少しでも被曝から守りたい

 先日、組合員から聞いた話です。その組合員は常磐線いわき以北を乗務する運転士から伝え聞いたそうです。
 今年3月に多くの反対の声を無視して運転再開した富岡ー浪江間では、場所によっては乗務員室で3マイクロシーベルト/hにもなるそうです。これは「切り取り」という乗務員室と同じような高さの土手の辺りで計測されているようです。
 会社は「敷地内は除染したから安全」として全線開通させましたが、列車は沿線の放射能を車内に取り込んで走っているという事です。


 さらに、9月10日には大野ー双葉間で、上り列車が猪と衝突して3時間も停車する事態が起きました。乗客は救済のタクシーが来るまで2時間も列車内で待たされたようです。
この辺りのJR敷地脇の放射線は6マイクロシーベルト/hくらいあり、乗務員はその中で車両の外に出て点検などを行わざるを得ませんでした。
 会社は全線開通にあたって安全は確保されているかのように言っていましたが、現実は乗客・乗務員を放射能にさらしているのは明らかです。
 
 動労水戸は全線開通が推し進められる中で、2011年10月以来「被曝労働」を最大の問題として闘ってきました。仕事によって被曝させられる事に反対することを通して、すべての労働者・住民を被曝させないために「常磐線全線開通反対」を訴えてきました。

 常磐線は全線開通されましたが、職場で被曝が問題になることはこれからです。
 勝田車両センターでは、この被曝対策として労働安全衛生委員会の中で声が上がり除染作業で使用する防護マスクが配布になりました。
 また動労水戸の団体交渉における「希望者への血液検査の実施」の確認により、放射線技師と同様の検査を行うことが確認されています。


 すぐには放射線被曝を防げるわけではないのですが、その職場で働く労働者として声を上げていくことが、命を守ることになるのではないかと思います。


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鉄道労働者
自己紹介:
【国鉄水戸動力車労働組合】
1986年結成。JR東日本・JR貨物とその関連会社の労働者で組織する労働組合です。

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