動労水戸情報625号

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自己保身で激突する会社とJR東労組

鉄道業務に誰が責任を取るのか


水平分業と対決する出向無効確認訴訟

2月21日、動労総連合の出向無効確認訴訟・第1回控訴審が東京高裁で行われた。

昨年10月10日東京地裁で出された第一審判決は、会社の主張を丸呑みした史上最悪の反動判決であり、①出向命令は、労働協約や本人同意がなくても、就業規則に出向規定があれば有効②出向期間3年とあるが10年でも不利益はない③偽装請負であっても「違法性の程度が社会通念上看過しえない重大なもの」でなければ良い、というものだった。到底認められるものではない。

さらに、会社は昨年6月、一審の結審直後に、今年4月1日以降にJR本体でエルダー社員を雇用するため、定年後再雇用制度の変更を行ってきた。

本件出向の目的は、エルダー社員の職場を確保するために業務を外注化して、その外注先の業務を担うことではなかったのか。JR本体でエルダー社員が働けるなら外注化も出向も必要なかったことになる。「出向の目的」をめぐる重大な理由の変更となる。

動労総連合弁護団は鋭くこの点を主張し、第一審判決にしがみついて控訴即棄却を狙っていた会社側のもくろみを粉砕し、次回の第2回口頭弁論が決定(5月11日)、控訴審の継続を断固として勝ち取った。

外注化(=水平分業)は、会社のこれからの攻撃の要をなす。それはJR本社以下30名の大傍聴動員で臨んできたことからも、いかに会社にとってアキレス腱となっているかを示している。
ダイ改で会社はどこに向かおうとしているのか
会社はどこに向かおうとしているのか?すべての業務の外注化―水平分業とローカル線を切り捨てて要員を合理化する、第3の分割・民営化ともいうべき体制を作ろうとしている。

昨年10月のダイ改で明らかなように、車掌の要員合理化・水郡線ワンマン運転拡大・入出区作業全面委託が行われようとした。会社は当面5万6千人の社員を4万人まで削減し、1キロ当たり1日2千人以下の23線区を廃止しようとしている。

そのために系統分離(新前橋、新白河、君津、木更津)という手法を使い、乗客が不便なように列車を設定し、乗車しないように仕向けている。

廃止対象の23線区には、水郡線・磐東線・磐西線・只見線などが入っている。3月ダイ改で水郡線・上菅谷~常陸太田間1往復廃止はその一環だ。

会社は、駅・構内検修・運転士・車掌も含めてすべての業務を外注化し、本社と支社だけをJR本体に残してホールディングス化しようとしているのだ。だから出向無効確認訴訟にだけは負けるわけにはいかないと、JR東労組からの大量脱退問題に忙殺される一方、各支社の勤労課と人事課が裁判傍聴に来ているのだ。


改憲と戦争をめぐり労働組合が焦点に
安倍政権は、「改憲」を目指している。30年前の国鉄分割・民営化は、国鉄労働運動を解体し、改憲をするために行われた。それは当時の中曽根総理大臣が明言していることだ。

改憲から戦争に進むためには、労働組合が戦争に全面協力する「産業報国会化」が絶対に必要だ。今まさに労働組合の解体か再生かが問題になっている。

JRで今起きている会社と東労組の対立は、改憲情勢と第3の分割・民営化を貫徹しようとする情勢の中で起きている。

東労組の掲げる「定額ベア」要求とスト配置は、組合員の要求ではなく、会社から切り捨てられることへの対抗措置としてストライキをもてあそび、組合員を引きずり回すものだ。

現場に目を向ければ、上野東京ラインの開通による労働強化・ワンマン運転・ライフサイクルなどによる慢性的要員不足、エルダー制度による解雇・遠距離配転や外注会社の劣悪な労働条件と事故多発、常磐線全線開通に向かっての被曝労働の強制など山ほどあるではないか。

分割・民営化以来30年間、会社施策を東労組が代行し、社員を強制出向させる外注化や運転士を駅に強制配転するライフサイクルなどを組合員に強制してきた。

しかし、これ以上の外注化―水平分業と要員大合理化・ローカル線切り捨てを推進することは、組合員の怒りが爆発し、東労組幹部にとって命取りになってくる。それをめぐった対立なのだ。

第3の分割民営化をめざす会社は、東労組解体を決断し本社・支社をはじめとして管理者の大量脱退を開始した。東労組にいることが出世の条件だったが、そうではなくなると、出世だけが目的の管理者は、即座に脱退しているということだ。

JRは鉄道会社だ。会社幹部も東労組幹部も自己保身だけで、全く責任を取らない。事故が起これば、即座に現場労働者の「個人的過誤」だとされる。闘う以外にないではないか。

動労水戸は、社会的責務と労働者全体の利益のために闘う組合だ。共に闘おう!

