動労水戸組合差別・不当労働行為裁判がありました。

昨日水戸地裁で開かれた動労水戸裁判の主要な争点は、会社の昇進試験が公正であるかどうかを示す試験結果の廃棄についてでした。

会社側の書面では、文書管理規程によって「3年で廃棄する」となっています。しかし、公判前の進行協議で裁判長が「具体的な廃棄について釈明をしてもらいたい」と、会社側に求めました。

「規程では3年で廃棄と主張しているが、実務的にはどうなのか。業者に委託しているなら、委託契約の文書もあるはずではないか」などの追求がされました。

これに対し会社側代理人弁護士は「実務的には廃棄を指示する文書はない。」「担当者の引き継ぎで、慣行として廃棄されている」「規程は国鉄時代から引き継がれている」などとあ然とする答えでした。

あまりにいい加減なため「具体的にどのように処理されているかは、釈明を検討する」と答えざるを得ませんでした。


  (国分勝之撮影)

さらにJR東日本「社友会」が労働組合潰しの不当労働行為であることも追求しました。「会社とは関係ない」と主張しているが、社長が新聞で推進する発言をしており、職場では管理者が社友会への勧誘をしている事実を突きつけました。

また組合側弁護士は、運転士登用から排除された動労水戸組合員の差額賃金についても「会社側の書面では、運転士未登用者の差額賃金について組合側の算出について争わないとしているとしながら、実績がないから支払わないとしているのは矛盾している」と追求しました。

次回公判の6月7日開催を確認して、閉廷しました。

裁判終了後の報告集会では、松田弁護士が「試験結果をどのように廃棄しているのかを求めている」。葉山弁護士は「会社はふざけている。試験結果をゴミ扱いだ」。山本弁護士は「会社は文書管理規程は国鉄から継承していると言っている」など、会社のふざけきっている態度を許さないと話されました。

石井委員長から、「ジョブローテーションで怒りが溢れている。4月20日にはJビレッジ駅の開業でイベントをやろうとしている。労働者の被曝を強制するものだ。改憲に向けた攻撃もきている。5月1日にメーデーを闘う。」と今後の闘いが提起されました。

※いわき合同ユニオン新組合員加入の報告は「いわき合同ユニオンブログ」をご覧ください。
http://iwakigodo.blog.shinobi.jp/


ストライキへの共感が広がっています!

みなさんお疲れ様です。

昨日は、全港湾という16000人の労働組合が賃金引き上げなどの改善を求めてストライキを行ないました。茨城にも、日立港や常陸那珂港に組合員がいて青年を中心に頑張っている労働組合です。

https://t.co/UvooDzw19a

22年ぶりというストライキも凄いですが、支持する声が圧倒的であることに時代と意識の変化を感じます。


  (国分勝之撮影)


青年たちの意識の変化は、港湾の荷受が遅れ海外からの荷物の到着が遅れる影響があるかもしれないけれども、やるべきだという声が上がっていることにもあると思います。

また、ストライキをやれば荷物が溜まりますので、ストライキを解除した後大変なのはやはり港湾労働者なのです。

ストライキは、労働者が楽をするためにやるわけではないことは、現場の労働者が一番知っています。


だから、ストライキを成功させるためには現場組合員、特に青年たちが腹を固め、徹底的に討論し責任を取ることが求められます。

ストライキをやるためには、まず現場組合員の支持があること。そして組合員に、やり抜く意思が溢れていること。さらに回りの人々の支持があれば、なおさらストライキの正当性がハッキリして会社の不当性を浮き彫りにし、譲歩せざるを得なくなるのです。

だから、先ずストライキを貫徹できたことが大きな勝利であり、それが動かしがたいと思われている現実を変えます。


  (3月ダイヤ改正に反対する勝田運輸区の闘い)

昨年の今ごろを思い出しましょう。東労組は、ストライキを構えようとしたから組織が減ったのではなく、本気で構えて組合員と議論しなかったから不信を買っていたのではありませんか?

