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動労水戸情報633号

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特急1人乗務・ワンマン拡大は規程違反

列車と乗客の安全は二の次?


この10月20日からJR水戸支社は常磐線特急の車掌を基本的に1人乗務に、また、水郡線のワンマン運転をさらに拡大しようとしていますが、この間の団体交渉の中で、会社の安全に対する姿勢がとんでもない方向に向いていることが明らかとなってきました。


列車防護は遅れたら意味がない

車掌は緊急時には列車を止める手配を行い併発事故を防止する役割が義務づけられています(列車防護)。

8月31日の団交で動労水戸は、本来最後部にいるべき車掌が車内改札等のために車内に入っていたら、常磐線の特急は10両もあるのに、緊急時に最後部まで戻るのに時間がかかり、速やかに列車を停止させることができず、防げた事故も防げなくなると指摘しました。それは、3年前に実際に常磐線で起きた事故で、踏切を通過中に列車の中間に車が突っ込み衝突、最後部にいた車掌が気づいて列車防護を行い、対向列車との衝突を未然に防いだことがあるからです。

ところが、会社は「車内に入っていると即応答は難しい。列車防護が遅れる懸念はあるが、安全レベルは低下しない」と回答。どうして安全レベルは低下しないと言い切れるのか、まったく根拠も示さず「1人で大丈夫と判断した」と繰り返すばかりです。


ホームの状態監視は絶対ではないのか?


車掌は列車が駅に進入する際、ホームのお客様に注意するため状態監視することが定められています(「状態注意」社内規程)。

9月10日の団交で組合側が、車内改札等を行っていて次の停車駅まで最後部の車掌室まで戻れなかったらどうするのかと追及すると、驚くべきことに会社は「列車が止まってからでもドアを開けてもらいます」と回答。その場合、列車がホームに進入する際の状態監視はしないということであり、絶対にあってはならないことです。
さらに、会社はいま列車の中間の5号車でドア扱いすることを画策しています。列車の最後部以外でのドア扱いは過去の事故の教訓から固く禁じられてきました。

列車の最後部以外でドア扱いすると、ホームにドアがかかっていないところで開扉する危険があるばかりでなく、発車後、車掌の位置より後方のホームの状態監視、後方確認はできません。これまでの安全の積み重ねを一気にぶち壊す暴挙です。
 

ワンマン運転では後方確認を切り捨てている

さらに、車掌は列車が駅を出発する際、列車の最後部がホームを過ぎたところでホームや線路に異常がないことを確認することが定められています(「後方確認」社内規程)。

9月10日の団交で組合側は、水郡線のワンマン運転では、運転士は後方確認できないため、規程に定められた確認ができない状態になっていると指摘、ワンマン運転は規程違反ではないのかと追及すると、会社側は回答につまり団交は中断。

そのすえに回答した言葉は「ワンマン運転ではできません」のひとことのみでした。過去には車両後方に高校生がぶらさがっていたという事件も発生しています。ワンマン運転はそもそも規程違反を犯しているのに、さらにその本数を増やすことは危険が増大することです。


鉄道事業の根幹にかかわる一大事

特急車掌1人乗務とワンマン運転の拡大は、こうした列車の安全は二の次で、車掌の人減らしを強行することはもはや明らかです。

安全綱領の第一は「安全は輸送業務の最大の使命である」であり、第二は「安全の確保は規程の遵守及び執務の厳正から始まり、不断の修練によって築きあげられる」です。

会社の主張する「究極の安全」とは安全綱領も無視して「効率化」人減らしを強行することなのか、絶対に認めることはできません。

また、特急車掌1人乗務は、これまでできていたことがことごとくできなくなる、乗客サービス上も問題が山積していますが、団交では何一つ有効な対策は講じられていないことが判明し、会社は何の根拠もなく「1人でできると判断した」と繰り返すばかりでした(詳細別掲)。


