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交通労働者の誇り、そして仲間。

池袋での悲惨な交通事故に続き、昨日は神戸の路線バスの事故。JRで言うと「エルダー社員」で、最終乗務という話もあります。

高齢化か?病気か?不注意か?原因は分かりませんが、公共交通が大変な危険と隣あわせだと言うこと。日夜、全国いたるところで、交通労働者が命と安全を守り続けていることを一緒に考えるべきだと思います。

観光バスのベテラン運転士に、何が一番大切かを聞いたことがあります。

その人は「何よりも安全確認です。ルームミラーを見て、サイドミラーを見る。そしてさらに目視する。」「運転手によって顔が見られたくないので、ルームミラーの角度を変える人もいるが、絶対にしない。」「もし乗客が立っている時にブレーキをかければ転倒する。」

「小さい子供を抱かずに、ウロウロさせるお母さんもいるが、放さない様にお願いする。」「それでも聞いてくれない場合は、バスを止める。」「そして、バス内で子供さんがケガをすれば、全て私の責任になるから、私は走らないと告げる。」

「会社も、世間も軽く見るようだが、私たちが、命を預かっていることを忘れてはならないし、引いてはならないことがあるのです。」

そう話してくれました。こう言う労働者が、仲間から信頼を集め職場の中心になるのだと感じました。人として軽く無いのです。


  (ちょっと昔の記念写真。勝田車両センターにて。)

さて、昨日はブログを見て下さっているJR社員からのメールが届きましたので、ご紹介させていただきます。
毎日、動労水戸ブログを拝見させて頂いております。

職場の杜撰な環境と先が見えぬ毎日、腰痛、介護、そして…組合に加入してる自分以外の人間のひそひそ話

ライフのメンバー
運転士仲間の心が居なけりゃとっくに潰れてます(泣)
新聞に使って下さい。

昨日、ジョブローテンションの話題が「河童」(という焼き鳥屋)カウンターメンバーで話題に…
究極の言葉でした
オメェの会社は社員も客もナメてんなッ 
まったく、反論できませんでした(泣)



調べましたら「河童」ってひたちなか市の三本指の美味しい焼き鳥居酒屋みたいですね。

労働者や庶民が集い、飲む居酒屋に本音の話や真実があるのかもしれません。

いずれにしても、やはり仲間の存在が支えであると彼も語ってくれています。メールありがとうございました。


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JR東日本5人退職は習志野運輸区でした。

みなさん、昨日勝田車両センターからの話題でお知らせした「平成採用5名退職」は、中野電車区ではなく、習志野運輸区だったと連絡がありましたので訂正いたします。

いずれにしても、尋常でないことは明らかだと思います。

「今までが楽すぎたんだ!」と言って強行された運転士への極限的労働の強制に続いて、運転士・車掌の区分けを名称ごと無くす「ジョブローテーション」発表の衝撃が「もうやっていられない」ところに追い詰めているのではないでしょうか?


  (美しい「立葵」とE657。国分勝之撮影)


ところでみなさん、一昨日に経団連の中西会長が「もはや終身雇用制度は守れない」と発表したことをご存じでしょうか?

https://news.yahoo.co.jp/pickup/6320921

それが何か?と思われるでしょうか。中西会長は日立製作所の会長です。そして、JR東日本の冨田哲郎会長が、副会長の一人です。

つまりこの声明は、日本の主要企業とJR東日本が一致して出しているということです。

ハッキリ言えば、終身雇用など既に崩壊し、非正規雇用がまん延しています。非正規雇用労働者が「働き方改革」で、細切れにされてトリプルジョブをしても追い付かない状況になっています。

しかも、病気になっても、ケガをしても企業も国も何の保証もしない。そう言う社会に急速になっているのです。

経団連が言っているのは、それでもなお「今までが楽すぎた」ということです。まさにJR東日本の現場で言われていることです。

彼らに取って労働者は人間ではなく、人材であり、コマでしかありません。そんな人たちや企業に、自分たちや子供たちの未来を任せておいで良いのか?

問題は、この様に問われていないでしょうか?


