労働者はスマホじゃない!「定額働かせ放題プラン」を許さない

新年度を前にした3月28日、JR東日本は「変革2027に基づく新たなジョブローテーションの実施」を通告しました。

突然の様ですが、4月1日からは安倍政権が強行した「働き方改革」 が施行されました。JR東日本の動きは、これに連動したものです。

JRは民間企業と言いながら、鉄道の海外展開や東京オリンピック、常磐線の全面開通をはじめ国と一体の国策企業です。

ですから労働者に対する支配政策も、安倍政権と一体で進めています。JR東労組の解体も、安倍首相と冨田前社長の合意で進められたと言われています。


 (国分勝之撮影485系「快速あいづ」)

4月からは、食料品が軒並み値上げ。10月には消費税が上がります。食料品値上げも、消費税も低収入の人たちを直撃します。

安倍政権が言う「一億総活躍社会」って、働かなければ食べて行けない状態に追い込むってことです。

問題は、働く中身です。「人づくり革命」なんて言って、労働時間を増やすことだけを考えています。

残業の上限規制だなんて言って、上限まで目一杯働かせる。運転士の労働時間を「規程の上限」に合わせるのと同じです。

「裁量労働制」とは労働時間の規制を取り払い労働者を「定額働かせ放題」にする。携帯電話の「新料金プラン」と同じ発想としか思えません。

年収1075万円の労働者に適用されるという「高度プロフェッショナル制度」は、月収50万円で月に4日休ませれば残業代無しで働かせ放題。

しかも年収1075万円は、当面の目安でしかありません。

基準は「平均給与の3倍」だの「平均給与を相当上回る水準」という曖昧なもの。

つまり月収30万円だろうが、20万円だろうが「平均給与を相当上回る」ことになれば残業代はゼロにして良いということになります。

だから私たちに無関係ではありません。


(労働組合が「スローガン列車」を走らせた時代もありました。)


労働者の労働時間と賃金の最低条件を解体して、一体どんな社会にしようと言うのでしょうか?

夢のコンピューターだの、夢のネットワークだの言って来ました。そして今度はAIです。AIがあれば、人間は考え無くて済む様になる夢の世界だという人もいます。

それなら人は要りませんよね。「考え無くても誰でもできる仕事」がタブレット端末やGPSで可能になる。顔認証で買い物ができる無人コンビニまで出現しました。

人と関わることなく、機械の指示で24時間働き、監視され、支配されることが幸せなんでしょうか?

自分の生死を意味付けるものがあって、人は生きるのです。人生をかけるに値するものを私たちの後継者である青年たちに、提示できるのか?

それが深く問われていると思います。国鉄労働運動、動労千葉や動労水戸が示して来たことは労働組合運動には人生をかける価値があるということです。その真価が、今こそ問われているのだと考えます。

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プロフィール

HN:
動労水戸
性別:
非公開
職業:
鉄道労働者
自己紹介:
【国鉄水戸動力車労働組合】
1986年結成。JR東日本・JR貨物とその関連会社の労働者で組織する労働組合です。

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