動労総連合「外注化出向差止裁判」がありました。

みなさん、暖かさが少しづつ増して梅が綺麗ですね。




(梅にも色んな種類がありますね。)

2月22日に、動労総連合(千葉・水戸・高崎)の組合員の検修外注化に伴う強制出向命令の無効を争っている控訴審が東京高裁で開催されました。

この裁判は、昨年証拠調べも行わず審理を終了しようとした裁判官を忌避(裁判官の交代を要求すること)し中断していていました。その申し立てが棄却され、再開されたものです。

組合側弁護団は、前回の弁論から情勢が変わっていること。何よりも出向させた理由が立証不足であること。エルダー制度が変わり、そもそも出向する目的がなくなっていること。など、重大な理由から審理継続を要求しました。

しかし、裁判長はこれを聞き入れず審理の終結を宣言、判決日を5月10日としたのです。


(十分な審理をせず判決を強行する東京高裁に抗議する動労総連合の組合員)

JRに採用された労働者を本人の同意もなく、外注会社に出向させる。

外注化によって、JR本体の鉄道業務が無くなる。したがって、出向に出された労働者がJRに戻っても、仕事は無くなる。

もし同じ仕事がしたければ、外注会社にいるしかなくなる。こうして「本人希望」で外注会社にいるしかなくなるのです。つまり、転籍の道が敷かれています。

この裁判は、組合員に対する強制出向を無効とすることを求めるばかりでなく、検修・構内外注化の違法性を争っています。さらに運転部門の全面外注化に突き進もうとする会社にブレーキをかけてきました。


(動労水戸から高野交渉部長。土浦の構内運転士の曲山さんも参加しました。)

外注化された職場では車両の衝突やポイント割り出しなど重大な事故が連発しています。

外注会社では、教育や経験の蓄積も無く、技術継承がされていないことが大きな原因のひとつです。外注会社に採用されたプロパー社員も低賃金すぎて長続きしません。

低賃金で、パワハラ支配では仕事に誇りなど持てないのです。アルバイトや非正規雇用労働者の反乱が由々しき問題となっています。

外注化・非正規雇用化の先に私たち労働者の未来も、社会の展望もありません。

働く人々から仕事と生活の場を奪うことで、原発建設が進められました。原発と関連企業で働くことしか、できなくする。すると原発を容認するしか無くなります。

同じことをJRはしています。それまでやってきた仕事を、そのままではできなくする。生活するためには、出向だろうと転籍だろうとしたがうしかなくなるのです。

みなさん。過労や被曝によって命を削られ、奪われながらしか生きられない構造そのものを、逆にぶっ壊す時が来ていると思いませんか?

自分たちの職場代表を選び、みんなの力で奪われているものを取り返しませんか?

動労水戸の組合員と共に闘いましょう。

北海道地震と8年目の「3・11」

8年目の「3・11」(東日本大震災と福島第一原発事故)を前に、昨年9月に続き北海道で震度6弱の地震がありました。

報道では、厳寒の中で多くの帰宅難民が出たとのことでした。もし9月の時のように、電気、ガス、水道などのライフラインが止まったら凍死する人も出たかも知れません。

国鉄の先輩が札幌にいます。解雇されても、組合員に責任を持つ国労の現場役員として国鉄分割・民営化絶対反対の意思を曲げず、和解を拒否して来た人です。


(札幌在住の成田昭雄さん。現在は、動労総連合組合員でもあります。)

成田さんのお話しでは「最初はドカンと蹴りを入れられた様に地面が揺れた。立つことが大変で壁に寄りかかろうとしたら、壁が揺れた。最後には、天井が揺れた。生きた心地はしなかった。」

「前回の教訓があるので、灯りや最低必要なものは枕元に置いてあった。電気が止まらなかったので、何とか大丈夫だ。」とのことで、先ずはひと安心。

人が心を保つために、忘れることも大切なのかも知れません。でも、それを利用して「慣らさせられる」ということもありますね。

苦しい記憶ほど、忘れたくなります。でも、苦しいこと、悲しいことをしっかりと見据え教訓化して実践する。

そう言う強さが、今求められている様に思います。

https://www3.nhk.or.jp/news/html/20190220/k10011820811000.html

8年目の「3・11」を前に、日本原電が東海第二原発の再稼働する方針を関係自治体に伝えました。



誰しもが愚かな選択であり、子供たちの未来を破壊することだと思いながらどうして止めようとしないのでしょうか?

