動労水戸平支部事務所開設1周年&いわき合同ユニオン結成集会



2月23日、動労水戸平支部支部事務所開設1周年と、新たに合同労組「いわき合同ユニオン」を結成することを記念しての集会を行いました。

当日は組合員はじめ、地元福島・いわきの労働者や農民の方にも参加いただき、大盛況の集会となりました。
 
平支部といわき合同ユニオンは、一昨年の3・11以降、動労水戸として「被曝労働絶対反対」を掲げて闘ってきた地平から、原発労働者をはじめとする被災地の労働者・市民と共に、地域に根差した労働運動を目指してこれからも闘っていく決意です。


いわき合同ユニオン
いわき市小島町3丁目3-1 佐藤ビル 動労水戸平支部事務所内
電話:0246-38-7840
メール:iwakigodo@yahoo.co.jp

動労水戸情報551号

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支社団交で運転士A君の乗務停止問題を追及
会社、鍵の「管理不足」認める

 2月20日、動労水戸は勝田運輸区運転士A君が昨年12月半ばから実に2ヶ月間も乗務停止になっている問題について、水戸支社と団体交渉を行った。団交では、A君が乗務停止されるきっかけとなったデジタル無線機の子機の鍵(※注)を一時紛失したことは「会社側の管理不足だった」(会社回答)ことを認めさせた。しかし、会社はそれを認めつつ、「A君を乗務停止している理由は言えない」「乗務させるかどうかは今後判断する」という極めてふざけた回答に終始した。
 私たちは訴えたい。これはA君だけの問題ではない。鉄道で働く仲間全員の問題だ。団交で明らかにすることもできない「理由」で運転士を2ヶ月間も乗務停止にしているのだ。会社がこうと決めたら何でもありなのか。いったい運転士をなんだと思っているのか!

 乗務停止は運転士への責任転嫁だ
 

 事の発端は、昨年12月8日、乗務を終えたA君は真っ先に鍵を返しに当直に行ったが、受け取る当直がいなかったことから、ジャンパーのポケットにしまいこみ、後に無意識に別の場所に入れてしまい一時的に「紛失」してしまったことに始まる。後日、自分で発見し鍵は返却したが、その報告の「聞き取り」を行うための乗務停止から現在まで2ヶ月間も乗務させられないままとなっているのだ。

 団交ではまず事実関係を明らかにし、長期乗務停止の理由を明らかにせよと迫った。ところが会社は「事実関係は個別のことだから明らかにできない」「理由についても答えられない」と回答した。運転士が2ヶ月間も乗務させられないのは尋常ではない。その理由を聞いても言えないとはどういうことか。
 次に、乗務停止されるきっかけとなった鍵の一時紛失はどうして防げなかったのかについて追及した。この件の前11月25日にも鍵が未回収となることがあったが、そのとき再発防止の対策をきちんとしていたなら防げたはずだ。会社は「11月25日の件は報告されてない。それは良くないことだ」と回答。では(業務用の)携帯電話はどうか。勝田では当直から手渡されるのではなく、乗務員が自分で持ち出し、記帳し、乗務終了したら自分で戻すとされてきたが、別の行路の携帯を持って行ってしまったり、返すのを忘れたりすることが多発していたため、数年前から団交でも追及し、水戸支社は「現場を指導する」と回答していたのだ。ところが、現在に至るもまったく改善されてないのは支社運輸部の責任ではないか。鍵が未回収という事態が起きても報告もしない、その結果対策も立てないから、今回の件も防げなかった。会社がやるべきことをやっていないことで起きた、起こるべくして起きたということだ。この件が発生した責任は会社にあるのではないかと追及すると会社は「管理不足だった」と回答したのだ。
 さらに、今回の件を会社の管理不足が原因と認めるなら、会社はどう責任を取るのか、運転士を乗務停止させて、運転士にだけ責任とらせて終わりにするつもりなのか、それはおかしくないかと追及すると、会社はグウの音も出ず沈黙してしまった。
 もはや事態は明白だ。会社は自ら行うべき鍵の管理を怠り、それが原因で「鍵の一時紛失」という事象が発生したのに、それを鍵の返却をし忘れた運転士に全部責任転嫁しようとしているのだ。こんなことは絶対許すことはできない。

 労働者の誇り否定する会社を絶対許さない

 すべての乗務員の皆さん。すべての労働者の皆さん。今回の問題は、会社が、運転士の乗務労働というものを否定しているということではないか。運転士は誰でも、命をかけて、その存在をかけて、昼夜を問わず、眠かろうが腹が痛かろうが事故だけは決して起こしてはならないと、自分なりに必死になって安全を守ってきたのではないか。誰かが見ていなくても、誰に頼まれるでもなく、そうした運転士がいるからこそ安全な鉄道があるのではないか。それを会社は簡単に乗務停止だのライフサイクル配転だのといって運転士を切り捨てているのだ。かけがえのない運転士をないがしろにし、誇りまで奪おうとする会社のあり方は絶対に許せない。
 そして、これは昨年来闘ってきた検修外注化も同じことだ。検修外注化は検修労働者の否定・切り捨てという問題だ。その先にあるものは、平成採の青年労働者を奴隷のようにいいなりにすることだ。会社の都合でいいように使われモノのように使い捨てにされるようなことは断じて認められない。動労水戸と共に仲間を守るために団結して闘おう!


