【勝田運輸区】不当解雇許さないぞ!




勝田教導運転士に諭旨解雇

8月9日、会社は、今年5月末、運転士見習の教導中、暴力行為を行ったとして、教導運転士を諭旨解雇処分とした。

新人運転士を一人前の運転士にするために厳しくあたるのは、運転士の仕事がそれだけ責任ある仕事であることを教えるためであり、そうやってみんな受け継がれてきたことだ。マンツーマンで昼夜を共にして真剣に教えてきたことが「暴力行為」とされ、あげくに解雇(クビ)だなんてありえない。

職場では、納得できない、ひどすぎる、会社はどこ見ているのか!と怒りの声が渦巻いている。今こそ、職場の仲間の力を一つにしてこの不当解雇を撤回させよう。本当の労働組合が今こそ必要だ。

動労水戸情報631号

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特急1人乗務・水郡線ワンマン反対

これでは乗客の安全は守れない

去る7月20日、水戸支社は特急車掌の1人乗務と水郡線ワンマン運転拡大による車掌行路の変更を10月20日より実施する予定であることを各労組に提案した。

それによると、常磐線の特急はすべて車掌1人乗務を基本とする。ただし、下りのひたち3号とときわ号10本、上りのときわ号1本のみ上野~土浦間を2人乗務とする。

また、水郡線の大子~郡山では、休日は全列車ワンマンとする(平日は郡山に向かう朝の下り2本と上り1本、夕方の上下1往復のみがツーマン)、さらに、日中の水戸~常陸太田1往復と常陸大宮~水戸上り1本を新たにワンマンとするという内容だ。

これに伴う各運輸区車掌の要員の増減は、土浦は+2、勝田△28、いわき△2、水郡線△3(計△31)の大要員削減攻撃である。
 
昨年7月、水戸支社は昨年10月のダイヤ改正から特急車掌1人乗務を唐突に打ち出し、職場を大混乱させたすえに従来の2人乗務に戻した。改めて今年4月以降「調査」したうえで出してきた施策がこれだ。しかし、提案時には、その「調査」結果も判断の根拠も何も示されなかった。

そもそも、会社は、特急車掌1人乗務とした主な理由について、特急の着席システムが定着したこと、それにより車掌業務のあり方が変化してきたことをあげていたが、昨年来、職場からあげられていた疑問や不安に対する回答はどうしたのか?
 
特急車掌が1人乗務になってしまったら、10両編成の検札・車内巡回は十分にできるのか、後方の列車防護はできるのか、乗客の避難誘導は安全にできるのか、車内秩序は維持できるのか、指令との通話、急病人や身体の不自由なお客様の対応、遺失物・現金不所持の対応など、いったいどうするつもりなのか。着席システムが仮に定着したとしても、日常的な乗客への案内や異常時の対応が必要なことは何一つ変わらない。

言うまでもないが車掌業務の最大の役割は乗客を安全に運ぶことである。車内の業務を不可欠とする特急車掌は、1人乗務では異常時の対応を迅速に行うことができない。その一点だけで認めることはできない。
 
水郡線のワンマン拡大もしかりだ。乗客が減っているから、列車本数も減らす、減車する、あげくは車掌もなくしてワンマン運転とする。水郡線で社員が配置されている駅は、すでに常陸大子と上菅谷だけだ。何事かあったら応援にむかう体制はないに等しい。「異常時だからしかたない」ではすまされない。

今年7月の西日本豪雨では死ななくてもいい命が数多く失われた。公共交通である鉄道は乗客を安全に運ぶ義務がある。経営的に体力があるJR東日本のような会社こそ、地方といえどもしっかりと人員配置し安心して利用できる鉄道をめざすべきであり、ワンマン運転拡大は行うべきではない。

いったい、会社は安全を脅かしてまでどこに向かおうとしているのか。将来に不安しかないという声は少なくない。
職場の団結した力こそが会社を動かす

こうした問題意識はみんな持っている。会社のやることは理不尽極まりない。問題は、そう思っても会社のやることを止められないと思っていることではないか。

ところで、昨年の特急1人乗務の提案が、なぜ中止に追い込めたか考えよう。東労組の取り組みとはいえ、多くの車掌が実態調査に参加し抗議の意思を会社に突きつけたからだ。その内容がどうかよりも、青年労働者の結束に脅威を感じたからではないのか。

実際、昨年の4月1日、勝田運輸区の運転士2名が常磐線浪江延伸に反対してストライキに入ったが、勝田の仲間はこのストの代替運転を全員が拒否した。あわてた会社は、代替えを拒否した運転士を事情聴取したり、10月富岡延伸では本社の社長がわざわざ勝田運輸区に立ち寄り訓示したり、大わらわになったことを思い出そう。会社の際限のない合理化と安全無視を止める力は、実は職場の私たち自身にある。

会社は、今年2月以降、東労組のストライキ通告を口実に東労組との労使共同宣言を破棄し、東労組との結託体制をやめることに舵を切った。組合から脱退することを奨励し「労働組合のない会社」をめざしている。乗務員の休憩室や運転室までも監視カメラを設置するのは、四六時中無言の圧力を加え、仲間を分断し、会社への抵抗をあきらめさせるためだ。

ところで、会社も社会も私たち労働者が動かしている。だから本当に力があるのは、職場の労働者なのだ。問題は、その労働者が一つになれるかどうかにある。そして、職場の労働者が一つになって仲間を守り、自分も守られることに労働組合の最大の役割がある。

