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知恵と勇気をもつ最初の一人からはじまる

みなさんお元気ですか?

JR勝田車両センターでは、点呼で伝達事項や作業内容を確認して安全綱領などを唱和、指差称呼をしてラジオ体操。こうして一日の作業が始まります。



体のウォーミングアップ、どんな仕事でも大切ですね。

安全のためにヘルメットを着用し、「触車、墜落、感電」の鉄道三大事故要因への注意がお互いを守る基本とされます。


作業に入る時には、作業しているから勝手に移動したり、通電することが無い様に赤い「移動禁止合図旗」が付けられます。

作業をする技術や能力の問題の前に安全。鉄道の長い歴史と犠牲者があって築かれて来た鉄則です。



約10年前車両センターでは、17時05分の作業終了は現場の詰所で迎えるのがあたり前にされていました。

それだとタイムカードを押すまでに5分以上超過します。着替え時間を入れて17時10分終了の建前なのに終わりません。

しかし、威張り腐った助役が17時05分前に上って来ない様に仁王だちして監視していました。

たった5分、しかし20日になったらどうでしょう?おかしい、意を決したひとりが堂々とあがり、監視すること自体がおかしいと素通りしたら、助役は何も言えませんでした。

それから、17時05分の終了が現場でなく、本庁舎で迎えることが当然になりました。

自分たちの命と安全を守ることと、自分たちの権利を知り勇気をもって貫くことはひとつなのだと思います。

でも、最初はしっかり学び、勇気を出した一人から始まります。

その一人について行く。そうして人間は新しい道を歩むのでは無いでしょうか?

実は、現状を変えるには最初の一人が肝心なんですね。
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動労水戸情報636号(最新)

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常磐線全線開通は安全か 本社根拠示さず

福島第一原発事故によって寸断されている常磐線を全線開通させる問題は、JR水戸支社の19年度の最大の課題です。

本当にできるのか、本当に安全なのか、動労水戸―動労総連合は5月27日、JR東日本本社と団体交渉を行いました。

福島第一原発が現在どういう状態だと認識しているのか

会社:冷温停止状態を維持している。安定状態にある。廃炉作業は3号機の燃料プールからの取り出しが始まった。格納容器内のデブリには手がついていない。
組合:それを冷温停止状態というのか。壊れた原発の廃炉作業は世界で初めて。何が起きてもおかしくない状態ではないのか。東電や政府が「冷温停止している」と言っているだけ。それを会社は鵜呑みにしているだけではないか。
会社:我々としては判断できないので公表されている事実で判断していく。
組合:復旧させることは100パーセント安全を確保されることが前提だ。将来にわたっての安全は未知数ではないか。
会社:将来にわたって安全かどうか判断する材料はない。しかし、社員の安全を確保するよう万全を期すよう努力する。
組合:原発本体のほかにも汚染水や汚染土の処理も早晩行き詰まるが東電も政府も方針がない。会社はどう認識しているのか。
会社:それらの処分について答える立場にない。
組合:汚染土はJRも大量に出している。出口のないことをやろうとしているのはこれまでの原発政策と同じという認識はないのか。運転再開するのであればもっと現状を把握すべき。危機感が足りない。無責任だ。

帰還困難区域に列車を走らせ安全と言える根拠を示せ
会社:必要な除染を行っており敷地内は年間50ミリシーベルト以上となる認識はない。
組合:敷地内だけ除染しても周りは除染してない。駅間で列車が動けなくなったらどうするのか。救済に行くにも帰還困難区域で容易には近づけない。避難所などどうするのか。
会社:救済計画は検討を進めている。並走する道を使い車で救済する、保守用車やDLで収容する、自治体と連携して行うなど。
組合:線路が使えない場合もある。地震や放射能漏れのときに自治体のバスが来てくれるとは思えない。特別な場所には特別な体制が必要だ。今日の団交ではそういう具体的なことを回答すべきだ。地元では今年の12月試運転と新聞で報じられている。
会社:12月試運転は本社では承知していない。

