動労水戸情報596号

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安全破壊の外注化絶対反対!

全ての業務と労働者をJRに戻せ!


続発する重大事故を甘く見るJR・MTSと闘わない労働組合
 
JR水戸支社は3年前にMTSに強制出向させた社員に対し、一部を除いてさらに3年出向を延長する事前通知を9月10日から発令しています。

一方、職場では重大事故が多発しています。指揮命令系統をバラバラにし、業務を理解していない現場管理者が作業を指示している限り、さらなる大事故は避けられません。

JRもMTSも、外注化に賛成してきた組合も、命と安全に関わる鉄道業務の厳しさを目先の利益のために投げ捨てています。
命と安全、生活を守り抜くためには、腹を据えて闘う労働組合が必要なのです。


土浦の構内運転事件は外注化こそが根本原因
 
7月31日、MTS土浦事業所で車両スタッフが構内入換を行うという考えられない重大事件が起こりました。夜勤の運転スタッフがいたのに、管理者が臨時の入換作業を指示しなかったことが原因です。

過去に運転経験があるとはいえ、車両スタッフに入換作業を行わせるなど言語道断です。たとえ免許を所有していても、見習いを経て毎月の定訓を実施していなければ運転してはならないのです。
こんな常識を知らないとすれば管理者として失格ですし、それを承知しながら運転させたとしたら一層重大な問題です。
 
8月28日のMTSとの団交では、会社は「管理者が作業者に具体的な指示を行わなかったことが原因」と釈明しています。
しかし「なぜ管理者が運転スタッフに声をかけなかったのかは不明」「当直への聞き取りでは『まさか運転するとは思わなかった』と言っている」「個人対個人の問題については責められない」などと責任逃れに終始しました。

今回の事件は管理者が的確な指示を出していれば起きなかったはずです。「作業責任者は実作業は行わない」とされているのに、過去に動労水戸のストの際に自ら仕業検査を行おうとしたのもこの管理者でした。
 

外注化の全てが大破産
 
今年2月の勝田車両センターでの脱線事故の後も、MTSは団交で「口頭発注は世間一般的に認められている」「事故になったから発注書はない」と発言しました。定訓の課題にすらしていません。JRは脱線事故の後で安全作業要領から「共同作業」という文言を削除してしまいました。
このように、重大事故が起こっても何も学ばず、3年経っても会社と管理者の責任意識は低下し続けています。


このようなMTSとその管理者の下で、勝田ではプロパー社員の育成を極めて短い期間で次々と一本にしています。経験の蓄積など何もありません。
逆に水戸・大子・土浦では養成が間に合わず、出向者なしでは業務が回らない事態に陥っています。
動労水戸は3年間ずっと団交の場で「こんな計画がうまくいくはずがない」と指摘してきましたが、JRもMTSも何の根拠もなく「うまくいくと考えている」の一点張りです。
こんな無責任な体制のために労働者・乗客の命と安全が脅かされることは断じて許せません。
 

出向解除で仕事奪うな!


このようなデタラメな施策を会社と共に進めている組合の責任も重大です。外注化で業務そのものが委託されているため、出向が解消されれば現在の仕事から外されて余剰人員にされてしまいます。
それを逆手にとり、「今の仕事を続けたいなら出向の延長しかない」「定年まで出向でいれば、そのままエルダーで同じ仕事に就ける」と競争をあおり、外注化に賛成させるという構造です。会社とうまくやろうとする組合幹部が、労働者の不安や怒りを抑えているのです。

出向を解消しJR本体に戻ればそれでいいのでしょうか?外注化は労働者の誇りを奪い、団結を破壊し、労働組合を骨抜きにすることを通して会社幹部の利益だけを追求するためにあります。
 

「絶対反対」で闘い抜く動労総連合・動労水戸に今こそ結集しよう!
 
この攻撃に対し「絶対反対」以外の回答があるでしょうか?會澤組合員が人生をかけて動労水戸に結集した直後、東労組は掲示板に「絶対反対ばかり言ってストライキしているだけでなく、対案を示すべきだ」と私たちを批判する掲示を出しました。百害あって一利なしの施策や提案に対して絶対反対で闘うことに何の問題があるのか?労働組合の対案とは、労働者に外注化を承認させる論理でしかありません。

私たち動労水戸の「外注化粉砕・非正規職撤廃・被曝労働絶対反対」の闘いは、地域の人々や原発・除染労働者から圧倒的に支持されています。鉄道の安全の根本問題を労働組合の課題として闘うことは社会的責任をかけた闘いです。



動労総連合の旗が神奈川・新潟・福島に次々と立ち、JR本体はもとより関連会社の労働者が結集しています。私たちと共に、労働組合運動の新しい時代を切り開きましょう!

