昨日9月30日は、日本初の被曝死亡事故となった、東海村のJCO臨界事故から20年になります。
この事故では、作業員3人が被曝し、うち2人が急性放射線症で亡くなられました。その他に、救急隊員や周辺住民ら約660人が被曝させられました。
9月29日には東海村内各地で集会が開催され、動労水戸も参加してきました。
(市民団体主催の集会&デモ)
JCO事故は、核燃料を製造する株式会社JCOの東海事業所で発生した臨界事故です。日本で初めて労働者の大量被曝と被曝者の死亡、周辺住民の被曝、半径10㎞の住民の屋内退避などを引き起こした重大な事故でした。
動労水戸組合員も事故当時、東海駅前のベンディング事業所や、勝田車両センター、勝田駅売店に勤務していました。
この当時は国も自治体も、さらにJRもこうした事故への対応が考えられていなかったため、その場での屋内退避を強いられました。周辺住民の被曝は、このために引き起こされたものでした。
当時発表されたイギリスの自然科学誌「ネイチャー」では、「日本政府は、十分なスタッフと専門家のいる有効な規制機関を作れないようだ。原子力安全委員会は、パートタイムの学術専門家の集団で、専門性の欠けた少数の官僚により作成された資料に安直に承認を与える」と批判されました。
(事故を伝える当時の地元紙)
このJCO事故20年の時に、関西電力と高浜町元助役の収賄事件が明らかになったことは、どう見るべきでしょうか?
福島第1原発事故で問題になった「原子力マフィア」がいまだに存在し、政府や官僚の言いなりの安全委員会や規制委員会はそのままです。
東海村や福島県の現実は、国策による国民の犠牲です。これ以上の犠牲が出されないよう、労働者民衆の運動で命を守っていきましょう。
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