なぜ20年3月運転再開なのか
組合:これまでは地元の帰町宣言に合わせて運転再開してきたが、今回の区間は20年3月までに避難解除にはならないだろう。特定復興再生拠点区域でも、あと5年かけて年間20ミリシーベルト以下にするというもの。来年3月に人が住めるとは限らない。どうして20年3月開通だけ決まっているのか。
会社:沿線全部は避難解除にはならない。運行は自治体との協議による。20年3月運転再開をめざして工事しているということである。

組合:鉄道の敷地内は除染しても帰還困難地域を突っ走ることになる。
会社:除染しただけでなく鉄道用地の除染されている部分については避難指示解除になる。
組合:工事が終われば鉄道の敷地だけ避難指示解除になる? そう決まっているのか?
会社:避難指示解除は政府が行う。
組合:除染の経過や結果など線量を示すものは出さないのか。出せないのか。
会社:運転再開までには国が測定したものが公表されるかもしれないが、今の時点で示せるものはない。
運転再開するためには、この原子力災害の原因となった福島第一原発が絶対に再び甚大な事故を起こさないこと、高レベルの放射線で汚染された地域の中で絶対に放射線被ばくを受けないことが条件です。

しかし、「国が安全というから安全」「避難指示解除になれば安全」として、具体的なデータや根拠を一切示さず運転再開しようとしていることに大きな疑問を感じます。


乗務員の訓練などはどうするつもりなのか
組合:異常時の訓練はどれくらいの時期にやるつもりなのか。試運転までには終わってないと安心していくことはできない。
会社:必要な教育・訓練は行っていく。年内中には始めなければならないと思っている。時期については別途お示しする。
組合:運転再開に向けた工事は順調なのか。
会社:特に遅れているとは聞いていない。
組合:来年3月に運転再開するとすれば、それまでに何をするかスケジュールがあるはずだ。今日示せるものはないのか。
会社:示せるものはない。
組合:安全に運転できるという根拠がまるで示されない。これでは安全に運転できると判断することはできない。

この区間の運転で乗客や作業員は被曝しないのか
会社:一定の線量はあるが、除染されている場所だし車内は低減される。

組合:福島では除染の目安が年間20ミリシーベルトだが、東京の被ばく限度は年間1ミリシーベルトだ。そんなところにお客さんを乗せて行っていいのか。
会社:その議論は以前もしている。線路上では健康被害はない。
組合:福島県では甲状腺がんが200人以上発症している。国は原発とは関係ないと言っているがみんなそうは思っていない。乗務員や作業員の被ばく対策は?
会社:除染電離則(毎時2.5マイクロシーベルト以上の場所で作業する場合に対策が必要)による。希望者には血液検査を行う。
組合:線量を常時監視していくことはしないのか。具体的に示せないのか。
会社:今までやってきたことと同じ方向で検討している。


車両に放射性物質が付着する問題は
組合:この区間は勝田車両センターの車両が運用されると聞いた。勝田ではその車両を検修や清掃したりする。付着するであろう放射性物質についてはどう考えているのか。
会社:除染されて運転可能な区間であるので放射性物質が付着するという考えはない。
組合:線路内は除染されていても周りは帰還困難区域。現地ではスクリーニング場(放射性物質を持ち出さないように監視する施設)もある。そもそも風によって飛散した放射性物質が付着しないはずがない。
会社:帰還困難区域を突っ切るならばそうかもしれないが、避難指示解除されたところを走る。
組合:そんなことみんな納得するのか。現に東北新幹線ではフィルターに高濃度の放射物質が付着しているということが報告されている。避難指示解除になったから検査しなくていいという考え方は危険だ。未来永劫、付着しないと言えるか。

会社:未来永劫とは言えないが、汚染されたら状況を踏まえた対応をする。
組合:放射性物質を吸い込んでしまってからではダメだ。命の責任持てるのか。あらかじめ汚染されないと考える方がおかしい。論外だ。