私たちが知る歴史的事実は、国鉄の労働組合が原発建設に対して、地域住民と一緒に反対して闘ったと言うことです。

その時代、原発は簡単に建てられませんでした。実際に建設をあきらめさせたこともあります。

会社も、政府もJRの青年たちが、自分たちの職場ではもちろん、地域住民と一緒に立ち上がることの力とその怖さを知っています。だから「労働組合解体」に全力を集中しているのです。

鉄道労働者がひとつになることは、世界を変えます。韓国でも、鉄道の労働組合が社会を変える原動力になりました。

職場代表選挙に出ます。

2月9日のブログを「本当の職場代表って何だろう」というテーマで出しました。

JR東日本は、東労組を過半数割れに追い込み、職場代表を会社の意のままに動く人に変えようとしています。

各労働組合が、少数になっても組合員を自分たちの枠に囲いこんでいるうちに、営利第一で効率化や外注化がどんどん進められています。

「職場代表」には、労働基準法36条で決められた法定労働時間を越えて労働すること、つまり残業や超過勤務を職場の代表として承認するという大きな役割りがあります。

同時に、その承認に当たって、職場の切実な要求を会社に迫って行く力を持ちます。

※「職場代表」は、JRだけでなくみなさんの全ての職場・事業所で必要です!

実際に動労千葉組合員が、職場代表になったところで大きな改善が進みました。

全て東労組が握っていた時代と違うのは、職場のみんなで自分たちの代表を選べることになったということです。

現在動労水戸組合員は、大子運輸科と勝田車両センターで職場代表に立候補しています。


(昨年10月ストライキ。大子駅前で「動労水戸ブログを見た」東京新聞の記者から取材を受ける木村書記長。ここから新聞の記事になりました。)

大子運輸科では、動労水戸書記長の木村郁夫さんが立候補しました。

国鉄最後の採用者です。運転士を目ざし国鉄に入って5年で、JRに移行。職場と仕事をどんどん無くされました。

詐欺同然の扱いに怒り、動労水戸を仲間と一緒に結成。脱退を拒否し、東海駅の蕎麦屋に配属。負けずに大子運輸科の検修に戻り、さらに最高裁で勝ち現在水郡線運転士です。

「仲間を守るのが労働組合」という言葉は、木村さんの生き方そのものです。


(動労水戸勝田支部長の郡司禎之さん。)

勝田車両センターの郡司さんも、国鉄最後の採用者です。木村さんと同期です。やはり動労水戸をやめなかったために、職場を転々と追われたあげく土浦のベンディンクセンターに長く配属されました。

JR社員でありながら、JRの制服を着たこともなく社員扱いはされませんでした。

ベンディンク事業所が廃止になって、勝田車両センターに配属された時には既に40才を越えていました。

それから息子の様な平成採用者に仕事を学び、今では後輩たちに仕事を教える立場に立っています。苦労したからこそ、人の気持ちが分かるのでとても信頼されています。

勝田車両センターの交番検査C班で、車両技術係として働いています。

私たちが、職場代表選挙に立つのは単に勝つことが目的ではありません。職場のみなさん一人ひとりに、現実を変える力があることを伝えたいからです。

国鉄採用者が、退職金や老後を考えて逃げを打つだけの存在ではないこと。後輩たちに恥ずかしくない生き方を示すこと。

何より後輩たちと笑顔の交わせる明るい職場にしたい。そのために立候補しました。

職場のみなさんの本音の意見をお待ちしています。


労働者はひとつ!職場の声もひとつに。

今日は穏やかな天気ですね。

国分勝之副委員長からの報告が届きました。


昨日、勝田運輸区で運転士をしている私は「速やかな報告、正しい報告がなぜ必要か」というテーマの枠外訓練(座学の講義)を受けた。
講義の内容は「ここ最近『正しい報告ができなかった事象、速やかな報告ができなかった事象』が連続して発生している。」

「会社は、尼崎事故の教訓から国土交通省の通達に基づいて、運転事故や不適切な扱いをしてしまっても懲罰的な処分は行わない。」

「そのかわり原因究明・再発防止のために正しい報告、速やかな報告することをうながしてきた。」


「しかし、正しい報告・速やかな報告がされないと、再発防止できないばかりか、自分のことも守れないし、会社も信用をなくす。そうした影響の大きさを再認識してもらうことがこの訓練の目的」ということだった。

