義理と人情を重んじる労働組合

みなさん、昨日は2年前の3月動労水戸の常磐線浪江駅開通抗議行動に参加し、職場で福島からの避難者を追い出す東京都に反対する署名を「都庁議事堂レストラン」で集めて解雇されたKさんの東京都労働委員会が結審しました。

命令は7月~8月に出るとのことです。


(国分勝之撮影)

Kさんは、2011年3月の原発事故に対して「子供の命を守る」ために母子で立ち上り、動労水戸の被曝労働拒否、帰還強制の常磐線全面開通反対の闘いに深く共鳴し、動労水戸を支援し続けています。

動労水戸の闘いに関わって解雇されたことに対して、動労水戸はKさんの不当解雇を許さないことを労働組合として当然の原則であると考え、支援して来ました。

労働組合には「義理と人情」が大切だ。故中野洋動労千葉前委員長から教えて頂いたことです。


(ランチアルコールでちょっとピンぼけです。すみません。)

Kさんは母子で参加。動労水戸から辻川執行委員、池田執行委員、西納書記、結審がほんの数分で終わったために間に合いませんでしたが川俣いわきユニオン委員長が参加しました。

代理人の山本さん、赤崎さんに加え地元の青年と労働者も参加してくれました。

終了後、Kさん母子と動労水戸のみんなで昼食会に。Kさん母子が退席した後も「ランチアルコール」で盛り上がりました。

会社や組織のために人がいるという「転倒」に対して、労働者のための労働組合を貫くことの大切さをみんなで再確認しました。

仲間を思い、自分の感覚を言葉にする。

みなさんおはようございます。

お彼岸の昨日は、暖かくなりましたが強風が吹きましたね。

東京の代々木公園では「さようなら原発集会」が開催されました。動労水戸は、被曝労働に反対し、常磐線全面開通に反対し続けて来た労働組合としてブースの設営を認められて来ました。

昨日は、強風のためにテントを撤去し、テーブルだけで署名やバンダナの販売への協力をお願いしました。



(署名への協力をお願いする杉井さん。晴天で集会には多くの人が参加されたとのことです。)

他方職場からは、国労東日本の情報についての報告がありました。残念ながら国労は、分割民営化を認めたことで、かつての面影も無くなり会社の施策に協力的方向を取っています。

しかし、その中でも2月の拡大委員会での組合員の発言に引き付けられたということです。

「原発事故による放射線下の業務を伴う常磐線の復旧工事を行わせない取り組みを要請する」という発言です。



(国労東日本の情報から)

いわきの設備関係の人だと聞きました。おそらく、電力のOBが白血病で亡くなったことも関係した発言かと思います。

仲間の死を思い、無駄にしないことはとても大切なことではないでしょうか。例え亡くなっても、仲間の中では生き続けているのだと思います。


「悩むこと」と「解明すること」は違います。悩むことは受け身ですが、解明するということは積極的行為であり、自分の態度をはっきりさせるということにつながります。

自分が感じていることに、なぜそう感じるのかと問い、言葉にする。そうして人は、受け身から自分自身の人生を生きる主体に転換するのではないでしょうか。
 
みなさんも何が苦しく、何に困っているのか?自分に問い、自分の感覚を言葉にしてみませんか。労働組合は、一人ひとりが主体になることで大きな力を発揮して行くのだと思います。

労働者は、ひとつです。

仕事の大変さと労働組合

みなさんお疲れ様です。

春分の日の今日はお彼岸でもありますね。故人を偲びながら、今日も無事でお過ごしください。

JR東日本のダイヤ改正から間もなく1週間。拘束時間と乗務時間の過酷さが、疲労として蓄積して行くのこれからだと思います。

動労水戸組合員は、20代から50才近くまで関連事業に排除され、鉄道本来の仕事に戻りました。なので、仕事が変わることの大変さが身に沁みています。

どんな仕事でも簡単ではありません。いい加減に考えないからこそ分かることです。

だからこそ、オフも大切にします。労働組合の集りも、仲間と心から交流し、信頼を深め合えないならば意味の無いことです。


(国分勝之撮影…ちょっと非日常のオフタイム)