動労総連合出向無効確認訴訟 東京高裁控訴審「一発結審」を打ち破る!




2/21動労総連合出向無効裁判、控訴審第1回目が東京高裁で行われました。

「出向命令は就業規則があれば本人同意は不要」「出向は通常の配転と同じ」「外注化は偽装請負ではない」「事故の原因は外注化・出向ではなく本人のミス」などと耳を疑うような史上最悪の一審判決。

これに対して、動労千葉の関副委員長が断固とした意見陳述を行いました。これに対して被告会社側は一審判決にしがみつき棄却要求を繰り返すのみ。


この日の攻防は、東京高裁の一発結審=棄却攻撃を粉砕し、裁判を継続させることでした。

場を圧倒する原告組合と支援の力で、次回5/11 11:00東京高裁での開催を勝ち取りました。大勝利!


青年組合員に対する昇進差別を許すな!新たな裁判を提訴【後半】


⑤とうてい納得できない「暗黙のルール」

2012年10月に仕業検査が外注化されて以降も、水戸や高萩、草野といった出先での仕業検査は技管(技術管理・JR本体)で実施しています。

私よりも後に技管に来た人間(先輩後輩問わず)が仕業検査に行っているにも関わらず、私は全く仕業検査に行かされないことに疑問を持ち、「なんで自分は仕業検査に行けないんですか?車技(車両技術係)じゃないからですか?」と助役に尋ねると、「う~ん、何とも言えないけど、その辺は…」と。

はっきりとは言わないものの、答えは明確に役職によるものです。

事実、私よりも後に技管に配置された10名はみな車両技術係以上で、そのうち4名は2006年4月以降の入社です。2名は郡山総合車両センターからの人事交流で、勝田車両センターに在籍するのは2年間の社員、1名は交番検査、機動班から構内運転士を経て技管に来た社員で、私よりも入社は早いですが技管経験は私よりも2年ほど短く、何をもって区別しているのか理解できません。残りの3名は仕業検査経験者です。

役職で仕事を振り分けることが全て悪いとは言いませんが、業務経験を無視し、役職でのみ判断するやり方はとても納得がいかないし、業務に精通していようがしていまいが、役職で担務を決めるやり方は許しがたい行為です。

また、過去に人事異動などで運用担当が代わる際も「照沼は車係(車両係)だから運用はやらせられない」と助役が言ったということも聞いています。仕業検査も運用も車係ではダメで、車輪管理だけは車係でも良いという判断も理解できないし、「車輪管理の仕事は車係で十分だ」と言われているようでとても納得がいきません。

明確な決まりによって車両係ではできない業務があるとされているのではなく、暗黙のルールのような感じとなっているのがなおのこと許せません。


⑥試験制度はブラックボックス

私は2009年11月から車輪管理の担当になったため、最初からその業務に携わっていたというわけではありませんが、2009年度の業務研究では、本社発表まで進み優秀賞を受賞しました。



その他にも、CS運動(職場で発生した事象を会議の場で共有し、同じ事象の再発防止を討議する運動)を運営する「CS事務局」を経験することで、安全に対する意識を高めることもでき、自分の経験談を後輩の若手社員に伝えることを通しコミュニケーションを図ったり、異常時には積極的に他の担務の補助に入るなど、役職を超えて日々業務に携わっています。

2010年度から指導職試験を受験し、2010年度、2011年度共に業務知識と一般教養が悪い、作文は2010年度は悪く、2011年度は普通ということを助役から口頭で聞きました。

普段、当たり前に仕事をこなし、出勤遅延も何も無いのに、業務知識が悪いという結果に対し不満もあり、2012年度からは助役から何も言われなければ受験しないとネガティブな考えになってしまい、2013年度は何も言われず締切に間に合わないという結果になりました。

(中略)
合格でも不合格でも試験結果の詳細は教えてもらえない、何を基準に合否判定されているかも定かではないといった今の試験制度を見る限り、所属する労働組合で判断していると思います。そう考える理由は、私の動労水戸加入と一体のものとしてあります。


⑦動労水戸と共に闘いを開始

2011年3月11日の東日本大震災によって発生した福島第1原発の事故によって、現在も常磐線は一部区間が不通になっています。

震災から半年間も放置していたK544という車両を、広野駅から勝田車両センターに移送し、必要な検査を実施し、使用すると言った水戸支社の意見に対し、私は現場からの生の声を吸い上げ、JR東労組の支部・地本とも議論していく中で、東労組がいかに現場を考えていない、無責任な労働組合であるかということが分かりました。

