労働組合の揺るぎなきリーダーの大切さ

今から32年前、国鉄分割・民営化で国鉄職員の3分の1にあたる約10万人の選別解雇が求められました。

威勢の良いことを言っていた労働組合の幹部は、実は国や国鉄当局と裏でつながっていました。

政治家や当局との人脈を使い、あれこれ画策しましたが、国や当局の意思が固いと見るや、まず自分の身と地位を守るために私利私欲、党利党略で組合員を引きずり回しました。

そして、国鉄分割・民営化に異議を持つ労働者をバラバラにしながら、決して自分から当局(会社)とは本気で闘おうとしなかったのです。

一番ひどいのは、威勢良く、調子の良いことを言っていた幹部がさっさと逃げてしまったことです。



今日は若いみなさんのひんしゅく覚悟で、1920年のアカデミー賞映画「黄金」の話を少し紹介します。

貧しい無職の若もの二人が、貧しい時はタバコを分けあったりしていましたが、ベテランの金鉱掘りの老人に出合い山に向かいます。

困難を経て、砂金が集まれば集まるほどお互いの疑心暗鬼が深まる。敵に襲撃されれば、また協力するけど金に目がくらんでしまう。

リーダー格の老人が良い味を出しているのですが、リーダーが不在になると殺し合いになる。最後には、命がけで守った砂金が砂嵐で飛んでしまう。という落ちです。

いつもは助け合っているみたいで、金が絡むと対立する関係。そしていざとなった時にこそ頼りになるリーダーの存在の大切さ。

見る人によると思いますが、昔から変わらない人間の本質を描いている様に思います。


(国鉄分割・民営化と揺るぎなく闘って来ました!)

世界一と言われる韓国民主労総も、労働組合におけるリーダーの役割が決定的に重要だと言っています。

まず労働組合は、労働者の心温かい拠りどころでなければならない、と確認しています。

そして、労働組合のリーダーは、労働者を尊敬し、その力を信頼すること。さらに、労働運動の歴史と未来に確信を持つことで、揺るぎ無いリーダーになれるのだと言っています。このために学習が大切なんですね。

それは目先の金や地位に生きるのではなく、自分自身を生きてこそ本当の信頼を得ることができるということだと思います。

目先のことにとらわれて疑心暗鬼になっているうちに、全てが消えてしまう。そうならないために、腹を据えて仲間を牽引するリーダーが必要なのだと思います。


(国分勝之撮影)

国鉄水戸動力車労働組合の動力車は、労働者と日本の労働運動を牽引する動力を意味しています。一緒に動力になって牽引しませんか!

難しいに軸を置くか現状を変えたいに軸を置くか?

今日も雪で寒いですね。鉄道労働者は、休みでも、寒くても、雪害対策に呼び出されます。

公共に関わる労働者は、何もない時より緊急時の力が問われます。その力は、日々の積み重ねや経験で培われるのです。

緊急時に対応した先輩の経験は、今を生き、これからを担う後輩たちに引き継がれてこそ本当に生きます。

だから、「昔はこうだった。」と自分の経験を自慢するだけで、今の青年たちの力にならなければ意味の無い経験になってしまいます。

これからの青年たちに、自分たちの経験の最も大切なことを引き継いでもらう。継承されなければ、過去の、死んだ経験にしかならないのです。

この当たり前で、厳しい現実に労働者こそ立たなければならないと思います。


(これは昨日。筑波山を背景に、雪の中を走る常磐線の657系特急「ひたち号」です。国分勝之撮影)

常磐線の運転士と車掌の出発前の点呼が、同じ当直助役から、場合によっては何人も一斉に受けていることを、みなさんは知っていますか?

運転士と車掌は職種が違い、責任も違います。そして、担当する行路もまちまちです。
 
例えばある運輸区の運転士の出勤時間は電車に乗り込む26分前の時刻と決められています。

運転士はその時刻までに制服に着替えて仕事できる準備を整え、その日の運転に必要な達示や情報などを乗務手帳に記載して準備します。その後、出勤時間になったら助役と出発点呼を行うのです。



出発点呼はアルコール検知器による検査から始まり、その日乗務する行路(つまり担当する列車)がまちがっていないか乗務員と当直助役が相互に確認し、その他安全に運転するために必要な情報を確認します。
時間帯によっては何人もの乗務員の点呼時間が重なることもあり、4人も5人も一度に、しかも運転士と車掌が、いっしょに点呼を受けることもあります。1人ずつ順番に行っていたのでは列車に乗り込む時間に間に合わなくなりかねないからです。

