動労水戸は、ひたちなか市役所に続いて水戸市在住組合員の連盟で水戸市役所に要望書を提出しました。
(水戸市役所を訪れた石井委員長)
代表して訪問したのは、石井委員長と外岡執行委員です。 応対は、市民恊働部・防災、危機管理課・危機管理室長の小林良導氏でした。 石井委員長が要望書を読み上げて、手渡しました。
小林室長は
「今水戸市としては、反対とか賛成とか表明する時期ではないと考えています。」
「国が安全基準を審査している段階なので、再稼働についてもこれからどうするのかと言うことです。」
「有識者会議を立ち上げて、厳しく対応して行くつもりです。」
「防潮堤の工事もありますし、再稼働の話がありましたら避難の問題など厳しく見て行きたい。」
石井委員長から 「那珂市、大子町、北茨城、城里町、茨城町などが反対表明していますね?」 と聞きました。
小林室長は 「反対表明していることは知っています。みなさん関心が高いですがJRはどうですか?」 と聞いて来ました。
石井委員長は「避難も含め自治体に任せるという姿勢です。それどころか2020年までに常磐線富岡―浪江間を開通させ福島第一原発のわきを通そうとしています。私たちは反対していますが、聞き入れません。市長にお伝えください。」 と述べて、この日の要望を終えました。 参考ですが、10月26日の東京新聞茨城版で
<点検 東海第二原発 避難計画>という記事が出されました。
「防災行政無線のスピーカー 事故情報、全域に届くか」という副題です。
東海村の日本原子力発電東海第二原発で事故の際、住民の命を守るには、事故状況や避難指示などを迅速で正確に伝えることが基本になる。それを支えるのが、自治体の防災行政無線のスピーカーだ。
県のまとめでは、原発から三十キロ圏の十四市町村には、スピーカーは設置されているが、老朽化していたり、配置にばらつきがあったりするという。
水戸市の常澄地区には、スピーカー約六十本が立つが、約三十年前に設置されたもので、市の担当者は「全国有数の老朽無線なんです」と打ち明ける。
市内に約百五十本のスピーカーがあり、東日本大震災では老朽化でほとんど使えず、市職員が広報車を走らせ避難を呼び掛けた。
市は、現在のスピーカーの性能では原発事故などに対応することは難しいと判断。来年三月までに全てのスピーカーを最新機種にする。設置は半数程度になるが、聞こえる範囲など性能が格段に上がるため、問題ないとする。洪水対応のため、那珂川や桜川沿いに重点的に設置するという。
新機種はスピーカー部分が大きく変わっている(水戸市提供)=いずれも同市で
内原地区では全スピーカー七十五本を撤去し、代わりに約五千三百世帯にラジオを配布し、情報を流す。担当者は「ラジオならば、原発事故の屋内退避でも活用できる」と話す。
ただ、無線が聞こえない地区も残る。原発事故では市域全域が避難対象。そのため、市は、市民の携帯端末にメールで連絡するという。だが、携帯を持たなかったり、充電がなかったりすると、情報を取れなくなる恐れがある。
福島県によると、東京電力福島第一原発事故では、地震で防災無線の基地局やスピーカーが壊れ、住民に伝えられないケースもあった。このため、住民は、口コミやテレビなどで独自に情報収集するしかなく、混乱に拍車を掛けた。
また、住民への伝達内容を分かりやすくすることも課題だ。国の原子力災害対策指針でも、「用語を平易化するなど分かりやすくする」とある。
七月に東海村であった避難訓練で、村は携帯に流す内容は詳細にしたが、昨年に比べ、無線で流す内容について事故の詳細をそぎ落とし簡略化した。ただ、訓練を見学していた原発を考える住民団体「リリウムの会」のメンバー津幡美香さん(47)は「原子力の知識を持たない人には、まだ分かりにくい」と指摘する。
訓練後、村には内容について「分かりやすくなった」「シンプルに『逃げろ』だけでいい」と賛否両論の意見が寄せられた。担当者は「これからも内容を工夫し続けなくてはならない」と話した。 (山下葉月)