仲間とのつながりを破壊する効率化(合理化)と外注化
 
労働組合として効率化(合理化)についてどう考えるかは、国鉄以来大きな課題になってきました。

資本主義は、会社で働かなければ生きていけない労働者によって成立しています。会社は、労働者が生きるために一生懸命で仲間と競争している状態が、資本増殖のためにもっとも理想的状態です。ですから効率化(合理化)は、人減らしであると同時に職場の仲間としてのつながりの破壊を伴うのです。

労働者が一人一人分断され孤立しているとき効率化は際限なく進められます。労働組合が解体されたり、会社の言いなりになっている企業では「心が破壊され」「過労死」が蔓延しています。
 
勝田運輸区では、本事案で車掌28人削減が提案されています。それはそのまま、仲間との分断として進められているのです。既に、仲間への解雇や適性検査に不合格・即座に強制配転が行われているのも勝田運輸区です。

問われているのは一人一人ですが、試練を通して一つになっていくのはこれからです。「今だけ、金だけ、自分だけ」はもう通用しません。動労水戸と一緒に闘いましょう!



●車掌1人で10両改札回りきれるのか
「調査の結果おおむね回れている」
「回れるところで回ってもらえばよい」
→「おおむね回れている」は現場の車掌の感触とはまるで違う

●誤発売・運休の場合

「現在も100%対応できているわけではないのでこれまでと変わらない」 
→お客様どうしのトラブルも増えることも予想されるが

●遺失物・切符捜索

「現在もすべてできているわけではない」
「できなかったら終着駅で対応する」  
→切符の捜索や、財布・スマホなど緊急を要するものも対応不可に

●非常ブザー

「車掌が出なければ運転士が対応し車内放送で車掌に伝える」
→運転士にも負担をかけることになることは必至

●カード決済・現金不所持の対応 
「そのお客様に最後部まで来てもらい駅に引き渡す」
→1号車から10号車でもか?来てくれなかったらどうする?

●多目的室の使用、喫煙や車内マナーの注意、グリーン車の通路使用など

「お客様と遭遇する頻度は現在よりも下がるが、車掌が巡回中に声をかけてもらうことは変わらない」
→車掌1人では対応が難しいと言っているのにまったく回答になっていない

●痴漢などの対応

「警察が乗っていれば協力要請する。お客様に手伝ってもらうこともある」
→あてにできないことを前提とした驚くべき回答

●新幹線で起きたような殺傷事件

「車掌1人でも2人でも車掌の責務としては同じ。警察と合同の訓練を計画しているが全員は無理」 
→発生したらどうするかではなく、発生させないように車内巡回を強化する体制をつくる方が先では

●水郡線ワンマン拡大の理由は何か

「利用状況が悪くなっている中で、線区や列車を残すことがサービス」
「いろいろ選択肢があるがワンマン拡大(車掌をなくす)することもそのひとつ」 
→交通弱者が利用しづらいワンマン列車を残すことがサービスなのか
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9・18勝田車両センター朝ビラやりました!


辻川副委員長の勝田車両センターへの再雇用拒否から一年。7時30分から「特急車掌一人乗務・ワンマン拡大反対」の動労水戸新情報を勝田車両センター門前で配付しました。


ビラ配りには、エルダー社員でMTSの清掃労働者として回りの労働者から信頼されている杉井執行委員、JRの現役検修労働者の池田執行委員、辻川副委員長、西納書記が参加しました。

JRで検修をやっていた杉井執行委員は、JR労働者もMTS労働者も知っていますのでビラの受け取りは圧倒的でした。60枚以上が手渡され、みなさんニコニコしながら自転車や車を止めて受け取ってくれました。

辻川副委員長は一年ぶりの登場で、元同僚の青年たち、年輩労働者と再会にしました。青年たちから「辻川さんからビラをもらいました!」と職場で話題になったと、組合員から報告がありました。

