「機械は故障する。人間はミスをする。」検査の現場から見る。

今日は「梅雨の晴れ間」になりましたね。洗濯したり、布団を干したりしたいところですが仕事をしているとなかなか難しいです。

せめても晴れ晴れとした気分で、なるべく充実した時間を過ごしたいですね。

みなさんご存じかもしれません。無人運転の横浜シーサイドラインの逆走事故について

「事故は運行制御の回路断線が原因との見方が強まり、システム欠陥も明らかになった。自動運転の路線は全国にあり、同様のトラブルが懸念される」

とのことです。「回路断線」だとすれば、いわゆる配線回路ではなく「基盤回路」の劣化ではないでしょうか?

自動車もそうですが、基盤回路によるコンピュータ制御が進み、瞬時に故障箇所を見つけたり、ユニットごと交換することで整備士や技術者の経験の蓄積を無用にしています。


 
(昨年廃車になった485系「ゆう」K30。検査も修繕も大変に手間のかかる車両でした。)

それでも私たちは「機械は故障する。人間はミスをする。」と言って来ました。

そして「失敗こそ創造の母」であり「痛みや辛さ、悔しさをともなう失敗こそが人を深め、成長させて来た。」と語り続けて来ました。

それは、実際に鉄道の仕事、検査や修繕の仕事を通した経験と実感に基づきます。


  (K30「ゆう」のコックピットの修繕。アナログな経験と技術が無ければ歯が立ちませんでした。)

新型になればなるほど「基盤制御」になりますが、基盤そのものの劣化や意味不明の故障も発生します。

新型車両は「メンテナンスフリー」と言われ検査や補修は必要無いとされます。

しかし、そんな機械はありません。使用が長くなれば、劣化するに決まっています。例えばE653系も、ブレーキ制御器(BCU)に基盤が入っていますが、古くなり断線どころか焼損したりしていました。

こうしたことを現場の労働者は見ています。しかし、その警告が無視され合理化や外注化で無用とされる。

その悲惨な結果について、歴史は教えています。命と安全を日々守っているのは、労働者です。現場を見ているのも労働者です。

その労働者にとことん根差し、労働の現場を土台として労働組合はみんなに支持される。

辛いことも、苦しいこともありますが労働者の信念にかけ、周りの労働者を信頼し頑張りましょう!


 (動労水戸、いわきユニオンの応援宜しくお願いします。バンダナ販売しています!)


おい!一体どこの国の話なんだ。

みなさん。昼も夜も大変な労働の日々、お疲れ様です。

働いていることを誰が認めてくれる訳でもなく、将来も見えない非正規雇用に大半の青年たちを追い詰めながら、この国の政府が言ったことに、



「老後どれくらいお金がかかるのか。金融庁が3日驚きの報告書をまとめた。
その試算によると老後に必要な資金。なんと2000万円だというのだ。
街の人からは『2000円ならあるけど、2000万円は難しい』、『老後までに2000万円は絶対に貯まらないと思う』『今週2でアルバイトで働いているがそれで生活がやっと』といった声が聞かれた。」と報道されています。

しかし、これを批判する政治家たちや労働組合のリーダーは、労働現場で働く青年たちの思いや、怒りの声を本当に分かろうとしているのでしょうか?

会社も、政治家も、労働者の立場に立つべき労働組合も、自分たちの「目的」のために青年を利用して来たのは同じではないのか?

その様な人たちが、人々に深く信頼されることはありませんし、人に生きる力を決して与えないと思います。


 (現場で闘い続けて来た動労水戸組合員)

さて、ここでちょっと見直したいことがあります。「プロ」という言葉です。ラテン語で「先」とか「あらかじめ」という意味があります。

例えば、会社の前進は「プログレス」、その見返りの昇進は「プロモーション」です。

プロという言葉、要注意ですね。会社のために働くこと、自分の思いは先送りすることがプロという言葉には、あらかじめ含まれている様です。

確かに私たちは、「明日からは」「来年こそ」と色んなことを「先送り」します。

そのあげくに「少子高齢化」で「95才までに2000万貯めるために働け」の話です。


 (キスゲ。自然は、今その現場を目一杯生きていますね。その瞬間を人は、掛け替えがなく美しいと思います。)

実は、もっとも愚かなことは、今始めたいことを先に伸ばすことではないのか?大切なことは、今生きる日々の充実を積み重ねることにあるではないのか?

それが3・11の教訓ではありませんでしたか?

実際に現実に仕事をする感覚は、今この瞬間に向けられます。そして、自分が他でもない自分だからこそ、その仕事は価値を持っているのです。

まさに将来でなく、今を生きることの積み重ねが本来の仕事なのです。だから喜びと充実感が無い、苦痛の労働の日々は根本的に間違っています。

それを「先送りする考え方」の根本的嘘を見抜き、ぶっ飛ばすことが大切なのだと思います。

労働者こそ今を充実して生きるべきなのです。それが全ての人の幸福の土台だと確信します。

若い人たちは無関心なんだろうか?

みなさんおはようございます。

昨日E531系ワンマン化の動きをお知らせしました。

ワンマン化も、常磐線全面開通の試運転も管理者が選んだ一部の人たちで、どんどん進められそうです。

その動きの中で同東労組の青年からの悩みが届けられています。

「車掌の仕事がなくなるんだぞと話しても、若手には響いてない」と少し気落ちしている様子。

確かに、おかしいことをおかしいと主張し闘うことには大変な勇気がいります。

どこに一番の困難があるのでしょうか?実は、自分が立ち上がっても仲間や周りの人が一緒に立ち上がってくれるのだろうか?一人にされてしまうのじゃないか?