運転再開することによる放射性物質の拡散は
会社:拡散されるという認識に立っていないので調べていない。
組合:乗客からも拡散させているのではないかと指摘を受けた。定期的な測定をすべき。
会社:ここは大丈夫と会社として国として保証している所なので測定する考えはない。
組合:チェルノブイリは事故後30年たっても住めないところもある。それをこの国は9年しかたっていないのに、鉄道走らせて街をつくろうとしている。異常なことをしていると考えるべきだ。

常磐線全線開通反対の署名5000筆に対する会社の見解は
組合:昨年の10月15日全線開通に異議ありという5000筆をこえる署名を会社に提出したが、それに対する見解を明らかにされたい。
会社:この場での回答は差し控えたい。


会社が具体的な対策やデータを示さないのは、現場の労働者に考えたり反論したりする材料を与えないためではないでしょうか。それだけ問題があることをやろうとしていることの証です。

放射線により被ばくすると体の免疫力が破壊され、ガンをはじめあらゆる病にかかりやすくなります。遺伝子を傷つけられたら健康被害は子孫にも影響します。命と直結する安全の問題だからこそ、労働組合は見て見ないふりをしてはなりません。

自らと仲間の安全を守るために、とりわけ原発事故を直接被災したJR水戸支社内の労働組合だからこそ、その真価が問われています。5000名を超える反対署名にも表れているように、もっと声をあげましょう。動労水戸と共に常磐線全線開通に反対していこうではありませんか。

川内原発判決に見える資本主義と法の虚構

みなさんおはようございます。

昨日は、川内原発再稼働差し止め訴訟で、福岡地裁判決が出されました。

「現時点では火山活動の可能性や程度を正確に評価する知見が確立していない」が「全国に影響の及ぶ破局的噴火は、数千年から数万年単位の低頻度と指摘。発生の可能性が科学的に示されない限り、不合理とは言えないと結論付けた。」

とのことです。

火山の大爆発は正確に予見できないけど、科学的に証明できないから再稼働を止める理由が無い。


  (昨年3月の映像。)

ウ~ン。これって理屈になってるんでしょうか?証明できないから、大丈夫なんだって目茶苦茶じゃないですか?

同じ意味不明の理屈は、福島第一原発や常磐線全面開通にもあります。

「健康被害との因果関係は証明できないから、影響は無い。」


  (この美しい里にも放射性物質が降り注いだことを忘れません。国分勝之撮影。)

動労水戸の裁判でも、不当労働行為・組合差別の事実を示す証拠資料は会社が握っています。会社が不利になる証拠を出すはずがない。

そして、都合の悪い真実は隠し「証拠が無いから差別は無い。」と主張するのです。

金や資産を握る人はより儲かり、現実に働く人はより貧しく。

金や資産や法が、生きた人間と労働の現場を支配する。

この虚構(フィクション)による現実支配が限界に来ている。

そう言うことを改めて感じさせる判決でした。

社会の基盤と実態は、法にあるのではなく私たちが働く現実の中にあるのです。

「あいつとは話をするな?」の違和感

梅雨の晴れ間。紫陽花や色んな花が次々と咲いて美しいですね。

動労水戸国分副委員長から、新しい写真が届きました。



タチアオイとDE10。綺麗ですね。

「動労水戸組合員とは口を聞くな」「付き合うな」東労組が多数派で、会社との関係が良かった時によく言われました。

東労組の中心には、昔の動労本部派と言われた人たちが座っていました。

その人たちが青年部の頃も、自分たちの意に反する人の影響を恐れて「あいつとは話すな!」と言っていました。

まるで小学生(小学生に失礼かもしれませんが)のイジメか、江戸時代の「村八分」みたいですよね。

でも大人が「組織維持のためだ」と大真面目にやるのです。そうやって権力を維持しようとするのです。


  (40年前の水戸機関区)


