タンクローリー車の移動作業を運転士・車掌に指示


 先週の後半から水郡線の大子運輸科では、気動車への給油作業の一部を、乗務員に行わせようということに怒りの声が上がりました。


 これは、水戸運輸区構内の燃料給油装置の工事があり、その間タンクローリーから気動車に直接給油するという作業で、この直接給油の際にタンクローリーを気動車1両ごとに移動させる作業を、会社は大型免許を持っている大子の乗務員にやらせようとしたのです。

 
(水戸駅留置線=梅香・給油&洗浄作業を行う)


 当然職場では、「なぜ列車の乗務員がタンクローリーの運転をしなければならないのか」「危険物の扱いをなんだと思っているんだ」「この災害時になぜそんな工事をするのか」など、会社に対する不信の声が上がりました。


 東労組や動労水戸から抗議もあり、結局は支社の社員が行うことになりました。


 しかし問題は、いまの職務に関係なく何でもやらせてしまおうということではないでしょうか。


 そして会社に狙いをつけられたのは、労働組合を抜けている社員だということです。ここに会社の最大の狙いがあるように思います。


(タンクローリー車)


 「変革2027」の施策のもとで、社員は生産性を上げるためにキャリアアップしろと言います。ですがそこでやられることは、良いも悪いも関係なく会社の指示に従え、ということではないでしょうか。


 現在の職場にはまだ労働組合が残っています。ですから会社も強く指示することはなく、今回は本人たちも断ることができました。


では労働組合が無かったらどうなっていたでしょう。


 会社は「変革2027」に向けて、すべての労働組合を潰そうとしています。労働組合のない職場に存在するのは、言われたことには絶対服従の奴隷のような労働者ではないでしょうか。ひたすら従ったとしても、勤務評価さえ会社が好き勝手にやってくると思います。


 私たちは、こんなあり方を許しておくことはできません。


(「究極の安全」を第一にと謳う『変革2027』)


 労働組合はなによりも、職場の労働者の労働条件を考え、労働者の権利を守るために会社に立ち向かいます。誰かが会社から不当な扱いを受けたら、みんなの力で跳ね返していく、そういうものだと思います。それが団結ということです。


この団結があるかぎり、会社のやり放題を止めることはできるはずです。


 動労水戸は少数でも、この団結を守り抜いてJR資本と渡り合ってきました。その道は一見すると大変そうにも見えますが、実に楽しいものです。一人一人の労働者の力を発揮しあう労働組合の団結を、皆さんの職場でも作っていきませんか。


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【国鉄水戸動力車労働組合】
1986年結成。JR東日本・JR貨物とその関連会社の労働者で組織する労働組合です。

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