( 「勝田区の485ボンネット車最後の勇姿。自走して廃車回送する仕事をこの日が最後の乗務となる大先輩が運転しました。1998.12水戸線新治付近。国分勝之撮影。)

国鉄時代は、当然ながら一対一で一つひとつしっかりと点呼が行われていました。仮に助役が間違ったことを言えば運転士に怒鳴りつけられることもありました。それほど点呼は、真剣な場としてありました。

ですから、複数をいっぺんに点呼するなどということは、乗客の命を預かる者としてあり得ないことだったのです。

JRになって電車区と車掌区が統合され「運輸区」にされた時から、この様な点呼がまかり通る様になりました。

運転士も車掌も、倒れそうになる行路を強制され、事故が起きればその責任を厳しく追及されます。しかし、会社側の責任で行う業務指示の場は、とことんいい加減に扱われているのです。

まずここから変えるべきではないでしょうか?

もし、運転士、車掌として仕事に誇りを持つならば、会社の、あるいは管理者のいい加減さを曖昧にしてはならないと思います。

「変えたいけど、難しい。」と思うのか「難しいけど、変えたい。」と考えるのか。困難に軸を置くか、変えように軸を置くのかの選択の中に、自分自身を生きるかどうかの分岐点があるのでは無いでしょうか?

民営化と労働組合破壊。私たちが引き継ぐこと。

みなさん雪の中、無事でしたか?お疲れ様でした。

ところでみなさんは、政府の「働き方改革」で、月に4日休ませれば、24時間24日間働かせることができる「高度プロフェッショナル制度」が施行させることを知っていますか?

入管法が緩和され「外国人研修生(労働者)50万人受入れ計画」が進んでいること。外国人労働者100万人になると、労働者の賃金が24%減るという試算があることはどうでしょうか?

死ぬほど働かせながら、賃金は下がります。さてこうした法律は、一体誰に取って都合が良いのでしょうか?

労働者の立場はどんどん悪くなります。低め生きのこり競争をすればするほど、生産性が上がり、利益は出ますが、労働者の労働時間が延びて賃金が下がります。

企業の支配が強くなり「問題社員はウツ病に追い込んでやめさせろ!」とパワハラが横行します。


(動労水戸は、職場の仲間が国鉄分割・民営化で自殺に追い込まれたことに深く怒る青年によって結成された。1986年10月のハンガーストライキ。)

追い込まれた労働者が頼るのは?労働組合が無いとしたら、労働基準監督所ですね。労働基準監督所は、企業の労働基準法違反に対して「逮捕権」がある強力な行政機関です。

しかし、政府はこの労働基準監督所まで「民営化」を進めています。民営化とは企業に任せることです。企業が労働者のために企業を取り締まるはずがありません。

「民営化」は、教育機関である学校にもどんどん進められています。「公設民営化」の学校では、労働組合が排除され100%非正規雇用にされます。


(レトロですみません。1987年3月31日国鉄からJR移行の前日です。動労水戸は「国鉄分割・民営化絶対反対」の行動に立ちました。当時全員20代。国鉄の制服で闘いました。その気持ちは今も変わりません。)


みなさん分かって頂けますか?「民営化」「外注化」による労働組合破壊と100%非正規雇用化はセットなんです。

JRの乗務員制度、全面外注化は過労死と非正規雇用の道なのです。実は労働組合こそ、私たち労働者の生命線なのです。それは次世代の青年や子供たちの生命線でもあります。

動労水戸は、国鉄分割・民営化と闘い抜き、仲間を守ることを労働組合としての生命線にして来ました。

労働者と労働組合の闘いは、定年で終わる訳ではありません。再雇用を拒否されても、解雇されても終わりません。

次世代に通用せず、次世代の力になれない時に終わるのです。


ですから、国鉄分割・民営化に屈することなく生きて来た全ての人の力を、今に通用させなくてはならないのです。

だから今こそ動労水戸にみなさんの力を結集させて頂きたいと心から願います。



本当の職場の代表って何だろう

今日は、東京、関東も雪の予報ですね。大雪の時も、大雨でも、強風でも災害や列車の遅延は付き物ですが、働くみなさん無事でお過ごし下さい。

私たちは、3月のダイヤ改正で、運転士の労働時間が限界を超えて長くなることを伝えて来ました。

職場からは「10年後に生きているのでしょうか?」という青年の声がある一方「今までが楽すぎた。」という発言を平然とする運輸区長がいると報告されています。


(国分勝之撮影)