放射能という目に見えない物質を相手にするということは、鉄道に例えるならば電気を相手にするようなものです。私は常々会社から、電気は目に見えないものだから感電には十分気を付けるよう指導されてきました。一方、放射能に対しては「国が安全だと言っているから安全なんだ」と、全く説明にならない内容を並べ、検査を強制しようとする会社に対し、労働組合として声を上げることは当然の役割だと思います。

東労組に何の希望も持てなくなっていたところに存在したのが動労水戸でした。組合は違えど、私と同じ意思をもった人間がいること、自分たちの利益よりも現場の労働者の安全を第一に考える動労水戸の考えに共感し、2011年10月10日の動労水戸のK544移送阻止の闘いに参加しました。

東労組からの圧力がかけられることを覚悟のうえ、自分の考えを車両センターの労働者にぶつけました。

その行動に対し、こちらからアクションを起こすまで、東労組の側からは私に何も言うことはできませんでした。

その時「東労組は、本気で組合員のことを考える組合ではない」と悟りました。

その上で、自分の考えと一致する、一緒にやろうと本気になって言ってくれる動労水戸の組合員と共に闘おうと決意し、10月14日に動労水戸に加入しました。

4日の間に、東労組の組合員からは相当説得され、激しい議論をしたこともあります。その議論の中で「動労水戸に入れば、技術管理室にはいられなくなる」「もう試験には受からないと思ったほうがいい」「鉄道人生まだまだ長いんだから、もっと良く考えろ」ということが、組合差別を物語っていると思います。


⑧JRの昇進制度・試験制度そのものを撃つ裁判として

そして、今や、組合差別という問題は、入社2~3年の社員でも感じるほどの問題にまで発展しているのです。

事実、動労水戸に加入した後も、「絶対マイナスしかない」「本気で東労組に戻ることを考えたほうがいい」
「動労水戸では試験に受からない」と言われることがあります。それほど、現在の昇進試験制度だけでなく、職場の担務に対しても組合差別があることは明白です。

試験の結果だけでなく、普段の業務態度などを総合的に判断し合否を決めているのであれば、試験結果を詳細に提示するべきだし、納得のいく説明がされるべきだと思います。

試験に合格し、指導職の発令がされても、業務経験が短いことから車両技術係の仕事に充てられないということも多々見てきていますが、それならば何故発令するのか疑問に思います。

総合的に見て、今のJR東日本の昇進試験制度自体に疑問を持つ上、はっきりした基準が無い合否判定には到底納得がいきません。


動労東京と共に!組合差別・雇い止め許さない都労委闘争




1月25日。大雪の後が残る東京もマイナス4℃。

都労委のある都庁38階からは富士山が見えました。

この日は、動労東京八潮支部に対する組合破壊の不当労働行為に対する東京都労働委員会の「調査」の2回目。

八潮支部がある「交通機械サービス」は、JR東日本の3次下請けの会社だ。清掃業務に加えて、ポイントの補油まで請け負っている。

動労東京八潮支部の結成から約1年。清掃労働者の誇と怒りに満ちた団結は、元請けJRを震え上がらせながら昨年10月の24時間ストライキまでのぼりつめた。そして11月の訪韓の際には、民主労総の支持を受けた。

大打撃を受け、この闘いがJR全体に広がることを恐れたJRと交通機械サービスは、団結の中心である佐藤支部長の1月からの嘱託雇用延長を拒否した。

1月22日の大雪の中、動労東京は交通機械サービスとの団体交渉を行い、この日の都労委に望んだ。

怒りに震える労働者側は、代理人、申し立て人、補佐人(支援者)含めて20人を越えて椅子が足りなくなった。

佐藤支部長は、八潮支部を結成するまでは班長であり社員代表として「36協定」を締結してきた職場の中心的労働者だった。

これまで会社は「70才まで働いて欲しい」と65才まで働いた労働者でも希望があれば嘱託社員として雇用してきたにも関わらず、動労東京八潮支部長になった佐藤さんだけに雇い止めを通告してきた。

交通機械サービスは、団体交渉で嘱託採用は過去1名だったと虚偽の回答を行った。しかし、都労委での厳しい追求の中で、その回答を撤回してきた。

追い詰めらた会社側の向井弁護士(JR東日本および東芝の弁護士)は「退職すると言ったのは佐藤本人だ」と言いはなった。

それに対し動労東京吉野委員長が「12月27日に佐藤支部長は文書で嘱託希望を出している。向井弁護士の答弁書は30日付けであり、虚偽を主張している。謝罪を要求する!」と鋭く追求した。都労委の場は、怒りが炸裂し怒号が飛び交った。