「少子高齢化」や「国際経済対立」による環境の激変の中で「天皇代替わり」や「東京オリンピック」が政府によってキャンペーンされる一方、常磐線全面開通が強行されようとしています。

こうしたことを前に、昨年からJR東日本の労働組合を一掃するためにJR東労組解体が激しく進められて来ました。東労組に残る青年たちも頑張っていますが、動労水戸も無縁ではありません。

この時代に通用する労働組合の根本的意義が問われているのだと思います。

特に2000年代に入り、非正規雇用労働者が激増して来た中で、正規雇用労働者の雇用と賃金を守るだけの労働組合が時代遅れになり、労働者に振り向かれ無くなった事実を真剣に考える必要があると考えます。

日本では、韓国の様に「複数労組禁止条項」が無い分、少数でも労働組合を作ることができます。しかし、職場労働者全体の審判を経なくても、自分たちの正しさだけを主張して済んでしまうこともしっかり見据えるべきだと思います。

労働組合は、少数に甘んじることなく職場労働者全体の利益のために行動し、闘うということで目的を達成することができます。

その意味では、東労組の過半数割れで職場代表選挙が行われる様になったことは重要だと思います。動労水戸が職場でまだまだ支持を得ていない現実も明らかになりました。自分たちの主張や行動について職場労働者の全体から支持される様に、一層奮闘努力したいと思います。


(「ふきのとう」国分勝之撮影)

ともあれ動労水戸が、どんなに孤立しても仲間を守り、国鉄分割民営化絶対反対で、効率化・外注化にも、被曝強制とも不屈に闘って来た労働組合であることは事実です。

ここで動労水戸が引いてしまったら、本当の絶望になる様に思います。しかし、少数組合のままでは、その要求を実現できないことも事実です。

要求を実現するためには、職場全体の具体的力の結集が必要です。みなさんの支持を集められないとすれば、要求を実現し、問題を解決することができないのです。ただの反対では、責任ある呼びかけにはなりません。

労働組合が労働者に必要な組織であるのに、労働者が離反してきました。この矛盾と課題を見据え、職場の具体的問題や労働者の日常をめぐる闘いの中で格闘し、それこそみんなの力で解決を図って行きたいと思います。

卒業式と労働組合

みなさんおはようございます。東京ではいよいよ桜の開花予想。

子供たちは、卒業式・入学式シーズンを迎えています。

卒業式・入学式って本当は子供たちと一緒に生きて頑張ってきたことを喜び合う場のはずですね。

つまりあくまで主人公は、子供たちのはずです。でも、先生方や来賓が日の丸に頭を下げて延々と挨拶する。全然楽しくないのが日本の卒業式や入学式ではありませんか?

学校は子供たちのためにある。先生は、子供たちを守りながら、人として一緒に成長して行く。そこに教育労働者としての喜びがあるのではないでしょうか。

卒業式・入学式シーズンを前に「国のための教育」でなく「子供たちのための教育」を守り、日の丸・君が代強制に反対して闘い抜いて来た根津公子先生への処分を正当とする判決が出されました。

https://m.youtube.com/watch?feature=youtu.be&v=bzJTOUy0I_s

東京都教育委員会は、根津先生に対して「卒業式は、子供たちのためでなく都のためにやる。」とまで言っています。子供たちを都や国に差し出すなんて、誰が認めたのでしょうか?


(国分勝之撮影)

かつて戦争の時代には、子供たちが国のために命を捧げることが国民の義務にされました。

ところでこの国って誰のものなんでしょうか?建前は「国民主権」になっていますが、本当にそう感じている人は、ほとんどいないと思います。

しかし、この国が資本主義のシステムを取っている国だと言うことは、誰も否定しないと思います。

人間の細胞の中で、回りの細胞と関係無く勝手に増殖する細胞をガン細胞と言いますが、資本と言うのは労働者が働くことで増殖します。人間から搾取し、吸いとることで生きるガン細胞です。