40年前にもありました。「あいつとは話すな!」そう言われて、「おかしなことを言うな。話すか話さないかは自分が決めることじゃないか。」そう思った青年たちが、動労水戸をつくることになったのです。



ところで、良い仕事をする人って「違和感」を大切にします。自分の中に生まれる小さな違和感を手がかりにして、その違和感がないことに気付いた時に、仕事は完成します。

例えば絵を描く、包丁を研ぐ、運転をする…色んな仕事で違和感が大切な手がかりになります。

こうして、仕事が自分自身の仕事になると同時に、他の人にも通用する仕事になります。

価値のある仕事。ちょっと難しく言うとそう言うことになります。

逆に自分自身の感覚や違和感ではなく、人に言われて義務感でやることは、根本で人に通用しませんので価値は生まれない。

そう言うことになります。労働は、決して他人任せではありませんね。仕事を大切にすることと自分の感覚「違和感」を大切にすることは一緒のことです。

自分自身を生きるということですから。労働組合が、組織を維持するために「違和感」を大切にできないならば結局通用しないことにならないでしょうか?

労働組合を通用させるために現場で働く労働者の感覚や違和感を大切にしませんか。

国鉄水戸機関区の歴史から今を見る

みなさんおはようございます。

持つものを最小限にして生きる「ミニマリスト」が話題になったり、「お一人様」ブームなんて言うのもあるのですね。

一人って、いざとなると無力だと思うのですが、あたかも理想の様に語られることが恐い感じがします。

他方厳しい時代の中で、何とか子供たちを守ろうとして頑張っている人たちが見捨てられ、追い詰められ、疲れきって心を折られてはいないですか?

日々の苛酷な労働とお金に追い詰められ、絶望している人たちは、声をあげることもできません。

それが、非正規雇用・低金銀社会に生きる私たちの社会の圧倒的現実ではないのでしょうか?

https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20190615-00000001-ryu-oki


(1979年の国鉄水戸機関区。ネットで見つけました。左手の木造の建物には床屋さんがあり、その隣が動労水戸支部の組合事務所でした。)

1979年。動労水戸の前身でもある動労水戸支部青年部で、労働組合がどうあるべきか?激しい論争が始まった年でもあります。

職場では、機関士さんや運転士さんの仕事への誇りがとても強く、管理者である助役が伝達内容をミスると「そんないい加減な仕事ができるか!」と怒鳴られるのが日常でした。

その先輩たちは、後輩に対しても大変に厳しく、会社よりも先輩の方が恐いほどでした。

賃金は決して高くありませんでしたが、厳しい中に後輩たちの世話をとことん見る伝統が生きていました。


 
(国分勝之撮影)

国鉄分割民営化で壊したのは、こうした労働者の強いつながりにありました。

その要に労働組合があったのです。ところが労働組合の幹部が見ていたのは現場労働者ではなく、会社幹部であり自分たちの信じるイデオロギー(理想や理念)の方でした。

そうして、党派や指導者を信じた労働者もバラバラにされてしまいました。

その中で、動労水戸は自分たち青年自身の労働組合をつくる挑戦に立ち、今日まで闘って来たのです。

非正規雇用労働者の厳しい現実に対して、自分たちはそから逃げるという立場だと分割民営化の時と同じになります。

JRの青年労働者が立ち上がることを恐れているのは、会社であり政府なのです。

非正規雇用やブラックな社会に苦しむ人たちの軸にJRの青年たちはいます。


「自分たち自身の未来は自分たちで切り開く!」その腹と決断をする人が全体を率いるのです。

それが動労水戸が40年間にわたる闘いでつかんだ確信です。

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プロフィール

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動労水戸
性別:
非公開
職業:
鉄道労働者
自己紹介:
【国鉄水戸動力車労働組合】
1986年結成。JR東日本・JR貨物とその関連会社の労働者で組織する労働組合です。

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