動労水戸ブログ
「生きるべきか。死すべきか。」ではなく
みなさんお元気ですか?
昨日は、勝田車両センターの職場代表選挙の開票がありました。結果、動労水戸勝田支部長は当選できませんでした。会社側の候補を抑え、東労組の青年が得票を大きく増やしたことが特徴的でした。過半数を取れた候補がいないので、決戦投票になります。
大子運輸科でも、勝田車両センターでも動労水戸組合員が決戦投票でどういう選択をするかで当選のゆくえが決まります。
会社代表の助役に投票する選択はありませんが、組合員の意見に踏まえ、みんなで決めて行くことになります。
さて今日は、古くから読まれて来たシェークスピアの「ハムレット」のお話から。
(1948年のイギリス映画「ハムレット」・アカデミー賞作品)
ハムレットは、デンマークの王子様ですが、父王を伯父に毒殺された上、母を伯父の妻にされてしまいます。理不尽さに悩み、伯父を憎み、復讐に執念を燃やします。
まず、伯父の側近である臣下を殺害しますが、この人は恋人の父。悩んだ恋人が自殺してしまいます。そのハムレットに復讐を誓う恋人の兄、そしてハムレットを恐れる伯父がつるんで、ハムレットと剣の試合を仕組みます。
ハムレットの恋人の兄には真剣を持たせて、毒を塗ります。ハムレットには切れない剣を持たせる。伯父は、試合に勝てなくてもハムレットを殺せる様に、飲み物に毒を入れる。
その毒を母が飲んで死んでしまう。ハムレットは、試合で名剣士の兄を圧倒します。なので、兄はインターバルの時間に切りかかる。切られてから真剣だと分かったハムレットが怒り、剣を奪って兄を切る。兄は、毒を仕掛けたのが伯父であることを告白し死ぬ。
告白に怒ったハムレットが伯父を刺し殺す。そして、母を思いながら死んでいく。そして、みんな死んでしまった。そう言うストーリーです。
「生きるべきか。死すべきか。それが問題だ。」というのは、悩み抜くハムレットの有名なセリフです。
何だか古くさい話を持ち出してすみませんが、ハムレットが繰り返し演じられて来た訳は、それが昔の話ではないからだと思います。
(国分勝之撮影)
あることに固執して、誰かを憎み、復讐を誓う。ギリギリの精神状態で他人を辱しめることを考え続ける。それが、周りだけでなく自分自身を破滅させて行く。
ハムレット自身は、母思いの優しくまじめな青年なんですが、だからこそ自分が悩んでいることを生死をかけた問題だと思い込んでしまいます。そして他者を死に追い込むだけでなく、自分も死んでいく。
この世界では、正義だとか、人を救うためだとか、理想を大きく掲げながら「大量の殺人」が正当化されて来ました。
まじめな青年ほど、理想と殺人に駆り立てられ利用されて来た歴史です。
では、本当の理想って何だろう。それは、限りある命をお互いの中で生きることではないのか。
結局ハムレットにも親友がいて、彼から「偉大な王になれた人間」として語られることになります。それが、この悲劇の物語の救いになっているのです。
人間の強さが「24時間闘っても倒れない」だとか「修羅場に強い」だとか言われた旧タイブの非人間的時代は終わりにしましょう。
この時代を生きる力、心の回復力は、自分を支えてくれる人がいるかどうかにあるのです。
実はそれは、金や資本が生み出す人間支配からの自由や解放の問題として、シェークスピアの時代から変わらないテーマだった様に思います。
ですから労働組合は、会社や資本の人間支配に対して、お互いを支え会う集団として成長していく中で真に勝利して行くのでは無いでしょうか。
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2019/03/07 Thu.