人間の細胞は死にますが、貨幣は市場に残り、資本は死にません。

人間が現実に生きることよりも、お金に価値がある。お金は永遠なんだと言う「命よりお金」という転倒は、資本主義社会の特徴なのです。


(国分勝之撮影)

資本主義の国では、国民のために国があるのではなく資本のために国がある。子供のために学校があるのではなく、資本(企業)のために学校がある。社員のために会社があるのではなく、資本を増殖する限りで社員であることができるのです。

少し考えるとはっきりするこの事実から、もう一度出発することが大切だと思います。

「労働組合は、労働者のためにある。」というのは、資本主義社会の全面的支配に対して、私たちは人間であるという根本からの問い直しです。そして、そこから現実を変える力なのです。

その根本原理は、資本主義的な見せかけの民主主義でなく、徹底的な民主主義にあります。

組合執行部の意見に賛成であろうが、反対だろうが一人ひとりの労働者が労働組合の主体だと言うことを据え切るのです。


むしろ反対意見の中に、真実と発展に向けた大切な内容を発見して行くことの重要さ。狭い自己正当化では、人びとの支持を得ることなど決してできないことを学ぶこと。労働組合は、学校でもあります。

労働組合の民主主義を通して、資本主義社会への根本的批判を貫き、生き生きと生きる場を生み出すことができるのだと思います。韓国民主労総が、現実に示していることです。

動労水戸も、JRだけでなく大変な苦労を重ねながら地域労働組合作りにもチャレンジして来ました。同じ結論が、ここにあります。

労働者への狭いしばりを越える労働組合の役割

みなさんおはようございます。卒業式シーズンの今日明日と、暖かくなる様ですね。

色んなことがあり、悩んだり、嬉しかったりしながら卒業し、次に進んでいく。お互いに回りの人の力を借りながら、色んな人の存在を支えに次のステージに進んでいくのですね。

自分がこれからどう生きて行くのかを問いながら、終生を生きるのが人間の様です。


(国分勝之撮影)

さて全ての人に心があり、お互いに支え合いながらたった一度の人生を生きているはずですが、資本主義では労働力が全ての価値(利潤)の源泉です。ですから、優秀な経営者の本質は、冷徹な計算で人や物を見ることができる人になります。

かつての戦争で、理想や正義のためとして残虐な大量殺人をしながら、家庭では良き親であったという矛盾が、ここから生まれます。

この資本の論理から解放されるために、実は人としての直接的関係を大切にすること。さらに、会社や組織の外側の人にも関係を求めて行くことが大切になります。自分を狭い縛りに置かない、ということです。

労働組合には、職場の人間関係を徹底的に大切にしながら、その関係を外側に広げて行くことで資本の縛りから労働者を解放して行く役割があるのだと思います。


(国分勝之撮影)

3月16日ダイヤ改正以降の職場(大子運輸科)からの声を紹介します。

お疲れ様です。

棚倉泊まりの明けでした。
今朝の棚倉から828で大子を10分で折り返し、325で郡山へ、郡山から324便乗でした。

今日は最後が8326ではなく、便乗324ったので、まだ良かったですが、長かったです。325で磐城石川ぐらいまでは勢い(?)で行けましたが、そこから郡山までが長く感じました。

今日は初めてだからかもしれませんが、郡山に着いて疲れました。これで、8326がある時は無事に運転できるかどうか正直不安になりました。

大子の折り返しは10分ありましたので、一応トイレには行けました。

今回の行路の中身もそうですが、最近の事象や事故に対する会社の対応は、全く他人事で現場に責任転嫁して「現場を指導します」みたいな事しか言いません。

事象や事故をどうしたら防げるのかを考えるという安全について大事な本質が会社に欠けている。会社の態度は効率、利益重視、安全は二の次というのを強く感じています。

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労働者一人ひとりの生の感覚。一人ひとりとの直接的関係を土台にして外の世界に広げ、労働組合を根本から作り直しませんか。

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プロフィール

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動労水戸
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非公開
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鉄道労働者
自己紹介:
【国鉄水戸動力車労働組合】
1986年結成。JR東日本・JR貨物とその関連会社の労働者で組織する労働組合です。

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