常磐線全線開通試運転に読者の声

9月1日からの試運転のスジを送ってくれた鉄道ファンのコメントです。

「9月に常磐線が、いわき~仙台間で運転再開に伴う試運転をするという情報を入手しました。いよいよ始まってしまうんですね…試運転をする乗務員が心配です。」

 (勝田車両センター検修庫15番線のE531)

常磐線全線開通に向けた水戸支社交渉のずさんな内容については、ブログで紹介したばかりです。

国が決めたことだから。会社が決めたことだから。でもその前にみんな同じ人間ではありませんか?

かけがえのない命で、共に今を生きているのです。しかも、福島の人が担当させられます。特に南相馬の人々は、身近な人を津浪で奪われ、原発事故で助けることができなかった人が大勢いるのです。


 (勝田車両センター機動班詰所の片付け。電車の配線図や部品がそろっています。)

「しぶとく」闘う。(常磐線試運転反対!)

表面的な強さでなく我慢強くあきらめないことや粘り強いことを「しぶとい」と言います。

見る人が少なくなっているみたいですが、すもうだと圧倒的に劣勢で土俵際まで追い込まれても、そこであきらめず逆転して行くのを「しぶといすもうを取る」なんて言います。そう言う力士は人気があります。

簡単にあきらめたり、投げないところに人としての魅力があるのではないでしょうか?

きっと自分の人生に重ねて、応援するのかもしれません。


 (651系運転台)

昨日「勝田の651が廃車になるっていうのは本当なんですか?」と言う質問が届きました。

来春の常磐線全面開通が発表され、客寄せ?の話題作りにいわき~富岡間で運用されてきた651系が用済みになることはあり得ることですね。

公共性をかなぐり捨て、利益第一で労働組合破壊して効率化と被曝の強制を進める。

鉄道をその様な、手段に使われても良いのか?鉄道ファンの方々にも一緒に考えていただけたらと願います。


 (勝田車両センター検修庫14番線の651系)

しかしみなさん、物語はしぶとい労働者がいる限り終わりはありません。

多くの人々が、JRの青年たちがあきらめること無くどんな絵を描き、自分たち自身の物語を紡いで行くのかに注目しています。

常磐線全線開通に向けた試運転の動きがあります。(試運転のスジについては鉄道ファンの情報で、裏が取れず削除しました。)


原町運輸区が担当するとのことですが、原町の乗務員なら良いのか?世界の労働者全体の課題ではありませんか?

命と安全を守る闘いは終わりません。みなさん一緒に、JR東日本に抗議をお願いします。しぶとくがんばりましょう!

戦争はなかった?

東日本大震災と原発事故があった2011年に小松左京という作家が亡くなりました。

その人には「戦争はなかった」という短編小説があります。

過酷な戦争体験を生き延びた人が、戦争があって今があることを大事にしているのですが、回りの人たちは「何を言ってるんだ。戦争はなかった。」と言う。

「いや。戦争は確かにあった。戦争があったから今がある。風化させてはならない。」と日比谷でプラカードを掲げたら、精神異常者として護送されてしまった。というお話です。


 (労働者は助け合い学び合うことで目的を達成する。E501空調修繕。)

小松左京は、この男の言葉として「この世界にはどこか痛切なものが欠けている。…同胞の血によってあがなわれた『つらい認識』が、それを通じて獲得されたおぞましい厳しさが、根底的に欠けている。」と言っています。

風化とは、例えば尼崎事故をなかったことにする。あるいは東日本大震災と福島第一原発事故をなかったことにする。あるいは国鉄分割民営化で死んだ仲間、クビを切られた仲間もなかったことにする。

それと自分が今立っている世界、自分が生きていることを無関係にする。そう言うことではないかと思います。


 (651系ダウンライトの交換。その作業をやりやすくするのに自分は何をやるか。小さなことでもみんなで協力します。)

無関係の究極の姿は「死」の選択になります。

私たちが、国鉄分割民営化も尼崎事故も、「3・11」もことあるごとに据えなおすのは今をしっかり生きるためです。

人として助け合わなければ、生きて行けないし、何事もなし得ない。便利さや万能感の中で、人自体が弱くなっていないでしょうか?


