善しようとしないのがMTSという会社だ。


不可解な支出をやめて根本的な待遇改善を

 しかも、不可解な支出は「安全フォーラム」だけではない。

①従業員全員対象の旅行が毎年2月にある。社員の積立ではなく全額会社負担(一人1万5千円といわれる)で、事業所ごとに行き先を決めている。MTSの従業員は公称で664名となっており、旅行だけで996万円もかかることになる。行った人はお土産まで渡されるが、行かなかった人の旅行代は給料で戻ってくることもない。

②MTSは、今年8月冒頭、JRから出向している構内運転士に1万円のびゅう商品券を配布した。本社は「随時褒賞」などというが、就業規則にはない。よく聞いてみると、出向の際に運転士の安全無事故褒賞金がJRとMTSとダブルで出ると説明していたのが間違いであったため、それを隠ぺいするために今回だけ商品券を配布してごまかそうとしていたことが判明した。労働者を平等に扱う労働基準法に反している。配布するなら清掃の労働者も含めて全員に配布すべきなのだ。

③○○クラブという制度。ゴルフクラブ、旅クラブ、カラオケクラブなどがあるというが、1000円の入会金を払えば、会社から年間補助金が出て、例えばゴルフはプレー代がタダになるという。予算がいくらあって、補助金としていくら支出しているのかが全く不明だ。
④MTSは今年も「会社設立37周年」などと、全従業員に記念品をカタログで選ばせて配布した。なぜ毎年のように祝うのか。しかもわざわざ記念品を配布するのか。「品物の質が悪い」「いらない」という声も出ている。
 
 

 このように、MTSは無駄な支出・常識外れな支出が多い会社である。金の出所も不可解極まりないが、そんな金があるのなら、まともに生活できる賃金を全員に支払うべきである。時給を上げること、扶養手当や住宅手当を出すこと、駐車場を無料提供することなど、従業員が本当に望んでいることは山ほどあるはずだ。MTSが今やっている旅行やクラブ、記念品など、「福利厚生」とすら呼べない代物だ。


プロパー社員の教育もJRに丸投げするMTS

 MTSは、現在運転士や検修業務をするプロパーの養成を行っている。しかし、運転の仕方・出区点検・応急処置・法規や車両構造まで全部JRに丸投げである。検修のプロパーも同じだ。車両構造や仕業検査の教育はJR本体の主務職に、実作業は出向社員に丸投げしている。
 

 MTSはこのように検修・構内業務プロパーをごく短期間で養成しようとしている。技術継承など不可能だし、しようともしていない。鉄道の安全の根幹に関わる問題だ。MTSで働く労働者はすべてJR本体で雇用し、労働条件を引き上げ、JRの責任で養成すべきだ。
 

 私たち動労水戸は、外注化に反対し、職場闘争・裁判闘争を一つに結びつけて闘っている。労働者の安全を守り、待遇を改善するために、団結して労働者として当然の要求を闘い取らなければならない。私たちと共に闘おう!

動労水戸情報581号

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被ばくも戦争も労働者の力で阻止しよう!

「運行継続」が大前提の支社回答は完全に支離滅裂


事実直視せず責任逃れに走る支社を徹底追及


 6月1日から強行された竜田乗入れから2か月が経過した。楢葉町から仮設住宅に避難している人たちからは、動労水戸に対して「私たちは電車に乗らない。無人の電車を運転させられている乗務員の人たちが気の毒だ」という声が上がっている。こうした声に踏まえて、私たちは7月22日の支社団交で、会社の無責任を徹底追及し乗入れ中止を強く求めた。
 

 会社は前回団交での「竜田に行く乗務員は『放射線従事者』だ」という見解を、今回の団交であっさりと撤回してしまった。この一点を見ても、会社の発言の軽さが明白だ。
 そして、乗務員や乗客の安全対策については「危険な場所に行くという認識はない。あくまで不安解消のためにやっていることだ」と主張。 車両の線量測定についても、会社は「空間線量の値で問題はない」と主張し、内部被曝の危険性をとことん無視している。

