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私たちはJRで働く労働者の労働組合、国鉄水戸動力車労働組合(動労水戸)です。私たちは、JR東日本が進める3月31日からの常磐線小高~浪江運行再開に反対し、JRダイヤ改定日の今日、ストライキに入りました。政府とJRは、原発事故による常磐線の不通区間を2020年までに全線開通させるとしています。労働者・利用者への放射線被曝の危険にさらすと同時に、避難住民への帰還を強制するものであり、断じて認めることはできません。
地震も原発も収束していない!
政府とJR会社が進める常磐線運行再開は、労働者・住民を被曝にさらし、原発事故で避難している人たちへの帰還を強いるものです。しかし、福島第一原発事故は依然として収束しておらず、「除染」で発生した廃棄物の処理もできません。
茨城県北部や福島県浜通り地域では今なお大震災の余震が多発しています。昨年11月22日の強震の際には、いわき市沖で津波が発生し、福島第二原発の冷却装置が停止するという重大事態が発生しました。原発どころか地震すら収束していません。
2月10日には、福島第一原発2号機内部の溶け落ちた核燃料から500シーベルト毎時を超えるとてつもない放射線が出ていることが明らかになりました。人が近づけば即死する線量です。原発から常磐線の線路は最短で3キロ足らずの距離にあります。鉄道を通すなどもってのほかであり、「住民の帰還の促進」などと言って鉄道を利用しようとする国の政策に対しては、私たちは労働組合の社会的責任にかけて絶対反対を貫きます。
乗務員職場での深刻な要員不足
過重労働・過労死が社会問題になっています。JRでは、乗務員の要員不足が深刻な問題になっています。1カ月のうち実に12日も職場での宿泊を余儀なくされる職場もあります。休日出勤で休みだった日が取り上げられ、自分の希望する休みを入れることもままなりません。
一方でJRは「ライフサイクルの深度化」と称して、経験を積んで職場の中軸を担っていくはずの若手運転士に対し、駅員に配転して3年間の勤務を強制する制度を続けています。ライフサイクルに行く運転士の穴を埋めるために他の職場から要員を連れてきた結果、どの職場でもますます要員が足りなくなっていくという矛盾した事態が起こっています。こんなデタラメをこれ以上認めることはできません。
締め付け・パワハラをやめろ!
会社は労働者の怒りを抑え込むために締め付けを強めています。心無い利用者によるSNSへの投稿や根拠のない誹謗中傷に便乗して処分を乱発し、労働者どうしを相互監視させて労務管理の手段にしています。
清掃の職場でも要員不足は極限的です。低賃金で過酷な労働環境に加えて、仕事を理解しない天下り幹部が強権支配を敷き、肉体的・精神的に追い詰められて辞めていく労働者が後を絶ちません。
運転士も清掃労働者も、鉄道の全ての仕事のどれが欠けても列車は安全に走りません。労働者が誇りをもって働くことのできる職場を取り戻すために、動労水戸は闘います。
外注化で金儲けに走るJR
発足から30年、JRは「公共交通機関」の建前を投げ捨てて金儲け企業に特化しようとしています。JR北海道の経営失敗、すなわち国鉄分割民営化の破綻は政治家自身が認めるところとなりました。JR東日本でも、今回のダイヤ改定を機にした千葉・内房線の大幅減便に対して、国鉄千葉動力車労働組合(動労千葉)が地域住民と共に絶対反対の闘いに立ち上がっています。
JRが利益追求のための最大の施策と位置付けているのが業務外注化・子会社化です。JR本体は株式だけを保持し、業務と責任は全て子会社に押しつける体制を作るために、最終的には乗務員の仕事まで外注化することを狙っています。外注化の是非を問う裁判では、会社は「列車の構内運転・誘導・検査修繕・清掃まで1人の労働者にやらせる」とまで言っています。安全の崩壊は不可避です。絶対反対で闘わなければなりません。
労働者の皆さん、全ての皆さん、私たちの闘いへのご理解とご協力をよろしくお願いいたします。