職場代表選挙の所信表明
みなさんお疲れ様です。
水郡線営業所職場代表選挙の結果、動労水戸の木村書記長は組合員数以上の支持をいただきましたが、残念ながら当選することが出ませんでした。
一方会社側の候補者である助役も過半数には至らず、決戦投票になりました。前回は、得票数すら明らかにしない非民主的な選挙でしたが、抗議して今回は発表されました。
本当の社員代表なら、本来は会社が仕切るのではなく、社員が自治的に管理し選ぶべきでしょう。
(国分勝之撮影)
勝田車両センターでは、今日が最終投票日で結果が出ます。遅ればせながら、動労水戸勝田支部長の所信表明を紹介します。
[立候補No.1 職名:車両技術係 郡司禎之]
今回、職場代表選挙に立候補した、交検C班の郡司禎之です。私は、現場で働く立場に立ち切って、みなさんと力を合わせて勝田車両センターを、働きやすい、安心して働ける職場にしていくために、以下の点を表明します。
1.鉄道の安全・安定輸送を守りましょう
勝田車両センターも団塊の世代を迎え、技術継承の問題が深刻化しています。そんな中3月16日のダイヤ改正では交検の標準数が1名減の16名になろうとしています。
651系の様な古い車両がまだ残る中、E653系は1編成しかない状態で要員も削減され、技術継承していく環境がどんどん削られていってしまいます。
また、技術継承の問題はJRのみならずグループ会社も含め深刻化しています。
業務委託の拡大で、JRの時では考えられない程の短時間で、さらに理解度を無視するような教育体制がその要因の大きな一つでもあります。
車両の検修業務は、鉄道の安全・安定輸送を担う重要な業務です。現場の特徴にあった教育・要員体制づくりができるように要求していきます。
(国分勝之撮影)
2.安心で働きやすい職場環境にして行きましょう
現在社員一人ひとりに業務用タブレットが配付され、様々な資料などが見られることで便利になっている反面、これまで文書で出ていた物などの多くがタブレットで配信される様になっています。
個人がタブレットと向き合う時間が増えることで、対面で誰かと向き合う時間が少なくなっていないでしょうか。
職場の問題点など話し合えているでしょうか。車両センターでの業務を円滑に進める上でコミュニケーションを取ることは、とても重要な役割です。
また、2019年度内に常磐線の全面開通が宣言されていますが、放射能の影響は本当に大丈夫なのか不安に感じている人も多いと思います。
放射線による健康被害を不安視する声から「社員の不安を解消する」という目的で実施していた、健康診断の希望採血についても、昨年から「産業医の判断による」とされています。
みなさんが健康で、そして安心して働ける、風通しの良い環境づくりに尽力します。
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2019/03/06 Wed.
動労総連合賃金引き上げ交渉
昨日は、動労総連合のJR東日本に対する、春闘賃上げ要求の1回目の交渉がありました。
今日の内容は、組合申し入れの組合側主旨説明でした。
動労総連合では、昨年11月の賃金をもとに組合員の生活実態調査アンケートを行い、これに基づいて賃上げ要求をしています。
(国分勝之撮影)
今年の要求は、基準内賃金38000円の賃上げ、55才以上の労働条件改善、エルダーの労働条件改善などです。
組合からの主旨説明で、アンケートでは8割を越える組合員が現在の生活に不満があること。
組合員の要求額は41000円であったこと。
両親の介護などで費用が必要なこと。
職場の多くの若い社員は奨学金の返済があることなどを主張し、会社側に真摯に向き合うよう要求しました。
会社側からは、次回交渉で認識を示すということで、1回目の交渉は終了しました。
(国分勝之撮影)
安全を確保出来ないような効率化、労働の強化とは同じ賃金で今まで以上に働かせることです。
つまり、それだけ賃金が下がっていることを意味し、会社が儲かることになります。
賃金引き上げと効率化は別ではありません。いずれも人らしく生きるための闘いであり、労働組合の大切な課題です。
みんなで頑張りましょう!
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2019/03/05 Tue.