ところで乗務員の場合、決められた労働時間だけでは済まないのです。

自然災害や事故による列車遅延が、日常茶飯事だからです。

つまり「超過勤務」が必ず発生します。

しかし会社は、労働者に対して勝手に超過勤務を命ずることはできません。

労働基準法第36条で、各事業所ごとに「労働者代表」を選出し、その代表との間で超過勤務を了解する協定を結ぶことを前提にして超過勤務を命ずることができます。


(事故の責任は、運転士に無い!組合員を守り抜いた国鉄時代の動労千葉の闘い。職場のみんなが立ち上がることで守れます。)

職場で過半数の労働者を組織する労働組合があれば、その代表が合意・調印することで会社は残業を命じることができます。

(災害など避けられない理由で、労働基準法第33条が発動された場合を例外としますが、その場合には労働基準監督所への報告の義務があります。)

過半数の労働組合が無い場合、民主的な手続きで、労働者代表(管理者に資格はありません。)を選ばなければならないのです。

JR東日本では、東労組を過半数割れに追い込んで各事業所(運輸区)で職場代表選挙を行い、会社に協力する代表の選出を進めています。

何故かと言えば、労働組合が職場の組合員の意思で協定を結ぶことを拒否すれば、超過勤務を命ずることができなくなるからです。

国鉄時代には、職場や組合事務所に「36協定締結中」あるいは「破棄」の札が下げられていました。つまり、残業拒否は労働者の正当な権利なのです。


(「ボーッと生きてんじゃねーよ!」ってチコちゃんに叱られない?)

ダイヤ改正で進む極限的効率化と拘束時間の延長。在宅休養時間の縮小は、超過勤務によってさらに短縮されます。

「過失」事故があれば、在宅休養時間の過ごし方さえ問題にされます。こうして実は、24時間、365日拘束されることとなります。

それで「今までが楽すぎた」なんて現場長に言わせておいて良いんだろうか?


本当の自由とは、自分に由って立つことです。誇りとは、自分自身を裏切らないことを土台にします。

労働組合は、そうした一人ひとりの自由と誇りをお互いに尊重することで貫く労働者自身の組織です。

だから、本当の職場の代表は、労働組合のリーダーであるべきです。あなた自身がリーダーになって全てを変えませんか?

動労水戸情報634号

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てんこ盛りの過重労働

1月15日、JR水戸支社は2019年3月16日実施予定のダイヤ改正に伴う労働条件を各労組に提案した。3月改正から変更される乗務行路と要員体制が発表されたが、現在と列車体系が基本的に同じ(つまり業務量はかわらない)にもかかわらず、今次ダイ改だけで22名減と驚くべき要員削減だ(下図)。



昨年10月の特急車掌1人乗務化・ワンマン拡大の運用改定時の車掌31名減と合わせると、今年度だけで実に運輸関係だけで実に53名の要員減となる。
 
今次ダイ改で運転士の労働時間(7時間10分)内の実作業時間を表す一日一人平均の労働時間Aの現改比較をみると格段に増加している(図2)。



すでに3月からの乗務行路を見聞きした運転士の間では衝撃が走っているが、提示された乗務行路の特徴は、一行路あたりの乗務する量が格段と増加して「てんこ盛り」状態になっていることだ。当然、拘束時間も伸び、土浦では泊行路18本中10本が、いわきでは泊行路11本中6本が拘束23時間超えとなり、中には24時間を超えるものもある(ちなみに現在は水戸支社内の運転区所で拘束時間が23時間を超える行路は1本もない)。


これでは責任をもって運転できない
また、運転士も人間でありその日一日あたりに列車を運転できる時間には限度というものがある。一日に合計6時間くらいが体力的にも集中できる限度だ(筆者経験上)。この実乗務時間が6時間半を超えるものが土浦では実に全25行路中7つ、勝田でも5つもある。