ストライキが、そんなに簡単なことでないからこそ会社は打撃を受けて、譲歩するのです。

願望ではなく、本気で考え実現すること。人間の意思と友情が、不可能を可能とするのです。

本日動労水戸は、労働組合破壊のための不当な差別を打ち破る裁判のために、8名の組合員がストライキに入ります。

裁判所の判断が私たちの運命を決めるのではなく、職場労働者の団結した闘いにこそ全てを変える力があると考えているからです。

全港湾労働組合に続き、JRの全ての青年も本気で立ちあがりませんか。

悲しみは半分に、喜びは倍になる仲間

昨日、安倍首相がスーツ姿で福島第一原発を訪れて「安全安心」をアピールしました。そして本日は、3号機から燃料の取り出しが始まるというニュースが流されました。

https://search.yahoo.co.jp/amp/s/www3.nhk.or.jp/news/html/20190415/amp/k10011884071000.html%3Fusqp%3Dmq331AQPCAEoAZgBtKXy8427zMwe

さて、いつまた臨界に達するか分からず、冷却し続けなければならない燃料の一部を取り出し別のところに移動することがどうして「安全安心」で復興への道なのか?

良く考えれば、ただ目をそらすためのキャンペーンに過ぎないことが分かると思います。実際、アメリカのスリーマイル原発事故から40年経ちますが、今なお燃料デブリは厳重な管理下にあります。捨てることさえできないのです。

移動しても何の解決にもなりません。汚染水が増え続けるだけですが、危険と矛盾が拡大しないのか?

原発安全神話の後は、風評被害キャンペーン、そして安全安心キャンペーン。JRは、その政府と一体で常磐線の安全安心キャンペーンを行ない、ジョブローテーションに突進しているのです。

人間が生きる意味と労働組合の意義が深く問われていると思います。


  (国分勝之撮影)


動労水戸を支持している韓国の友人の言葉です。

「大半の人は、感情で生きています。苦しみや悲しみが出発点です。だから苦しみや悲しみを知ってくれる人がいれば、生きられます。信頼できる仲間がいれば、苦しみは半分に、喜びは倍になる。だから労働組合には、義理と人情が大切なんです。」

安全安心キャンペーンの中でも、白血病やガンで苦しんでいる人がいます。精神や肉体が疲れきっている人もいます。

大切な人が不治の病になったり、苦しんでいる時に、その苦しみを思うことで時間の感覚も変わります。

人は自分にとらわれている時間よりも、大切な人のために生きる時に、自分が生きる意味を見つける様に思います。



  (これも仲間との大切な時間)

そこにお金では買えない、人間の姿があるのではないでしょうか?資本やお金の支配との闘いは、何か難しい主張の中にではなく日常の人と人との関係の中にあるのだと思います。

労働組合は、資本との闘いを通して労働を人間自身に奪還し、本当の共同性を築きあげようとしているのだと思います。

労働組合を現場労働者の手に取り戻しましょう!

やはり限界を超えている!オーバーランの続発

昨日も常磐線柏駅でオーバーランが起きてしまいました。原因は睡魔だということです。

ダイヤ改正以降、JR東日本では毎週のようにオーバーランが起きています。

この事態をジャーナリストの田中龍作氏が取り上げています。以下はその内容です。


 (国分勝之撮影)


「大事故の前兆」JR東日本の合理化と労働強化、睡魔でオーバーラン多発

乗客乗員107名の命を奪ったJR福知山線の大事故(2005年)が再び起きるのではないか・・・悪夢がJR東日本の乗務員を苛んでいる。合理化による労働強化のため、疲労した運転士が睡魔に襲われながらハンドルを握っているというのだ。…


3月のダイヤ改正に伴う合理化により東京支社だけで、ちょうど100名の乗務員が削減されたという。…

詰め所と呼ばれる乗務員たちの休憩室に会社側の監視カメラが置かれるようになった。心身を休める場所なのに、当局から見張られるのである。…

合理化、労働強化に「組合潰し」は避けて通れない。
会社側はアメと鞭で組合員に脱退を迫った。アメは「脱退すれば転勤の願いをかなえてやる」。鞭は「脱退しないと仕事につけないぞ」などだ。