今度はMTSや清掃の問題のビラも配ろうと、みんなで確認し1時間の門前ビラ配布を終えました。

9・17さようなら原発全国集会



9・17代々木公園で8000人が集まり「さようなら原発」の声をあげました。

動労水戸は、被爆労働拒否・常磐線全面開通反対を闘う労働組合として、しかも福島県いわき市に平支部事務所を構えていることで、福島県の労働組合としても認められ毎回ブースを出店しています。

「常磐線全線開通反対署名」を持ち込んでの出店は今回が2回目です。
前回3月は、雪が降り大変な集会になりましたが、200筆以上の署名が寄せられました。今回も大盛況で前回を上回る数の署名を頂きました。



常磐線全面開通反対の横断幕。動労水戸と動労水戸支援共闘の幟をはためかせ、デモをやりました。



デモの解散地点で木村書記長があいさつ。

2020年東京オリンピックに向けて、改憲、戦争、核武装のための労働組合破壊と福島第一原発事故、東海第二原発再稼働による被曝の強制ととことん闘い抜きましょう!

10月22日10時30分JR東海駅集合で、NAZEN東京と動労水戸の東海第二原発現地調査を行います。案内をしていただくのは、長く地元で東海原発に反対されてきた相沢一正元東海村村議会議員です。

9・16いわき駅前街宣やりました!


前夜15日は、いわきユニオンの青年学習会でした。テキストは、民主労総の「労働組合リーダー論」です。「職場の仲間をこんな学習会に連れてきたい」とノートを作り、深く読み込む青年。
「仲間を誘ってもなかなか都合が合わないんです」とダブルジョブで痛い足で参加する青年。学習会のあとは小皿二品&ワンドリンクで1000円の食事に!
おじさんには分からない「アンダーアーマー」ブランドの話などで盛り上がる。


保護者格・動労水戸辻川副委員長はバテバテながら、3人の青年たちは元気そのもの。

 

直ちに桑崎君が第一声。他の仲間は、常磐線全線開通反対署名協力の訴え。

隣では「女性会議」のお二人が「憲法を生かす全国統一署名」を開始。何度も駅前に立って来たいわきユニオンの青年には顔なじみの人でした。
お互いに署名をし合い、和気あいあいとやりました。

ビラの受けとりは、相変わらずとても良く。「常磐線全線開通に反対しています!」と言うと「気持ちはみんな同じなんです。」と耳打ちして行く人もいました。

改憲反対署名をしていた年輩の人に、女性会議の方が私たちの署名への協力を促してくれました。

お話をうかがうと、何と96才で共産党の市議会議員を二期やられた人でした。特攻隊の生残りで、議員になる前は映画館をやっていたとのことでした。「いわき駅からの乗り換えが良くないが、広野や竜田を見に行っている。広野には家が建ちはじめているが、竜田には人がいない。循環バスに乗ったが、私しかいなかった。30分走って170円。あんまりだから200円置いてきた。ひどいもんだ。」そう言うお話でした。

若い人に続いて辻川副委員長がアピールするのを聞いて「凄いなー。俺も若い時はここでやったんだ!」と凄く喜んでくれたのが印象的でした。

青年たちは、毎月やりたいと乗り気。若い人が労働組合運動を通して、元気になれることが大切ですね。

街宣のあとはお昼をはさんで、いわき事務所でユニオン執行委員会が開催されました。
メインの議題は、「有機合成薬品工業」を試用期間に解雇され、いわきユニオンで闘い、裁判をへて解決金を支払わせた桑崎君の闘いをどう総括して、これからのユニオン運動に生かすかでした。

苦しむ青年たちの現状に立ち向かう労働組合運動無しに、改憲反対も、常磐線全線開通反対の声も届かない。いわきユニオンを動労水戸と一体で、いわきの青年運動として発展させよう。ユニオンの集会を設定し、駅前街宣は元より地道な運動で組合を作って行こうという積極的な話し合いになりました。

さらに、山形県教組から常磐線全線開通反対署名が届いていること、動労西日本の東さんからお酒が、鷲見さんから米子の梨が届けられていると報告がありました。

いわき事務所(動労水戸平支部)維持のために、動労水戸支援共闘への加入やご支援を宜しくお願いします。


次回のいわき駅前街宣は、10月7日10時30分から12時を予定しています。安倍政権に怒っている人。戦争、被曝、過労死から子供たちや青年を守り、憲法改悪を許さない人。どなたでも参加できます!



