「痛い」「つらい」「悔しい」体験の大切さ

動労水戸。本日14時から水戸地裁で公判があります!宜しくお願いします。

「絶対安全」なんて無い。まして、利益優先で飽くなき効率化と労働強化に走る企業や社会に、安全はおろか人としての未来は無いことを伝えて来ました。


「100%の安全を保証する」ということは、実は人の信念や失敗に学ぼうとする意思や意識の中にあるのです。終わることの無い探究や挑戦が、生きているということそのものなのだと思います。


 (国鉄で活躍したED75電気機関車)

先日は、雪印乳業の例をあげました。さらにさかのぼりたいと思います。1962年常磐線で三河島事故が起き160人が死亡しました。その翌年1963年には、三井三池炭鉱で炭塵爆発事故が起きました。死者が458人、重軽傷が555人に上り、助かった労働者も一酸化炭素中毒で生涯苦しむことになりました。

微粉状の可燃物が、空気中である一定の濃度に達した時引火すると爆発を起こすのです。こうした爆発は、福島第一原発での水素爆発でも起こりました。

炭塵爆発を止める基本的手段は、清掃と水撒きです。ところが、政府を先頭に「時代は石炭ではなく石油だ」と、利益を上げる阻害物として労働組合破壊を進め、それと一体で効率化と大量解雇を行いました。そして、安全管理を担当する労働者が、ムダだと減らされたのです。こうして大事故が起こされたのです。

今の状況と良く似ていませんか?

大きな失敗ですが、高度経済成長の犠牲者として労働者が葬り去られて来ました。この痛みを忘れない役割が、労働組合にありました。しかし、国鉄分割・民営化の時には「闘っても負ける」(?)教訓としてひっくり返されてしまいました。


  (労働者の歴史。一体どれ程悲しみの涙が流されて来たことでしょう。)

時代はもはや「経済成長」が、青年たちの夢や未来を切り開くどころか逆に「夢も希望も描かせない」状態に入ったことを示しています。

私たちは「痛い」「つらい」「悔しい」という生きた体感を伴わない、安易なサービスや情報の一方的受け手とされ、消費するだけの存在とされています。

人間性の無い低賃金労働で購入できるものは、より低賃金な労働者が作る安易な商品です。

本当に大切なものではなく、安易なものに囲まれているのではありませんか?

人々を守る本当に大切な人々を、無駄で無用としてしまうことで、巨大な爆発が準備されてはいませんか?


私たちは、行動することで体感します。行動して失敗したことが、痛みやつらさ、悔しさの感情を伴う時、私たちは新たな知識を真剣に求め受けいれ様とするのだと思います。

こうした体感を伴わない、頭だけの知識は本当の知識にはなりません。「痛みが無い」知識とは、やはり安易であり、危険なことなのではないでしょうか。

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プロフィール

HN:
動労水戸
性別:
非公開
職業:
鉄道労働者
自己紹介:
【国鉄水戸動力車労働組合】
1986年結成。JR東日本・JR貨物とその関連会社の労働者で組織する労働組合です。

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