行先標(サボ)に見る昔の仕事、今の仕事

みなさんおはようございます。

今日は電車の行先標(サボ)のお話です。



国鉄時代は、こんな鉄製のサボでした。
一枚二枚ならまだしも、これを十枚二十枚交換する時もありました。

鉄製サボから、字幕サボが導入され、今はLEDです。運転席のモニターで設定すれば一斉に変えることができます。


(今では室内にも表示されます。531系グリーン車)

1970年代は、こうしたサボ交換や電車の清掃、駅舎の便所掃除まで一人でやらされる職場がありましたので、大変な仕事でした。

それでいて給料も安かったのです。疲れた体で休養室に横になると、横並びの布団から先輩たちが労働組合の話をして、自分たちが所属する学校(政治党派)を紹介してくれました。

辛くても労働組合で変えられる。そんな夢が熱く語られていました。

その先輩たちは、国鉄分割民営化の中でどんどん労働組合をやめて管理職になって行きました。

とても生きた勉強になりました。後輩に熱く語り、夢を抱かせたことなど忘れたのか?それとも口だけだったのでしょうか。

分かったことは、そう言う人たちの労働組合が信頼されるはずがないということです。

それが今労働組合が信用を失った、根本の原因ではないかと思います。


(国分勝之撮影)

しかし、世の中に絶対に必要とされ、その意義が明らかにされているものなどあるのでしょうか?

本当に尊いことは、やっても意味がないということにではなく、やろうとする気持ちや意思にあるのだと思うのです。

あらかじめの目標や意図にとらわれてしまうと、自分の気持ちや意思がその「しもべ」になって、経験の中に生まれる本当の価値が見えなくなるのではないでしょうか。

目的を考えない馬鹿がする仕事の素晴しさがあると言います。それは、目的さえもたない無償の仕事です。馬鹿は、自分で価値があると証明する必要もない仕事をする。その素晴しさだと言います。

そう言う仕事を一緒にやってみたいですね。動労水戸は、そもそも目先の利益より大事なことを求めた「バカの集り」だったと言えるところに価値があるのだと思います。

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プロフィール

HN:
動労水戸
性別:
非公開
職業:
鉄道労働者
自己紹介:
【国鉄水戸動力車労働組合】
1986年結成。JR東日本・JR貨物とその関連会社の労働者で組織する労働組合です。

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