アメも甘くはない。昨年11月から希望の部署でインターンシップ研修があった。28才の車掌が総務部人事課で研修を受けた。職種がなじまなかったのか。うつ状態となり12月下旬から休職状態となった。
3月11日、復職を目指して管理職との面談を終え、車掌の仲間には「復職します」と宣言していた。

それからわずか2日後、自宅で死亡した。会社の発表は病死だった。…

JR東日本では「新たなジョブローテーション」と称して運転士と車掌と駅員の区別をなくす。
多種の仕事をこなさなければならなくなると、一つの仕事がおろそかになる。運転士がそうなると、乗客の安全がおろそかになる。危険である。…

経営側が英語をまじえたネーミングで職場改革を持ち出してくるときは、必ずといってよいほど、合理化と労働強化が潜む。
雇用を守らなければ、我々国民の足であるJRの安全性が危うくなる。

そう主張しています。


  (国分勝之撮影)


ダイヤ改正からわずか1ヶ月で多くの事故が続いています。労働強化による睡魔にも、ガムを噛んだり、コーヒーを飲むことも許されない環境です。さらには折り返しでトイレに行く時間さえ確保されていません。

乗客の命を預かる運転士は、列車に乗る前に万全な状態にしたいと望んでいます。これを許さないのが3月ダイヤ改正であり、これに従順になることを求めるのが「ジョブローテーション」です。これを「労働組合潰し」で進めるのがJR東日本です。

ここに社会の未来や労働者の未来などあるのでしょうか。労働組合が潰されなければ、未来を切り開けると思います。くじけることなく一緒に立ち向かいましょう。

いざとなれば金と数の力を越える人間関係

みなさん異例に寒い日が続きましたが、今日は快晴。良い週末になることを祈ります。

動労水戸は、来週16日11時からJR東日本の不当労働行為に対する最高裁判決履行を求める裁判が水戸地裁でありますが、職場で日夜働いています。

今日も疲れきった運転士のオーバーランがありました。

https://news.yahoo.co.jp/pickup/6320231


一体お金のために働くのか?より充実して生きるために働くのか?日々の中に埋もれていると、良く分からなくなってしまいますね。

ところで自分の大切な人が不慮の事故にあったり、不治の病にかかったりした時に人が生きる意味や大切なことがお金でも買えないことを思い知ります。生きていること、そして時間が永遠でないことを思い知るからです。



資本の論理は「お金で買えないものは無い」ですが、実は本当に大切な人間関係はお金に換えてはならない。お金では決算できないのです。

資本主義社会だから、お金が無いと何も調達できません。労働組合も組合員からの組合費で運営されます。

だから組織人員と財政力は組合の強さを示すバロメーターにもされます。数の力ということです。


 
(国分勝之撮影の水郡線)  

しかし、もうひとつの真実は何十万人いても崩れる時は崩れるということです。だから数があれば良いということにもなりません。

金や数の論理は、資本の論理の枠内です。その中では、人間が商品化され手段にされます。それに対して、直接的人間関係を大切にすること。それが、人間集団としての労働組合の資本主義批判の原理だと思います。

真の目的が人として最も大切な関係を求めることなのに、正しい目的が掲げられることで人が手段とされる時、その集団は力を失い結局資本の論理に飲み込まれるのだと思います。


(まさか中央線の「新乗車システム」への批判をかわすためではないと思いますが「新宿~八王子間開業130年」イベントやってました。)

JRがむき出しの資本の論理を振りかざし、これまでの関係を破壊しようとしていることに対して、労働組合のリーダーほど、人の根本的関係と集団の力の原動力を解明しなければならないのだと思います。




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プロフィール

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動労水戸
性別:
非公開
職業:
鉄道労働者
自己紹介:
【国鉄水戸動力車労働組合】
1986年結成。JR東日本・JR貨物とその関連会社の労働者で組織する労働組合です。

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