 労働者・住民の安全や要求を無視した正当性ゼロの「帰町宣言のない運行再開」を強行した結果、会社は苦しまぎれの言い訳をするしかないところに追いつめられている。こんなデタラメな回答でごまかし、乗り入れを継続する気なのか!生命と安全が問題となっている今、譲歩や妥協は取り返しがつかない。


国・東電・JRが一体の汚染と被ばくの隠ぺい


 7月14日、報道各社は、昨年8月19日に福島第一原発の敷地内でがれきを撤去する際に飛散した放射性物質が、原発から20㌔以上離れた南相馬市のコメを汚染していたことを伝えた。昨年収穫されたコメから基準値を超える放射性物質が検出され、さらに8月19日のがれき撤去作業の際に飛散した放射性物質によって、原発労働者が大量被曝したことなどから結論づけたという。


 

 この事実が示すことは、原発に残っている大量の核燃料の再臨界といった重大事態だけでなく、福島第一原発の日常的な収束作業であっても、放射性物質が容易に飛散するということだ。そして、ひとたび放射性物質が飛散すれば、風向き一つで楢葉町を含む広大な範囲を再び汚染するということだ。
 

 今回汚染が確認された地点は原発から20㌔以上離れている。国も東電も、今回の事実を1年近くも隠し続けてきた。原発事故を引き起こした責任から逃れ、「復興」という嘘とペテンによって、原発事故避難者に帰還を強制するためだ。
 
 

 東電は、まもなく原発1号機の建屋カバーを外し、これまで線量が高く手が着けられなかったがれきの撤去作業を行うとしている。放射性物質の再飛散はいつ起こってもおかしくない。 このような状況の中で、原発からわずか15キロしか離れていない竜田駅への乗り入れ継続を絶対に許してはならない。労働者・利用者を守り、原発事故避難者への帰還強制を阻止するために、現場で働く私たちが立ち上がるときだ。


被ばく労働強制の先に戦争協力の強制がある 絶対反対貫き闘おう!
 
 

 運行再開強行は、国の政策のためならば労働者や乗客・住民の命や健康などどうなっても構わないということだ。7月1日の集団的自衛権の閣議決定は、日本が地球上のどこでも戦争を行うという宣言だ。国の要請による竜田延伸の次には、労働者の戦争動員が待っている。 

 政府や会社が言うところの「復旧・復興」は、安倍政権の政治家たちが口にする「自衛」「国民を守る」と全く同じだ。それに反対する者を「非国民」「風評被害をあおる者」と攻撃・分断し、怒りを抑え込む手口もまた同じ。そして、被曝強制の先に、戦争協力の強制がある。
 

 鉄道労働者にとっては、戦争動員は直接の問題だ。国の指示で会社が戦争遂行に協力し、兵士や武器の輸送が業務命令となる。福島をはじめ放射能が降り注いだ広い地域では、誰もが母子の健康を心配している。子どもたちが無事に生まれて安心していたら、次には兵士にされて戦場に送られる。決して嘘ではない。それは現実にこの国で起こったことだ。その責任から逃れ、今再び権力の座にあるのが、安倍首相をはじめとする日本の政治家たちだ。
 
 

 二度と繰り返してはならないこの戦争への道を止めることと、竜田乗り入れを中止させることは一体の闘いだ。原発事故の責任も、戦争の責任も、絶対にあいまいにしない。
 私たちには被曝強制を止める力も、戦争を止める力もある。その力は労働者が労働組合として団結し、絶対反対を貫いて粘り強く闘う中で作られる。
 

 動労水戸に入り、すべての人々の未来をかけて闘おう!

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プロフィール

HN:
動労水戸
性別:
非公開
職業:
鉄道労働者
自己紹介:
【国鉄水戸動力車労働組合】
1986年結成。JR東日本・JR貨物とその関連会社の労働者で組織する労働組合です。

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