特急車掌1人乗務反対、水郡線ワンマン運転反対の声をあげよう。動労水戸と共に自分たち自身の労働組合を作ろう。


【今後の取り組み】

9月1日(土)
東海第2原発再稼働STOP茨城県大集会
水戸・駿優教育会館 13時30分開会 終了後市内デモ行進

9月17日(月・祝)
さようなら原発全国集会
東京・代々木公園 11時30分開会

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動労水戸情報630号

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乗務員勤務制度改正案

カラクリ見破り絶対反対で闘おう


JR東日本は5月17日、乗務員勤務制度改正(案)を各組合に提案するとともに、直ちに関係する社員全員を対象に職場で説明会を実施した。

この改正案のポイントは、育児・介護を必要とする乗務員が働きやすくするために、これまでの日中6時間の時短行路に加えて、朝夕の時間帯に短時間の行路をつくり、自分の希望の時間帯の行路を選択できるようにするというもの。

またこれとは別に「多様な働き方を実現する」ために、①現場の指導員等 ②支社勤務の者 ③当務主務(主務職で当直業務を行う者)など、列車に乗務することを専門に行う運転士・車掌以外の者が、自分の業務の時間の一部を使って、短時間の行路を乗務できるようにするという。しかし、これには大きな問題がある。
専門職としての乗務員をなくすパートタイマー化のはじまり
 
問題点の1は、これまでの熟練を要する専門職としての運転士・車掌という業務をぶつ切りにして「乗務員のパートタイマー化」する攻撃の始まりだ。

改正案では本人希望で短時間行路のみで帰宅する場合、残りの時間は賃金カットするという。まさしく働いた分だけしか金を払わないパートタイマーだ。こうした働き方を育児介護制度を悪用して導入するつもりなのだ。

この延長線上には短時間行路しか乗れない乗務員を安く雇って、これまで聖域と思われてきた乗務員の地位や労働条件をガタガタにするつもりなのだ。
 

「短時間行路」の設定は混乱を生むだけ
 
問題点の2は、短時間行路を現場ごとに何本設定するかは、育児介護の対象者、指導員の数、当務主務や支社勤務者がいるかどうかなどで決める(6月29日団交)としているが、いったん設定されるとその行路を毎日誰かが乗務しなければならないことになる。

育児介護の行路が乗る人がいない時は予備乗務員が乗ることになり、指導員用の行路や支社勤務者用の行路も同様に対象者が乗らない時は予備乗務員が乗ることになる。

要員が逼迫することは目に見えている。
 

乗務員の仕事をなめるな
 
問題点の3は、そもそも、運転士・車掌としてもっぱら乗務する以外の者が、1週間に数回決まった区間の短時間行路しか乗務しないで、それ以外の乗務員と同じレベルの安全・確実な業務ができるかという問題である。

乗務員の仕事を(指導員の仕事も)なめているとしか言いようがない。
育児介護とひきかえに極限的な労働強化を認めろという攻撃
 
そして最大の問題は、この制度改正の本当の狙いは、育児介護以外の乗務員の乗務行路をこれまでと比較にならないほど過重なものすることだ。

改正案では「効率性のさらなる追求」という項目で言われているが「各行路の労働時間Aと1日あたりの労働時間数(7時間10分)との乖離を縮小し…」というのは、単純に行路を大型化して「もっとたくさん乗ってもらう」ということを意味している。稠密線区で拘束時間の限度を日勤行路1時間、泊行路2時間を拡大するのはそのためだ。

思い出してほしい。昨年来社長が「乗務効率を上げる」とさんざん豪語していたことを。ではどうやって乗務効率を上げるのかの答えが、今制度の育児介護の「働きやすさ」とひきかえに育児介護以外の乗務員は「お互い様の精神」(提案資料)で、現在労働時間Aが6時間20分~6時間30分(本社説明)のところを7時間10分に近づけるということを新しい制度の趣旨として貫徹するということなのだ。育児介護の「働きやすさ」とひきかえに認めろということだ。
 
私たちは過去にも似たような苦い経験がある。エルダーとなる先輩たちの職場を確保するために、構内・検修業務や駅業務をほかの会社に委託すること(外注化)が必要だと。

しかし、実際はエルダーの職場の確保は口実で、主要な目的は業務の外注化にこそあった。外注化された職場はとてつもなく低賃金の労働者におきかえられ、劣悪な労働条件でやめてしまうプロパーも続出している。

このときは「高齢者雇用」とひきかえに外注化を認めろという攻撃だった。今回は「育児介護」とひきかえに専門職としての乗務員の仕事のあり方をぶち壊し、一方で極限的な労働強化を認めろという攻撃だ。二度とだまされてはいけない。このカラクリを見破って、乗務員勤務制度改正に絶対反対を明確にしよう。
さらに、この攻撃が今年2月から始まった東労組解体の動きと軌を一にして行われていることだ。

これまでの「ライフサイクル」や「外注化」のように、東労組の組織的な延命と取引して妥協点を見出してきたやり方はもはや通用しない。

逆に東労組が職場の不満や怒りを抑えてきたことも今はできない状態だ。会社が組合提案と同時に関係社員全員を対象に説明会を行ったのも実はこうした不満や怒りをあらかじめ封じるためだ。会社の側も自信などないのだ。

職場の怒りの声を結集させれば、特急車掌一人乗務を粉砕したように、改正案は必ず粉砕できる。今こそすべての労働者は団結しよう。

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プロフィール

HN:
動労水戸
性別:
非公開
職業:
鉄道労働者
自己紹介:
【国鉄水戸動力車労働組合】
1986年結成。JR東日本・JR貨物とその関連会社の労働者で組織する労働組合です。

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