さらに雇い止めされた佐藤支部長の穴埋めには、JR東日本のエルダー社員が当てられるというのだ。

それはエルダー社員が優遇されるということではない。あまりにも苛酷でいい加減な職場であり、労働者が定着しない。エルダー社員は、会社の手先として下請け労働者の団結を破壊するために動員された上で、自らも切り捨てられる立場なのだ。

ここに外注化とエルダー社員制度の本質が現れている。正規も非正規も深く団結しなければ、切り捨てられるということだ。

さらに二次下請けに仕業検査などが外注化され、三次下請けの清掃会社にポイント補油が委託されているため列車見張り員や線路閉鎖などの資格が必要とされるが、教育すらやったことはないのだ。

鉄道の仕事を寸断し、バラバラに外注化・分社化して行くことが安全と生命の軽視をもたらすことが八潮支部の闘いの中からもハッキリと浮かび上がっている。

非正規雇用労働者はぎりぎりの生活を強制されている。労働組合としての団結をつくり、固めて行くことは尋常なことではない。しかし、どのようなことがあっても労働者階級はひとつだ。

そして何があろうとも労働組合を労働者の基礎的団結形態として発展させて行くのだ。

「動労東京組合員は例え仕事が変わっても、名簿登録者をもって組合員とする。次回都労委に突き進もう!」というまとめが輝いていた。

動労東京の闘いと一体で、3・11福島、3・17ダイ改闘争、3・25改憲阻止集会に進撃する決意を新たにした。

(報告・辻川副委員長)


青年組合員に対する昇進差別を許すな!新たな裁判を提訴【前半】





1月19日、動労水戸は照沼靖功組合員に対するJR東日本の昇進差別を争う新たな裁判を提訴しました。

以下、訴状での照沼組合員の訴えを抜粋して紹介します(小見出しは編者加筆。2回に分けて掲載します)。


①鉄道員になる夢叶える

私は2005年(高校3年)の夏、小さい頃からの夢であった「鉄道の仕事に就く」のを実現するため、JR東日本を受験することを決意しました。

進路指導や学年主任、担任などあらゆる先生方から「JRは試験の合否を判断できない。いくら内申書の中身が良くても、合否が見えないから、他の企業を受けないか?」と言われました。

(中略)夢を叶えたいという想いから、そのままJR東日本を受験しました。無事合格し、在学中の先生方のご指導のお陰で、2006年4月1日の入社式を迎えることができました。
 
2006年度採用社員は全社で1200名ほど、水戸支社採用は55名、うち車両センター配属は6名でした。

入社式終了と同時に新入社員研修が始まりました。新入社員研修の際に担当講師が「入社したら、学歴は関係ない。みんなスタートラインは一緒だ」と言ったことを入社して10年以上経った今でも鮮明に覚えています。

自分よりも学歴の高い人間には敵わないと思っていた私にとって、多少なりとも希望を持たせてくれた言葉でした。


②東労組・国労…労働組合ってなんだ?


新入社員研修終了後、勝田車両センターに配属になり、初日の勤務終了後、東労組の勝田車両センター分会の執行部数名に組合勧誘されました。

正直、車両センターの同期6名共、労働組合への知識などなく戸惑いがありましたが、同期の人間が担当講師に連絡し事情を話したところ、「東労組なら間違いないから大丈夫だ」と言われたことを受け、同期6名で東労組に加入しました。

入社して1ヶ月、同期との人間関係にも慣れ、新たな職場に馴染めるかどうか、戸惑いがある私にとって、担当講師の言葉は何よりも信頼できるものでした。

それから郡山総合車両センターへ異動するまでの1ヶ月間ほどは、実習期間のような扱いです。機動A班に所属はするものの、工具の整理や詰所の清掃などを通して、検修作業に必要なことを教わりました。

同年6月には郡山総合車両センターに異動し、10月末までの5ヶ月間が机上教育や技術実習、11月から翌年4月末までの6ヶ月間が実際の現場を体験する現場実習、計11ヶ月間が新入社員基礎技術教育の中身です。

仕事を覚えるというのもとても重要なことかもしれませんが、それ以上にチームワークや人とのつながりといった、検修作業の現場で重要なことを学ばせることが主な目的だったように思っています。

その中で一番印象的だったことは、とある現場実習の日、私に仕事を教えて下さっていた方は、仕事の組み立て、担当者の割り振り、知識・技術力共に優れた方でした。ただその方は、主任でもなければ、車両技術係でもなかったのです。