(9月15日)

常磐線全線開通絶対反対!8・29いわき集会・デモ



8月29日、いわき市平中央公園にて、「常磐線全線開通絶対反対!帰還と被曝の強制を許さない!8・29いわき行動」を開催しました。

あいにくの雨でしたが、集会・デモ中は小降りとなり、福島・茨城はもとより全国から200余明の労働者・支援者が集まって集会を開催しました。

集会では主催の動労水戸をはじめ、いわき合同ユニオン・NAZENいわきの青年労働者、動労水戸支援共闘の仲間からの発言を受け、福島診療所建設委員会、除染労働者、全国で闘いに取り組む仲間の発言が相次ぎました。

集会後のデモでは、いわき駅前通りから大工町踏切を渡ってJRいわき運輸区前を通過し、JRの職場で働く労働者に向かって、「被曝労働を共に拒否し、動労水戸に結集して立ち上がろう!」と熱烈に訴えました。







8・29いわき行動ビラ(表)

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帰還と被曝の強制を許さない!8.29いわき行動

8月29日(土)いわき市 平中央公園
・午後1時 集会
・午後3時 デモ出発


●楢葉町は、住民に帰還を迫るな

放射線量がいまだに高く、随所にホットスポットがあるのに、安倍政権は9月5日に、楢葉町の避難指示を解除して住民を帰還させようとしている。原発事故をなきものにして、被曝を強制しようとしているのだ。
町の水源である木戸ダムの湖底には高濃度放射性物質が沈んだままだ。国は「飲用水は上澄みの部分なので大丈夫」といい加減なことを言っている。高木経済産業副大臣は、「放射能に対する考え方は人それぞれ。安心と思うかどうかは心の問題」だと言い放った。

(続く)

8・29いわき行動ビラ(裏)

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戦争・原発・非正規雇用 絶対反対!


(続き)
第一原発は今も危険な状態にあり、安心して暮らすことなどできない。近くに病院も、スーパーもない。こんな状況のなかで、楢葉町は「帰町宣言」をするのか。安倍の強引なやり方に追従して、住民に帰還と被曝、家族離散を強いるのか。


●常磐線全線開通=被曝強制を許さない

昨年9月、国は国道6号線を全線開通させた。しかし、放射線量があまりにも高いので、「窓は開けるな。降りるな。バイク・自転車と飲食は禁止!」こんな危険な道路を、なぜ開通したのか。
JR東日本は、安倍の帰還政策の手先になっている。年間5.2㍉シーベルトを超える「放射線管理区域」に匹敵する地域に列車を走らせ、内部被曝も無視し、労働者と住民を被曝させようとしている。JRは連続重大事故でも明らかなように、労働者・住民の命より利益を優先している。それなのに、常磐線では採算を度外視している。
動労水戸は被曝強制を絶対に許さない。JR常磐線の全線開通⇒避難指示解除⇒帰還強制の攻撃に断固反対し、再びストライキに立ち上がる。


●怒りを一つに、団結して闘おう

安倍は福島の現実にフタをして、原発再稼働へと突き進んでいる。
いまだに12万人に及ぶ人々が避難生活を強いられ、県内の「震災関連死」は認定されただけでも1884人、放射能の影響で小児甲状腺がんを発症している子どもはすでに127人と増え続けている。極めて深刻な事態だ。原発の汚染水は漏れ続け、事故は収束の目途すらつかない。それなのに安倍は何の責任も取ろうせず、福島よりも東京オリンピックを優先し、新国立競技場は2000億円もの巨費を投じる。本当に許せない。怒りを一つに、共に団結して闘うときだ!


●ゼネストで、社会を変えよう

安倍の戦争法強行の攻撃に対して、全国で「安倍打倒!」の闘いが巻き起こっている。労働者を使い捨てにする労働者派遣法改悪、残業代ゼロ法、解雇自由化に、労働者の怒りが湧き上がっている。
労働者があらゆる「阻止線」を越えて労働組合をつくり団結して闘えば、戦争をとめ、原発をなくし、社会を変えることができる。労働組合が軸になり、ゼネラルストライキを実現しよう!
8.29いわき集会&デモに、みんなの思いと怒りを集めよう!

動労水戸情報595号

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鉄道業務全面外注化=「第2の分割民営化」狙うJR

JRは全労働者を本体で雇え!