  (労働者・乗客・住民を守れ!動労水戸ストライキ)


自分たちが自分たちをどう思っていようとも、企業に取って労働力は商品でしかありません。しかし、労働だけが新しい価値を生み出します。買い叩けば買い叩くほど利潤が上がるのです。

賃金を払うのは企業の恩恵などではありません。黙って、ひれ伏すほど労働者の状態は悪くなるのです。

「今までが楽すぎた」のは、企業経営者の方ではありませんか?労働組合の幹部も楽をして、あぐらをかいてきたのではありませんか?

労働者を食わせられない企業にも、国家にも、あるいはあぐらをかいてきた労働組合幹部や政治家にも、労働者がどんどん見切りをつける時代が来ていると思います。

感覚を研ぎ澄まし、共に自分自身の選択をしよう。信じられる人は誰で、どの労働組合が一緒に時代を切り開けるのか。嘆くのではなく、問題をハッキリさせる時です。

勝田車両センターからの便り

みなさま新緑が美しい季節になりました。辛いこともありますが、植物も精一杯生きています。それを感じられるのは、人間だけです。美しさをいっぱい感じたいですね。

昨日の大子運輸科からの報告に続き、今日は勝田車両センターからのメールを紹介します。


  (勝田車両センター・茨城県ひたちなか市)

お疲れさまです。

昨日職場で耳にした話です。東京の中野運輸区ではジョブローテーションの実施の提案が出てから、これ以上できないと5名ほど退職者が出ているそうです。

詳しい年齢などは不明です。国鉄採用者ではなく、平成一桁採用ではないかとの情報もあります。

その話がキッカケで色々と話になりました。「一度出された提案を無くすってのは難しいんですかね?」と聞かれたので、「職場全体がこんな施策は無理っていう雰囲気になったら、会社との力関係は変わるんじゃないかな」という話をしました。

そして「1人じゃなかなか言えないようなことも周りの人と共有できれば1人の意見じゃなくなるし、そういう声を吸い上げて、どうすれば現場にとって一番良くなるかを考えるのが組合だと思うよ」と話しました。

社友会の話も少ししました。「言いたいこと言えなさそうですよね」と言っていたので「社友会そのものが会社のイエスマンをつくるための組織だからね。ノーと言ったら社友会は強制退会なんてこともあり得るかもね。」と話したら、「そんなところに入るメリット無いですよね」と言ってました。

ジョブローテーションの問題が車両センターでも少しずつ出てきてます。
少しずつでも、こういう話題が広げられればなと思います。



車掌や運転士試験を習得するまで大変な期間を使い、さらに経験を積んで一人前になって行きます。

その青年たちがブラック企業がまん延する時代に、職場を去るという選択は尋常ではないと思います。労働者は物ではなく、生きている。体と心がある。それが悲鳴を上げている。

みんなで逃げる選択もあります。しかし、みんなで踏みとどまり闘う選択もあるのです。「辛いことは半分に、喜びは倍になる」そう言う労働組合を作るのもあなた自身の選択です。

青年たちが職場を越えて考え始めています。みんなであらゆる分断と垣根を越え、自分たち自身の時代を切り開きましょう!


職場に労働組合を取り戻そう!

おはようございます。

今日は、職場からの報告メールを紹介します。

……………………………

ブログに出してもらいましたが、JR東日本の合理化と労働強化についてのジャーナリストの記事は、東労組の青年たちも知っているようです。

職場で「世間ではJR東日本のことが話題にされているようですね」「乗務員の現状を知ってもらうのはいいことですね」との話がありました。

また、社友会に行った人は、インターンシップ研修に行った車掌の死に衝撃を受けていました。

その話の中で、苦しさを共有できない人間関係が根本の問題ではないかと言う話になりました。そして、子供たちのいじめ自殺の問題と根が同じではないかと言う結論になりました。

こうした話から、職場の人間関係をみんなで見直していきたいと感じた次第です。


  (国分勝之、春山 を登る。 職場の後輩と充実の一時。)

また、大子では車掌の定期訓練が始まりました。その中でアルコール検知器が変わるとの話があったようです。

今の息を吹き掛ける物から、ストローで息を吹き込む物になるそうです。話してくれた車掌は「管理が厳しくなりそうですね」と言っていました。

…………………………………………

ジョブローテーションで運転士、車掌の名称を無くし、JR東海の様に運転士が車掌を兼務すれば車掌は要らなくされます。


  (茨城県大子町の袋田の滝を見下ろしたとのことでした。)

先への不安を抱えながら、監視や締め付けだけが一層厳しくされます。悩みや苦しみに対して締め付けと監視で対応するのは、刑務所の発想ではありませんか?