本人には聞けませんでしたが、何故なのか他の班の方に聞いたことがあります。その時の回答は「あいつは国労だからしょうがない」というものでした。

この時に、自分の所属する東労組の他にも労働組合が存在することを知りました。

新入社員研修の時に言われたことを純粋に信じて、研修や実習をしてきた私にとって、いくら仕事ができようが、所属する労働組合によって試験の合否に関係してくるという事実はとても衝撃でした。

それから、労働組合について少しずつ興味を持つようになったことを覚えています。

郡山での実習期間中は、21名いた同期(仙台支社4名、盛岡支社3名、高崎支社3名、新潟支社5名、水戸支社6名、高卒は全体で7名)に負けたくないという想いから、積極的に現場の方に質問したり、当時あった図書室で検修作業に関わる本を探して勉強するなどしていました。

入社し、高卒は1等級、高卒以外は2等級の発令となるため、1年目に高卒の人間は2等級試験を受けることになります。

2等級試験は、面接だけの試験のため「受からせる試験」と言われる試験でもあり、郡山にいた7名は無事合格しました。


③勝田車両センターの現場へ

2007年5月、勝田車両センターへ異動となり、検修作業の基本とも言える「交番検査(90日に1回必ず行う検査のこと)」の見習いのため、交検A班に入りました。

交検班は、A、B、Cの3つに分かれており、6名の同期は2名ずつそれぞれの交検班に、私は3名いる大卒の1名と同じ班に配属されました。

勝田車両センターの特徴は、交直流電車(交流と直流の電源、どちらも対応している車両)を所有するJR東日本最大の車両センターであり、国鉄時代の車両から現代の車両まで様々な車両を所有しているということです。その分、学ぶこと・覚えることも多く、悪戦苦闘しながらも精進していました。

交番検査の見習いが終了した10月、機動A班(営業運転中に発生した不具合などの臨時検査を主に行う業務)に6名全員が配置され、全く異なる業務で戸惑いながらも、同期6名で助け合いながら日々業務にあたっていました。

翌2008年3月までに、1年後輩に仕事を教える立場として6名全員が交検班に再度配置され、まだまだ覚えることも多いながらも、後輩の指導にあたることで共に成長していくという過程を経験することができたと思います。

2009年の5月からは再度機動A班に配置となり、同時期、大卒の同期1名が技術管理室・車輪管理に配置になりました。大卒・高専卒の4名は2007年度に指導職試験を受験し、2009年2月から4名全員が指導職発令になっています。

2009年11月からは、機動A班から技術管理室・車輪管理を任され、期待に沿えるよう努力してきました。

2012年4月には、大卒2名が主任職の発令を受け、もう1名の高卒の人間も指導職の発令となり、同期6名の中で係職は私1名となりました。

2013年4月には残りの大卒・高専卒も主任職の発令になり、2016年度開始時点で、1名が主務職(主任職の1つ上の役職)発令となり、3名が主任職、1名が指導職、私だけが係職でした。


④車輪管理の仕事に誇りを持って

入社してから、同期6名がほぼ同じ道を歩んできて、同期ということもあり、比べられることも多々あることは覚悟していましたし、それによって若いが故にイライラすることもありました。

だからこそ、他の5名には絶対負けたくないという気持ちから、常に効率の良い方法を考え、少しでも向上するように意識しながら仕事し、同期の中でも劣る部分は無い、むしろ勝る部分もあると自分なりには思っています。

車輪管理を任されてから7年近い期間、担当者が自分ひとりという環境で日々業務をこなし、十分な業務知識を身に着けてきたと思っています。最近では自分の担当外の業務についても人手が足りない場合にはフォローに入るなど、積極的に業務にあたっています。

だからこそ、同期の中で自分だけが試験に合格しないことに苛立ちを覚えること、更には、技術管理室は主任・主務がとても多い班であり、それら上位職の人間と肩を並べて仕事をする上で、「何故、自分だけが?」と思うこと、後輩が続々試験に合格していくことでモチベーションを保つことが大変であることも事実です。

しかし、勝田車両センター所属する700両近い車両の車輪状態全てを把握できているのは私だけであるという、鉄道の足とも言える車輪管理という業務を担う労働者として誇り高く仕事をすることを常に心掛けていました。

(後半に続く)

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動労水戸
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非公開
職業:
鉄道労働者
自己紹介:
【国鉄水戸動力車労働組合】
1986年結成。JR東日本・JR貨物とその関連会社の労働者で組織する労働組合です。

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