極端な例としては、勝田の206行路―朝8:23に乗り出し上野往復・小山往復・大津港・高萩23:45着まで普通列車ばかり9時間7分の乗務―や、土浦の64行路―土浦出区して9:30発に始まり品川‐勝田‐上野‐勝田23:45着まですべて普通列車で8時間20分の乗務―など、到底安全に運転できる域を超えている。加えてこうした行路は朝8時前の出勤となっており二徹(泊まり勤務が二つ続く)の二徹目に組まれている。前日明けで帰り始発で出勤して、これらの行路を正常に乗ることなどできるのか。
 
これらのほかにも安全に運転するためには「あり得ない」行路がいくつも指摘されている。安全に運転できない、つまり行路として「成り立っていない」行路をもとにつくられた行路表・要員体制は机上の空論でしかない。しっかりと運転士の意見を取り入れた安全に運転できる行路をつくるべきだ。


勤務制度改正「多様な働き方」はウソ!?
ところで、3月ダイヤ改正は、昨年改正された新しい乗務員勤務制度が初めて適用されたわけだが、この「制度改正」の趣旨は、育児・介護と仕事を両立するため、あるいは、指導員や当直業務を行う主務職や支社課員などが自分の仕事の一部で乗務するという「多様な働き方の実現」とそのための「効率性の追求」であった。

ところが、今次改正では育児・介護用の行路は、運転士では土浦に1本、勝田に1本のわずか2本だけ、指導員用も主務用も支社用の行路もゼロだ。「多様な働き方」などさっぱり実現されていないのに、運転士行路は安全に運転できないほどのてんこ盛り、19人減の「効率化」=労働強化のみを追求した、まさに会社にとって「いいとこ取り」ではないか。

さも働きやすい環境をつくるかのような甘い言葉の裏で、実は史上最悪の乗務行路を強制するための制度改正だったことは明らかだ。
ライフサイクルは運輸のプロをつくるためというウソ、検修外注化はエルダーの職場を確保するためというウソ、そしてまた乗務員勤務制度の目的もウソだった。社員をだまして「効率化」=労働強化をする会社にどんな将来があるのか。


〈寄せられた意見〉
※()内の数字は行路番号

●我孫子泊は寝る時間が確保できないから土浦で上がりとしていたのに、水戸まで伸ばして、さらに勝田まわしの乗務とはありえない。(土浦75)

●7:55出勤の泊行路、通勤が遠い人は「宵出し」(次の日のために職場に前泊すること。勤務時間には入らない)すると、前日の泊から3泊4日となる。(土浦64)


●朝4時出勤で徒歩で車セまで行き出区、勝田から上野往復した後に、普通列車で上野まで乗務はひどい。土休日、特急が普通に置き換わったらさらにひどい。(勝田201)

●勝田から品川2往復する行路で、1ヤマ帰ってきて、次の乗務まで43分。折り返し準備時間除くと26分しかなく休憩できない。(勝田207)

●勝田から品川2往復する行路のうち、普通列車が入るのは初めて。しかも通勤帯。負担が大きすぎる。(勝田209)

●品川泊で勝田帰った後、さらに高萩往復、明けが13:37 翌日の負担大きい。(勝田222)
        


●内原泊4時半起床で東海回し勝田に帰った後、わずか37分で普通列車で上野、品川回しはあり得ない。(勝田223)

●サラリーマンだから乗れと言われたら乗る。楽したいと言っているんじゃない、ちゃんと仕事したいだけなんだ。(勝田運転士)

●DLの行路を臨時行路とすると、DL乗れる人が予備にいるとは限らず、変番で回すことがさらに増えるし予備要員が食われてしまう。(水郡線運転士)

●棚倉泊から大子、10分で折り返し郡山はきつい。さらに8000番台(1年の1/3くらい運転される臨時列車)あるときには明けが14時を超えるのか。(水郡線310)

●大子泊で始発列車を出区、水戸で5分で折り返して大子に戻るなんて無理。休憩どころかトイレに行く時間もない。(水郡線308)

●拘束時間24時間超える行路は、同じ行路番号の運転士が2人いることになる。連絡ミスは起きないか。時刻表も携帯グッズも2つ必要になる。(いわき106・108・109)

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プロフィール

HN:
動労水戸
性別:
非公開
職業:
鉄道労働者
自己紹介:
【国鉄水戸動力車労働組合】
1986年結成。JR東日本・JR貨物とその関連会社の労働者で組織する労働組合です。

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