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全面外注化・分社化に黙っていてはならない動労総連合に結集し共に闘おう!世代と国境を越えて同じ攻撃と闘っている 30年前、動労水戸は国鉄分割民営化に反対して結成された。全員20代の青年だった。
どうしてだろうか?
運転士を目指していた国鉄最後の採用者は、5年後に民営新会社にされた。採用時には言われなかったことだ。なのに「反対は許さない」「嫌なら辞めろ」と言われ、失望から自殺した青年もいた。詐欺同然の扱いに怒るのは当然だ。
今、JR本体の青年は30年前と同じ境遇にある。運転士を目指して頑張ってきた青年に、駅外注化のためだけのライフサイクルが強制されている。さらには車掌兼務だ。JR東日本は全面外注化を推し進めるために分社化を猛然と進めている。
強制出向から戻った青年たちには元の仕事がない。さらに外注化が進めば一体どこに行き場があるのだろうか?分社化された「新会社」に行くしかない。その「新会社」では、まともな教育も受けられず経験の浅いプロパー社員が低賃金で同じ仕事をやらされている。
安倍政権は「同一労働同一賃金」を目指すと言う。「非正規雇用という言葉をなくす」…一部を残し「全員非正規職」を進めているのだ。
これは嘘や大げさではない。鉄道労働組合のストライキを軸に100万人を越えるゼネストが起きている韓国をはじめ、全世界の労働者が「民営化・外注化・非正規職化」に怒り立ち上がっている。日本だけではない。
だから動労水戸は、動労千葉・動労総連合と共に、JR本体・関連企業、そして不当解雇された労働者が一つに団結して闘う労働組合を作っている。本体だけでなくグループ企業の青年労働者が次々と結集している。
出向無効確認訴訟は外注化との真っ向勝負
動労総連合はストライキで闘っているだけではない。東京地裁での出向無効確認訴訟では、本人の同意も組合協定もない強制出向が違法であることを争っている。仮にこの裁判で会社が負けた場合、外注化・分社化が止まってしまう。だから会社側も必死の対応をしている。
動労総連合は、外注化が偽装請負でしか成立せず、鉄道の指揮命令系統を破壊し、安全の崩壊をもたらす事実を徹底的に明らかにしてきた。信じられないような重大事故が現実に続発しているにも関わらず、人件費と安全のための費用を徹底的に削減し、株価をつり上げ、経営者の収入増と天下り先の確保に血道を上げているのが会社幹部どもの姿だ。政治家も経営者も綺麗事を並べながら私利私欲で腐り切っている。
12月16日の公判では、動労水戸の石井真一委員長(水戸構内)と藤枝誠司組合員(勝田車両センター)が証人尋問に立ち、外注化とJRの現状を徹底的に暴露・弾劾する。
強制出向は無計画 安全の原則も投げ捨てる
前回10月28日の証人尋問では、動労千葉の関副委員長・長田執行委員・渡辺青年部書記長が法廷に立ち、外注化がもたらした事故の実態と、青年の出向を解除して構内運転業務を安価な即席プロパーに置き換えたことを怒りをもって訴えた。
会社側の証人として法廷に立った千葉支社運輸部副課長は、外注化による事故は「個人のミスで外注化とは関係ない」と開き直った。当初は3年としていた出向期間についても「全員を3年で返す計画はなかった」「来年に返す計画もない」と証言。会社が無計画に強制出向を行ってきたことがはっきりした。
外注化の目的としてきた「コストダウン(人件費削減)」についても、「達成できる時期は明言できない」としている。グループ企業では低賃金で過酷な労働が強制される一方で、その利益を会社に寄生する幹部どもが食い潰している。
さらに会社は偽装請負を開き直るため、安全の根幹に関わる原則までひっくり返した。信号現示や通告が「業務上の指示」ではなく「交通ルールに従うことと同じ」と言い出したのだ。通告とは鉄道の安全を守るための重要な変更を伝える際の厳格な指示行為だ。鉄道は「水平分業」で子会社に丸投げし、本社は金儲けに徹するという本音を会社はさらし始めている。
「奴隷の道」を拒否し動労総連合に結集しよう!
11月22日の福島県沖地震と津波で、海岸線の車両が半日にわたって止まり、乗客は乗務員の誘導で避難した。常磐線全線開通によって福島第一原発付近で列車が止まったらどうだろうか?列車は故障でも止まる。原発事故は何の収束もしていないし、地震は必ず起こる。会社は一度たりともまともに回答をしたことはない。労働者と乗客の安全を考えればあり得ないことを安倍政権とJR東日本は進めている。
大昔、船を漕ぐ奴隷はお互いに鎖で繋がれていた。全員の力で鎖を引きちぎらなければ、沈む船と運命を共にするしかなかった。動労水戸は奴隷の道を拒否する。みんなで「目先の不利益」という鎖を今こそ絶ち切る時ではないだろうか!