動労水戸は、2011年3・11の大震災と原発事故から労働組合の存在意義をかけて、K544被曝車両の運用阻止、常磐線延伸・全面開通反対を闘って来ました。
(415系車両。K544は、動労水戸のストライキと職場労働者の抗議で1年半「使用停止」に追い込まれました。現在は廃車にされています。)
労働組合の目的は、労働者に対するあらゆる分断を許さず労働者階級としてひとつになって行くことにあります。
労働運動全体の統一と連帯のためには、まず相手側を尊重すること。二つ目に、一致できることから出発すること。三つめに、一致できないことは留保すること。
韓国民主労総が、厳しい闘いの歴史からつかんだ教訓です。
労働者に対しても、労働組合に対しても一面的に見るのでなく、主体として、主体が集う組織としての本質から見る。そうすると「相手を尊重する」ことが全ての前提になるのです。
動労水戸は、この労働組合運動の原則で全ての人に向き合います。
福島の人々に対してもそうです。一つになって行くために、まず相手に対する尊重がある。同じ命を生きていることへの共感からはじまる。そう考えます。
以下は、「福島共同診療所と共にあゆむ会」の準備会に参加してきた西納書記からの報告です。
過日福島市内で、福島の仲間や初めてお会いする方も含めて30人近くが集まりました。
除染廃棄物の運搬や側溝の汚泥の除去をめぐって行政とやりとりしてきたお話などが出ました。
参加者からの「様々な困難があるけど、諦めずにやっていく」という言葉が印象的でした。
診療所設立からの取り組みを振り返り、改めてその重要性を再確認できました。私の方からも、動労水戸の被曝労働との闘いについてお話しさせていただきました。
交流会にも参加し、伊達市から来られたお父さん、福島市内に住んでおられるお母さんとゆっくりお話できました。
診療を終えられた布施院長・須田事務長も合流し、大変盛り上がりました。
伊達市の方は、奥さんとお子さんが避難先から戻って来られたのを機に診療所とつながったと語られました。通学路を使って除染廃棄物を運搬することに抗議して、行政とやりあってきた労働者でした。
福島市のお母さんは側溝の汚泥除去の問題や、除染廃棄物のずさんな扱いについて怒りをお話しされていました。
福島共同診療所とつながった一人一人のお話を聞きながら、動労水戸とJR労働運動の前進の重要性を改めて感じました。