理解してくれる仲間がいれば「苦しみは半分に、喜びは倍になる。」やはりここに労働組合が生きる希望になる原理があると考えます。

いわき合同ユニオンでは、労働組合結成を決断した会社で、また新しい仲間が組合に入りたいと言って来ました。仲間と共に腹を据え直して生きませんか。

http://iwakigodo.blog.shinobi.jp/

「働き方改革」で激変している「働かされ方」

みなさんお元気ですか?

JR東日本だけでなく、JR東海道線でもJR西日本の運転士が800メートルオーバーランしたと報道されました。

JR東日本でも連続して発生しています。

https://search.yahoo.co.jp/amp/s/www3.nhk.or.jp/news/html/20190418/amp/k10011887841000.html%3Fusqp%3Dmq331AQQCAEoAZgBmuPut7yAuNnyAQ%253D%253D

JR東海(新幹線)では、運転士と車掌の兼務が既に導入されているとのことです。
これも「多様な働き方」と言うのでしょうか?仕事の軽視でしかありません。

3月ダイヤ改正で強行されたJR東日本の「乗務員の新たな勤務制度」そして来年4月からの「ジョブローテーション」の背景に、安倍政権が推し進めて来た「働き方改革」があることを訴えて来ました。

4月1日の「働き方改革関連法」の施行から、「働かされ方」が激変している事実をしっかり見るべきだと考えます。

今回いわき合同ユニオンの組合員になった労働者も、核心には「働き方改革」問題があります。
http://iwakigodo.blog.shinobi.jp/


  (5月はアヤメの季節ですね。国分勝之撮影)

「働き方改革」は

①正規非正規の格差を無くす。
②残業時間に上限を設ける。
③裁量労働制を拡大する。
④女性が働きやすくする。

ことで生産性があがり、活力ある社会が実現できるというものです。

ところで、邪魔な労働組合をドンドン解体・排除して過労死するまで散々搾り取ったあげくに「上がらない生産性を上げる」とどうなるんでしょうか?

「非正規にも年休や福利厚生を補償しなければならない。そんなことしたらやって行けない。」中小経営者は、非正規雇用をさらに細切れにしています。

ただでさえ人手不足なのに「週3日1日5時間だけ」という貼り紙が、あちらこちらに貼られる様になりました。

経営者は、労働者を細切れで使うしかなくなり、労働者も細切れの仕事ばかりです。ダブルジョブどころかトリプルでも間に合いません。しかも一切の補償無しです。

これが多様な働き方の実態です。正規雇用労働者には、残業時間の上限規制が労働の緩和をもたらすのではなく「タダ働き」が増えるか、いくら働いても裁量労働制で賃金が頭打ちされるだけになります。

実際には「残業時間の上限」でなく「賃金の上限」にされるのです。


  (水郡線にもツツジの季節も近づいています。国分勝之撮影)

国鉄分割民営化以来、市場原理に任せればうまく行くと労働組合を破壊し、公共財産を民営化して企業に払下げて来ました。

市場原理とは、国家の介入や規制も邪魔だとして来たはずです。それが行き詰まって、国家主導で「賃上げ」や「働き方改革」を進めているのです。

それが全く機能しない。人間を軽視し、労働者とその労働を軽視する人格や企業、そして国家が機能停止し始めている。

全てを根本から考え、変える時が来ている時が来ているのではないでしょうか?労働者取り分け青年が、労働組合を取り戻すことが新たな展望を切り開くのだと思います。

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プロフィール

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動労水戸
性別:
非公開
職業:
鉄道労働者
自己紹介:
【国鉄水戸動力車労働組合】
1986年結成。JR東日本・JR貨物とその関連会社の労働者で組織する労働組合です。

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