9・1東海第二原発再稼働STOP! 茨城大集会




駿優教育会館大ホールが完全に満員となる大盛況。1000人の熱気で集会が始まりました。



 


東海村議会議員阿部功志さんの司会。長年茨城で反原発運動に携わって来られた小川仙月さんが主催者代表としてあいさつし、集会が始まりました。

会場入り口では、西納書記がテーブルの一画を借りて動労水戸支援共闘のパンフレットを配り、常磐線全線開通反対署名を集めました。


集会では特に、福島からの訴えが胸に沁みました。前南相馬市長桜井勝延さんは、市長として責任を取って来た立場から「最高の避難計画は、再稼働させないことだ」「憲法を変えるのではなく、政府に守らせるために、避難者に憲法を配った」とキッパリ。人として凄いと感じました。


双葉町の大沼勇治さんは「原子力明るい未来のエネルギー」と言う標語を小学生の時に考えて、表彰をもらった人でした。「家を建てて6年住んで原発事故にあい、茨城県古河市に避難をして7年。事故後に生まれた子供が小学生になった。避難区域の見直しで避難者が分断され、住宅保障も打ち切られる。ふるさとを奪われ東海第二原発再稼働で、再び避難させられることがあってらならない」と切々と訴えられていました。


他の発言者も様々な立場から再稼働絶対反対を訴えていました。元日本医師会会長で医療法人大圃病院理事長の原中勝征さんは、浪江町出身で「政府は国民を守っているのか!除染労働者のガンが激増しているが、発表しない。小児甲状腺ガンについても隠している」と静かな言葉に怒りを込めていました。


常陸農協組合長の秋山豊さんは「JCO臨界事故」の時の苦難と東電の酷さの生きた教訓を語り「私たちは保守だが、周辺の農民、農協はすべて東海第二原発の再稼働に反対している」と話されたのも印象に残りました。


集会には、県内は元より全国からも大勢参加していました。東海原発の事故問題は周辺30キロ100万人の問題でなく、全国、全世界の問題です。



 


動労水戸は8月に、ドイツで最終処分場への使用済み核燃料の搬入を阻止し続けているゴアレーベンの反対同盟と交流し、東海第二原発再稼働と福島第二原発事故を無きものとする常磐線全線開通反対の闘いについて報告して来ました。反対同盟元委員長のケアスティンさんは、以前にもまして深い共鳴をしてくれました。



私たちは、ゴアレーベンの緑色と黄色の旗を動労水戸の旗と並べてデモ行進することを約束しました。



 


デモにはNAZENの仲間が加わり、鳴り物があって注目度も抜群。周りの人たちも盛り上がり、先にデモを終わった人たちが手を振って一体になりました。

国鉄のOBの人まで入って来て、前の隊列で何故か日の丸を掲げている年配者の人は「鬼の動労だな!」とニコニコしてました。





 


最後は、NAZENのみなさんに、三里塚芝山連合空港反対同盟の太郎良さん、いわき合同ユニオンの青年も加わり記念撮影し、石井委員長と織田陽介NAZEN事務局長のあいさつで締めました。




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プロフィール

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動労水戸
性別:
非公開
職業:
鉄道労働者
自己紹介:
【国鉄水戸動力車労働組合】
1986年結成。JR東日本・JR貨物とその関連会社の労働者で組織する労働組合です。

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