会社の狙いは全業務の外注化・子会社化


7月1日、JR東日本は駅の全面外注化に向け、水戸・千葉・高崎の各鉄道サービス会社の駅業務部門を「JR東日本ステーションサービス」(JESS)に統合し、労働者の転籍と出向替えを開始した。これによってJESSは首都圏7支社の駅業務を請け負うことになった。



JESSは、13年4月に設立されたJR東日本100%出資の子会社だ。さらに、東京・横浜・八王子・大宮の各支社では、検修・構内業務を請け負うJR東日本運輸サービス(JETS)が12年12月に設立されている。JESSもJETSもJR本体業務を請け負うためだけに作られた会社だ。
 
JR東日本は、これまで国鉄分割民営化以来行ってきた保線・電力・信通・建築・機械などに加えて、検修構内・駅・車掌・運転士まですべての鉄道現場を本体から切り離し「金儲け」に徹して行く。本体の枠は限りなく狭くなるのだ。

会社が狙っているのは「第2の分割民営化」=鉄道業務すべての外注化・子会社化だ。他の鉄道会社でも、今年5月27日には相鉄ホールディングスが子会社に出向中の社員207名に対し、労働条件改悪の転籍か、さもなければ早期退職かの選択を迫っている。
 
JRの全面外注化は全社会的に進められている動きと一体だ。「今が良ければ」「自分が関係なければ」と考えているうちに、社会全体が逃げ場のない取り返しのつかないところに追い詰められていく。安倍政権の「戦争法案」同様、他人事だと思っているうちにとんでもない事になる。無関係な人は一人もいないのだ。
 

労働条件最悪のJESS


JESSは、JR本体で雇い止めされた契約社員やグリーンスタッフをより劣悪な労働条件で雇い入れ、各鉄道サービス会社から転籍になったプロパーとJR本体のエルダーを加えて構成される。各鉄道サービス会社は、プロパー社員に対し「JESSへの転籍に応じなければ清掃業務に行くことになる」と恫喝し転籍を強要している。

JESSは昇級が5年目・10年目・15年目の3回しかない。しかも1回の昇給額はわずか月5千~8千円だ。20万円未満で一生働かされることになる。

安倍政権が進める派遣法改悪と一体で、JRは労働者を一生低賃金の非正規雇用におとしいれようとしている。それは日本だけでなく世界中で進められている。世界の労働者と労働組合の共通の課題なのだ。


嘘まみれの業務外注化・強制出向を許さない!


鉄道現場の外注化によって重大事故が止まらなくなっている。14年2月京浜東北線・川崎駅での脱線転覆事故、15年2月勝田車両センター脱線事故、4月山手線・電化柱倒壊事故、東北新幹線・郡山駅架線切断事故など、一歩間違えば死者が出る大事故の連続である。

韓国セウォル号事故や米高速鉄道脱線事故、あるいは中国の客船転覆事故の大惨事にも、規制緩和と外注化・非正規職化の背景がある。外注化は、労働者の協慟性(団結)と仕事への誇りを奪うからだ。

12年10月に検修・構内外注化が強行されてから間もなく3年となり、強制出向の期限が9月末で切れる。JR東日本は、3年前に出向を強制する時には「労働条件も仕事の内容も何も変わらない」と言っていた。しかし、何よりも職場の先輩から後輩への継承性が破壊されている。

しかも、MTSをはじめとする鉄道サービス会社は、鉄道業務を忘れたJR天下り幹部が清掃労働者に偉そうに命令する一方、鉄道業務を担うプロパー社員の教育訓練などまったくできない会社だ。

3年経った今も、教育訓練の体制もなく、指導員も設備もない。労働条件も休日が減らされ、半休制度もない。制服も手袋も安全靴の支給にも差がある。詰所もいまだにJRとMTSの間仕切りもなく、3年間放置している。

それにも関わらず、MTSはプロパーを次々と雇い入れ、促成栽培している。「技術の継承」もウソ、「エルダー社員の雇用の場の確保」もウソだ。誰もがプロパー社員の危うさを感じている。3年の期限を迎える今、何人かがJR本体に戻ればそれで済む事なのだろうか。

動労総連合が提訴した出向無効確認訴訟では、JR側は契約書を隠し続けてきた。そこには「プロパー社員にJRと同等の教育・訓練をしなければならない」「作業責任者は、業務に精通していなければならない」と書かれている。作業責任者に検修・構内経験者はいない。契約自体が嘘なのだ。
 
外注化を直ちに止め、全業務をJR本体の直営にすることが、安全と雇用の破壊を根本から食い止める道だ。
JRは子会社プロパー社員を本体で採用し、65才まで働ける職場を確保せよ!すべてのJRで働く仲間は動労水戸・動労総連合に加入し共に闘いに起とう!


動労総連合出向無効確認訴訟 第12回公判
9月11日(金) 
東京地裁 第527号法廷

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プロフィール

HN:
動労水戸
性別:
非公開
職業:
鉄道労働者
自己紹介:
【国鉄水戸動力車労働組合】
1986年結成。JR東日本・JR貨物とその関連会社の労働者で組織する労働組合です。

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