「労働組合は仲間を助け、一緒に生きるためにある。」だから風化などさせないのです。この労働組合の原理を据えなおすことを時代が求めている。

その様に考えます。

動労水戸組合差別裁判が開かれました。

木村書記長から昨日の裁判報告がありました。

7月19日、動労水戸への運転士登用差別に対する中央労働委員会命令の完全履行と昇進差別の是正を求める裁判が、水戸地裁で行われました。


 (闘い続けて来た動労水戸組合員。2001年のストライキ)

動労水戸は原告を先頭に、家族や支援の人たちと共に公判に臨みました。

公判では、裁判所が会社側に求めていた「勤務評価の目安」の任意提出については、会社側は拒否することが表明されました。

乗務員の超過勤務・夜勤の常態化を示すデータについて会社側は、「組合側が求めているデータはない」として明らかにしない姿勢を示しました。組合側は裁判で明らかにしたい内容を検討して、改めて求めていくことにしました。

また組合側が昇進試験の答案用紙の保管について追及してきたことに対しては、会社側の意見書の中で「外部の倉庫に保管し、その後廃棄している」とだけ主張しています。しかし会社側は今年2月の意見書では「本社の地下で保管し、その後廃棄している」としていました。

こうした事実の変遷について写真などの証拠も付けないことに、JR東日本のデタラメな姿勢が浮き彫りになりました。


(2018年10月勝田運輸区前坐り込み。)

裁判後の報告集会では各弁護士から裁判の報告がなされました。とりわけ葉山弁護士からは、「会社は社友会について無関係としている。しかし会社幹部の講演会で社友会への加入用紙を書かせているようだ。社友会に入れと言うのは、組合を抜けろという不当労働行為だ」と、明確な指摘がされました。

石井委員長のまとめで、「裁判の意義は動労水戸を潰すためにやった不当労働行為を打ち破ること。会社は労働組合敵視だ。労働組合がやらないと会社はやりたい放題だ。常磐線全線開通問題で他労組にも闘おうと訴えている。ここを突破口に組合潰しをひっくり返していこう」と訴えました。

運転士の登用、昇進・昇格差別との闘いは、労働組合破壊との激突点であり、ジョブローテーションを許さない闘いにつながっています。

次回の公判は9月20日に行われます。応援宜しくお願いします。

常磐線全線開通についての水戸支社提案。

みなさん。昨日、水戸支社は各労組に対して「常磐線全線開通の準備に関する提案」を行いました。

提案の概要は
①2019年度末までに運転再開する
②運転再開時には普通列車と首都圏ー仙台を結ぶ特急列車も運転する
③乗務員の運転区間は(運転士・車掌)原ノ町運輸区がいわきー仙台、いわき運輸区は現行通りいわきー富岡とする
④必要な教育・訓練は9月以降行う。
というものでした。


 (電車は、高線量地帯のチリや埃を吸い込みながら走ります。)

放射線量について、工事前は最大22μSv/h(凄まじい線量です!)くらいあったものが、2.5μSv/hにおさまった(?)との説明でした。

2.5μSvというのは特定線量下業務基準といってこれ以上のところで作業するときは手当をつけたり防具が必要となったり色々な制約が出るという線量です。

それにしても現実に除染した敷地内でも2μSv/hを超える線量があるということです。都心で2μのホットスポットがあったら大騒ぎになります。

避難の体制については自治体と調整しているとして記載はありません。具体的に説明できる段階ではない感じでした。


 (被曝するのは乗務員だけではありません。)

社員に対する被曝線量の管理については、「積算線量が年間1ミリ以下をめざす」ということで、ガラスバッチによる線量管理をやる、健康診断や血液検査も希望者には行うとしています。しかし、内部被曝には一言も触れないなど放射線に対する正しい認識など怪しいものです。

ガンや白血病、心臓病になっても「因果関係の証明」は私たちには困難です。


 (JR東日本の資料)

「自分は大丈夫」なんて、それこそ何の根拠もありません。

事故収束の目処も立たず、人の帰らない地域、人の乗らない高線量地帯を無理やり電車を走らせる意味は何か?

これを曖昧にすることは、労働組合の存在意味の否定にはならないでしょうか?

全ての組合が、常磐線全線開通に反対の意思を明確にして欲しいと願います。

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プロフィール

HN:
動労水戸
性別:
非公開
職業:
鉄道労働者
自己紹介:
【国鉄水戸動力車労働組合】
1986年結成。JR東日本・JR貨物とその関連会社の労働者で組織する労働組合です。

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