そう言う不安が、私たちの気持ちを折ろうとするのではないでしょうか?


 (秋田の白神線。東日本の大半も海の中の時代もありました。)

さて私たちの人生。長い様ですが、地球や生命の歴史や人間自身の歴史からしたらほんの一瞬です。点にもならないかもしれない。

その一瞬を私たちは共に生きている。ものごとは、視点と比較するスケールで変わりますね。

その無意味に見える一瞬を、私たちは掛け替えの無い一瞬として生きています。

生物としては決して強くもない。孤独な存在でもある人間の深い喜びや感動って、他の人と心から深くつながっているという実感ではないでしょうか?人間はそうやって、類として歴史を積み重て来ました。

人間の本質に関わるからこそ簡単には理解し会えない。だからリスクを越えて、心が会う一瞬の素晴しさに感動するのだと思います。しかも観客ではなく自分がやるしかない。それが労働者と労働組合にはあるのです。


 (労働者から労働者への引継ぎ。)

小さなJRの労働組合である動労水戸のブログ。


関心が薄い様ですが、昨日だけで6000のアクセスがありました。

1ヶ月で40000件。リピーターは5000人を越えています。

関心が無いのではなく、信頼して話せる仲間や労働組合を求めている。それが本質ではないでしょうか?

先に立つ人の大変さは、良く分かります。お互いに支え合い信頼を重ね、先ず小さな一歩から歩みだしませんか!

E531系ワンマン運転化の動き

みなさんおはようございます。梅雨入りでサッパリしないお天気ですが、農作物や自然界では恵みの雨なのでしょうね。「ジューンブライド」とも言いますし、人は人で楽しんできたのかも知れません。

しかし、今日は楽しめない話題です。みなさん常磐線普通列車の主力がE531系電車だって知っていますか?


 (国分勝之撮影のE531系電車。)

つくばエキスプレス130キロ運転に対抗して、最高時速130キロと特急並みに走れる最強の普通列車と言われています。そして、上野東京ラインで品川まで乗り入れている首都圏の足でもあります。

何とこの車両のワンマン化試運転のプロジェクトが郡山で行われたとのことです。

水戸線5両編成のワンマン化のためのカメラの取付け工事が先行して進められて来ました。加えて水戸以北での5両ワンマン化が進められる可能性が大きいと言うことだと思います。

そして、いわきから原ノ町までのいわゆる福島第一原発の区間はE531でやることが決まり、そのままではホームの高さが低いということで今になって線路のバラスを掘って線路を低くしているとのことです。

緊急時、非常時を全く無視して、車掌さえいない列車を福島第一原発脇の高線量地帯を走らせるとしたら?

こうしたことを、労働組合に提案し安全性について一切議論せず「プロジェクト」と称する会社側の一部の人たちで進めているのです。

これまでのブログで、利益第一で労働組合を無視し、合理化と労働強化を進めて来た結末が、全て労働者と乗客の命と安全の危機になるという歴史的事実を明らかにして来ました。


(昨日上野で開かれた集合には、韓国鉄道労働組合の人たちも参加しました。民営化と合理化との闘いは、世界の労働者と労働組合の共通の闘いです。)

私たちが、鉄道労働者として「100%の安全を保証する責任」とは、日々の修練と共に会社の合理化と対決し闘うことと一体であることを改めて、強く訴えたいと思います。

動労水戸と共に闘いましょう!


動労水戸組合差別裁判の報告

6月7日の動労水戸組合差別裁判闘争は、日勤者7名のストライキを配置して、14時から水戸地裁で行われました。

公判前の進行協議では、組合側が文書提出を要求している現場における「勤務評価の基準」(どういう行為がどういう評価になるかという決定的な文書)について、裁判長から会社側に対して「任意で出せないか」と求められ、会社はしぶしぶ「検討する」と答えざるをえませんでした。

また、組合側山本弁護士は、昇進試験の答案や結果をどう廃棄しているかについて、新たに出された会社側陳述書と以前に出された文書とは内容がことなっている、と会社側を鋭く追及。会社側の文書の信憑性が問われることに。

口頭弁論においては、組合側葉山弁護士が「会社側の準備書面は、組合側主張に『争う』とだけ反論しているが、本来は理由もきちんと書かなければならない。民事訴訟法に反する」と陳述しました。

石井委員長は、社友会について会社側は知らないと言っているが「交通新聞の記事で社友会を通じて情報を知らせる書いてあるし、支社の実行計画説明会を社友会主催でやっている。社友会に入るためには労組を抜けなければならないという規約になっている。会社側が労働組合を嫌悪している証拠である」と陳述しました。


  (組合員からの質問に丁寧に答える松田弁護士)

裁判終了後の総括集会で、松田弁護士は「この裁判、長い時間がかかっているが、少しずつ勝利的に進んでいる。お互いの主張もほぼ出ているので、証人調べの準備をしていく」と報告しました。

組合員からは、裁判所の文書提出命令に対する動きや、この日の会社側傍聴が少なかったことなどが出されました。

第二次となる現在の組合差別裁判も8年になります。しかし、会社側の不誠実な対応などでなかなか進展していません。それでも主張は出揃った感じで、証人調べも射程に入ってきました。

会社はいま、動労水戸組合員にかけてきた労働者差別の攻撃を、全社員にかけてきています。私たちの闘いは、「変革2027」を打ち破っていく闘いになろうとしています。

皆さんのさらなるご支援とご協力を、よろしくお願いいたします。

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プロフィール

HN:
動労水戸
性別:
非公開
職業:
鉄道労働者
自己紹介:
【国鉄水戸動力車労働組合】
1986年結成。JR東日本・JR貨物とその関連会社の労働者で組織する労働組合です。

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