(ED75がひく通称ワムハチ…ワム80000形貨車。水戸近辺の那珂川を渡るのは朝の7時だった。1999年10月シャケ獲りの川舟と。国分勝之撮影)

ひと通り講義が終わったところで、アンケートと称し意見を紙に書いて提出せよということだった。

そこで私が口火を切った。

「この訓練をやることでもう2ヶ月も乗務停止になっている運転士が乗務復帰できるようになるのか?」

「なぜ正しい報告ができないのか、懲罰はやらないといっておきながら今でもやってるよね? 2ヶ月も乗務停止にしておくことは懲罰だろう」

「正直に話した以前の例だって3ヶ月も乗務停止されたあげくクビになった。乗務員は誰も納得していない」

(一面のレンゲ畑の中で写真撮りにつきあわせた当時5歳のせがれ。)

続けて別の中堅の運転士が発言した。


「結局会社の自己保身にしか聞こえない。正しい報告・速やかな報告できないと会社の信用が落ちると言うだけ」

「今日の話はこれをやらないと大変なことになるという脅しで、恐怖しか感じない」

「正しい報告・速やかな報告などしないで済むように、どうしたら事故防止ができるかについて何もないではないか」

さらに続けてベテランの車掌が発言。


「事故防止するためにダイヤ改正のときにもいろいろ意見をいう。だけど会社は聞く耳持っていない。もっとお互いに譲り合わないと事故はなくならない」

(冬、日の出のころのオレンジの世界となる。)

ひと通りの講義が終わって大半の時間はこうした火のような怒りの発言が連発した。黙って聞いていればそれで終わってしまう訓練も、ほんの少しきっかけを作るだけでみんなの怒りは堰(せき)を切ったようにあふれ出す。

みんな同じ気持ちなんだと思う。言っても無駄だと思い込まずに、みんなでおかしいことはおかしいと言える職場にしていこう。

動労水戸の被曝労働拒否・常磐線全線開通反対

来月3月11日で、東北大震災そして福島第一原発事故から8周年になります。

直接亡くなられた人や行方不明の人が約2万人と言われ、その後亡くなられた人も大勢います。

一人ひとりに人生があり、誰かの大切な人でした。

空前の災害に、原発事故が重なりました。茨城も被災地でした。ライフラインが止まる中で、動労水戸が何のために闘って来たのか?何を成すべきなのか?

深く問い直す中で、被曝車両K544の検査拒否で被曝問題を職場から闘うことを決断しました。

この闘いは、職場の労働者だけでなく地域住民の支持と共感があって勝利することができました。

しかしそれで終わりではありません。根本には残された命として、亡くなられた人々の命を生きるという思いがあるからです。

つまり「…のために」とか「…しなければならない」という強いられた義務や、自分たちの主張の正当化などという狭い世界を越えて、自分たちは何をするのか?何ができるのか?を考え、決断し闘って来たのです。

(大切な人を亡くした悲しみが、消えることはありません。)

政府とJR東日本は、2020年オリンピックに向けて、2019年度には常磐線を全線開通させると言っています。

3・16ダイヤ改正で、乗務員に対して非人間的な行路が提案されて、職場での不満が高まっています。しかし、さらに常磐線全線開通が目前に迫っています。

問題は、命の問題なのです。子供たちの甲状腺ガンの多発が問題になっていますが、大人はもちろん若い人ほど放射能の影響は大きいのです。しかも、過度のストレスは免疫力を下げます。

特に外部被曝以上に、内部被曝が深刻です。



鼻や口から入る放射能が、体内被曝をもたらし、ガンだけでなく心筋こうそくや白血病など深刻な健康被害をもたらします。


ガン治療の医療が進んでいると言われます。抗がん剤を使うと、ガン細胞の増殖を押さえるために一緒に免疫力も落ちます。そこで感染症にならないために、高度な医療や抗生物質、無菌室などが必要になります。そのためにお金も掛かります。

笑えないことですが、抗がん剤だけならそれで死んでしまうほど「毒」なのです。万能薬なんかではありません。

こうしたことも、自分に降りかからないと他人ごとになります。

仲間を守る労働組合。そのことは、まず動労水戸自身に問われています。



常磐線全線開通による被曝の強制を、他人ごとにしない。そう言う労働組合が今こそ必要ではないでしょうか?

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プロフィール

HN:
動労水戸
性別:
非公開
職業:
鉄道労働者
自己紹介:
【国鉄水戸動力車労働組合】
1986年結成。JR東日本・JR貨物とその関連会社の労働者で組織する労働組合です。

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