(※注)現在、常磐線を乗務する乗務員は、運転室のデジタル無線機の子機を使用する際に必要な鍵を乗務のたびに当直助役から渡され、終了時に返却することが行われている。デジタル無線機の子機は、人身事故の際などに運転室を離れても輸送指令と通話できるように設置されたものだが、盗難や悪用防止のために鍵のかかった箱に収容されている。

動労水戸情報550号

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 外注化絶対反対 春季連続闘争に立ち上がろう
 1・31MTS団交 雪害対策の不備を徹底追及

 国鉄分割・民営化と労働組合破壊によって進められてきた「規制緩和・民営化・外注化」は、今や全面破綻を迎えている。昨年4月の関越道バス事故は、国交省による規制緩和が原因だ。12月の中央道笹子トンネル事故は、日本道路公団民営化による営利優先・安全の切り捨てが引き起こした。今年1月のボーイング787の連続重大故障事故は、機体製造の全面外注化によって発生した事故だ。
 私たちの身近なところでも、水戸鉄道サービス(MTS)では昨年の検修外注化を前後して3年連続で転落傷害事故が発生している。MTSもJRもこれを「個人の責任」にしている。責任能力も業務指示体制もない外注会社への丸投げと急速な業務増加が、そこで働く労働者に多大な負担となってしわ寄せされている。それはさらに重大な事故につながっていくのだ。絶対にあいまいにしてはならない。
 MTSはJRの指示の下で出向社員に対して徹底的に屈辱を与え、分断し競争させようとしている。年間休日を5日減らしたり、月額平均5千円の旅費を奪っただけではない。もはやJR社員ではないと、職場駐車場の利用を禁止し自分で確保しろと掲示を始めた。「清掃を主とする会社だから清掃もやらせる」とピンクの制服の採寸も強行しようとしている。
 あげくの果てに、36協定の期限切れを控え、ろくな説明もなしに誰も知らない人間を「従業員代表」にする同意書を集めていることが判明した。強制出向させた上に知らないうちに勝手に労働条件を決めようとしているのだ。一体どこまで労働者をおとしめる気か!そんなことは通用させない。職場の青年たちは、仲間と結束し力強く闘っている。
 動労水戸は外注化の妥結を拒否し、職場の労働者の怒りに踏まえ、JR水戸支社とMTSに対し団交と闘争を重ねてきた。闘いを通じて、やはり外注化に1ミリの利もないどころか、重大事故を招くことが完全に明らかになった。動労水戸は労働者と安全を守るという労働組合の使命において、2・3月、外注化絶対反対の連続闘争に立ち上がることを宣言する!

 現場の混乱は当然の結果

 動労水戸は1月31日、MTSとの5回目の団交を開催した。昨年11月の時点では、現場で起こる問題について、MTSは「現行体制で対応は可能」としていた。これに対しこの間の雪害対策での問題について追及した。
①1月14日の降雪の際、MTSでは雪害対策本部を設置しなかった。この問題について追及すると「予想を超える降雪でJRの対策本部設置が遅れたため設置できなかった」と回答。
②それでは、雪害の際の具体的な業務についてMTS当直は理解しているのかという質問には「メールであらかじめ連絡することによって『心構え』してもらっている」との回答。
③具体的な人の配置や割り振りについても「決めていない。状況によってその場で決める」
④さらに、情報伝達体制についても、「勝田の当直からの連絡でMTS本社、さらに水戸、大子、土浦に伝えられる体制だった」ということも判明。各現場が大混乱するのは当然だ。
⑤MTSの雪害対策マニュアルは昨年12月19日発行になっている。しかし現場に下りてきたのは、年が明けて雪の降る直前のことだった。結果、訓練すら行うことなく雪害対策に当たった現場労働者もいた。加えて、動労水戸とMTSの前回の団交は12月21日。マニュアルの発行日はその2日前のはずだ。しかし、団交の場でも雪害対策の議論をしたにも関わらずマニュアルの話は一切出ていない。マニュアルの発行が12月19日だという主張すら怪しい。
⑥1月14日MTS当直助役が持ち場を離れて融雪灯の点火に行っている。JRからの発注書の受け手がいなくなり、現場に混乱が生じた。それ自体あってはならないことだ。
 10月1日以前は、現場の総力で輸送障害に対応してきた。外注化によって片方の労働者は必死に仕事をこなし、片方はそれを見ているしかない状況になった。これが外注化が生み出した許しがたい現実だ。外注化体制を撤廃させることなしに、この現実を変えることはできない。共に2・3月闘争を闘おう!

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プロフィール

HN:
動労水戸
性別:
非公開
職業:
鉄道労働者
自己紹介:
【国鉄水戸動力車労働組合】
1986年結成。JR東日本・JR貨物とその関連会社の労働者で組織する労働組合です。

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