3月ダイヤ改正水戸支社団体交渉(2/27)
みなさんお疲れ様です。
今日は、3月16日のダイヤ改正に向けた水戸支社との2回目団体交渉の冒頭での議論をお知らせします。
2月25日に翌月(3月)の勤務が発表になりました。労働組合との交渉も終わっていないのに、ダイヤ改正後の勤務が何の断りもなくサラリと発表されました。
これは、労働組合の無視であり団体交渉を形だけやることに他なりません。つまり、職場の労働者の意見など聞かなくて良い、ということです。
(国分勝之撮影)
組合:団交も終わってないのにダイ改後 の勤務が発表されているのはなぜか。
会社:「一旦指定した勤務の変更の取り扱い」ではダイヤ改正等で変更もありうるとあるので発表した。勤務確定したわけではない。16日以降は変更することはある。
組合:どうして従来どおり、ダイ改後は変更もありうると書かないのか。
会社:一旦指定した勤務の…は十分周知されていると思ったので今回はそうした。
組合:現場長に聞いたがなぜそう説明しないのか。まだ労働条件が確定していないのに、さも決まったかのような印象を与えている。なし崩しにやるような感じだ。
会社:そうした印象を与えてしまったのは会社の責任であるが、団交でしっかり議論していく。
組合:ここではそうして取りつくろうが、現場はどうするのか。これからでもダイ改後は変更もあるよと一筆出すべきだ。
会社:社員のみなさんの生活設計もあるのでダイ改後の勤務も出させていただいた。
組合:組合無視なのではないか。現場にそう見えるように、わざとしているのではないのか。
会社:社員のみなさんの生活設計に困らないようにと思って…
組合:そう思うならダイ改後は変更もあり得るとはっきり書くべきではないのか。なぜ従来どおりそうしないのか。
会社:そういう主張があったことは受けとめるが、周知はされていると思う。今回はそれで理解されたい。
組合:これまでの慣例からすればダイ改後は変更もあると書いてあった。これまでと違ったことをするなら今回からはそう変えると周知させることが必要。そうやって会社管理側と労働者側の信頼関係が成り立ってきた。どうしてそれを壊そうとするのか。
会社:今回はこれが最適だと思ってやっている。
組合:それは支社の人間はそう言っているだけで、現場では管理者にも周知されていない。これからでも遅くないから変更もあると書くべきだ。
会社:こちらもいろいろ考えてそうしている。主張があったことは受けとめて勉強する。
組合:やらないのか。会社の代表で(団交に)きているのに決められないのか。
会社:いったん持ち帰り判断する。
(国分勝之撮影)
このように、会社が提案したものは決定したものと同じだと言わんばかりです。「ダイ改後は変更することもある」と一筆書くことがそれほど譲れないことなのか。
いみじくも「こちらもいろいろ考えてそうしている」というのは意識的にそうしていることの表れです。絶対に許せません。
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2019/03/04 Mon.
3月1日動労水戸裁判ありました。
動労水戸組合員への運転士登用差別裁判は、2008年12月に最高裁で完全勝利してから既に10年が経ちます。
最高裁の判決を守れという裁判を提訴しなければならないJR東日本の異常さを、みなさんは理解できますか?
動労水戸は、運転士登用だけでなく、JR東日本から受けた昇進・昇格差別。つまり昇進・昇格試験制度が公平・公正でないことをハッキリさせるために、水戸地裁で10年間闘って来ました。
10年間もかかった理由は、会社が昇進・昇格試験の基準を明かにできないできたからです。明らかにするためには「上の、さらに上の判断が必要だ」と、訳の分からない言い訳しかできない。
つまり、裁判官を前にしても誰も責任を取れないことから、ただただ引伸し続けているからです。社員に対しては、コンプライアンス(法令や倫理の遵守)を言いながら、法を無視しているのは会社の側です。
(弁護団からの報告集会)
この裁判は、動労水戸組合員だけでなく、全ての青年の現在と未来をめぐる闘いです。みなさんの応援をお願いします。
同3月1日「日赤病院」に入院している水戸支部の運転士潮田さんのお見舞いに行ってきました。肩の靭帯を痛めて2月18日に手術しました。6週間くらい入院し、リハビリするとのことです。元気でした。
(左から潮田さん、曲山さん、西納さん、木村書記長です。)
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