私たち国鉄水戸動力車労働組合(略称「動労水戸」)は、東日本旅客鉄道株式会社(以下、JR東日本)で常磐線・水戸線・水郡線の運転士と車両メンテナンスをする労働者等で構成される労働組合です。
私たちは1999年9月30日のJCO臨界事故、2011年3月11日の地震と津波によって発生した福島第一原発事故の痛苦な教訓に立って、労働者はもとより乗客と地域住民の命と安全を守ることを労働組合の責務として活動してきました。
東海原発敷地内には、危険な放射性廃棄物が行くあてもなく保管され続けている上、40年使用された東海第二原発を再稼働する計画が進んでいます。絶対安全と言われてきた原発が爆発し、全てを奪われる人々の現実を見た時、老朽化した東海第二原発を再稼働させることなどあってはならないことだと考えます。
こうした中で、昨今開催された動労水戸とJR東日本水戸支社との団体交渉では、原子力災害に対する乗客の避難計画について、全ては自治体任せであり具体的計画は無いという極めて無責任なものでした。
よって、市内在住者である私たちは下記の事項について要望いたします。
1. 東海第二原発について11月27日の運転期限をもって廃炉とするよう働きかけられたい。
2. 原子力災害において避難することなど不可能な東海第二原発30キロ圏自治体として再稼働について地元合意に応じないこと。
3. 旧動燃火災事故・JCO事故に明らかなように、原子力災害は原発事故だけではありません。東海原発に関わる全ての危険箇所を市民に周知するとともに、避難計画を明らかにされたい。
⑤とうてい納得できない「暗黙のルール」
2012年10月に仕業検査が外注化されて以降も、水戸や高萩、草野といった出先での仕業検査は技管(技術管理・JR本体)で実施しています。
私よりも後に技管に来た人間(先輩後輩問わず)が仕業検査に行っているにも関わらず、私は全く仕業検査に行かされないことに疑問を持ち、「なんで自分は仕業検査に行けないんですか?車技(車両技術係)じゃないからですか?」と助役に尋ねると、「う~ん、何とも言えないけど、その辺は…」と。
はっきりとは言わないものの、答えは明確に役職によるものです。
事実、私よりも後に技管に配置された10名はみな車両技術係以上で、そのうち4名は2006年4月以降の入社です。2名は郡山総合車両センターからの人事交流で、勝田車両センターに在籍するのは2年間の社員、1名は交番検査、機動班から構内運転士を経て技管に来た社員で、私よりも入社は早いですが技管経験は私よりも2年ほど短く、何をもって区別しているのか理解できません。残りの3名は仕業検査経験者です。
役職で仕事を振り分けることが全て悪いとは言いませんが、業務経験を無視し、役職でのみ判断するやり方はとても納得がいかないし、業務に精通していようがしていまいが、役職で担務を決めるやり方は許しがたい行為です。
また、過去に人事異動などで運用担当が代わる際も「照沼は車係(車両係)だから運用はやらせられない」と助役が言ったということも聞いています。仕業検査も運用も車係ではダメで、車輪管理だけは車係でも良いという判断も理解できないし、「車輪管理の仕事は車係で十分だ」と言われているようでとても納得がいきません。
明確な決まりによって車両係ではできない業務があるとされているのではなく、暗黙のルールのような感じとなっているのがなおのこと許せません。
⑥試験制度はブラックボックス
私は2009年11月から車輪管理の担当になったため、最初からその業務に携わっていたというわけではありませんが、2009年度の業務研究では、本社発表まで進み優秀賞を受賞しました。
その他にも、CS運動(職場で発生した事象を会議の場で共有し、同じ事象の再発防止を討議する運動)を運営する「CS事務局」を経験することで、安全に対する意識を高めることもでき、自分の経験談を後輩の若手社員に伝えることを通しコミュニケーションを図ったり、異常時には積極的に他の担務の補助に入るなど、役職を超えて日々業務に携わっています。
2010年度から指導職試験を受験し、2010年度、2011年度共に業務知識と一般教養が悪い、作文は2010年度は悪く、2011年度は普通ということを助役から口頭で聞きました。
普段、当たり前に仕事をこなし、出勤遅延も何も無いのに、業務知識が悪いという結果に対し不満もあり、2012年度からは助役から何も言われなければ受験しないとネガティブな考えになってしまい、2013年度は何も言われず締切に間に合わないという結果になりました。
(中略)合格でも不合格でも試験結果の詳細は教えてもらえない、何を基準に合否判定されているかも定かではないといった今の試験制度を見る限り、所属する労働組合で判断していると思います。そう考える理由は、私の動労水戸加入と一体のものとしてあります。
⑦動労水戸と共に闘いを開始
2011年3月11日の東日本大震災によって発生した福島第1原発の事故によって、現在も常磐線は一部区間が不通になっています。
震災から半年間も放置していたK544という車両を、広野駅から勝田車両センターに移送し、必要な検査を実施し、使用すると言った水戸支社の意見に対し、私は現場からの生の声を吸い上げ、JR東労組の支部・地本とも議論していく中で、東労組がいかに現場を考えていない、無責任な労働組合であるかということが分かりました。
放射能という目に見えない物質を相手にするということは、鉄道に例えるならば電気を相手にするようなものです。私は常々会社から、電気は目に見えないものだから感電には十分気を付けるよう指導されてきました。一方、放射能に対しては「国が安全だと言っているから安全なんだ」と、全く説明にならない内容を並べ、検査を強制しようとする会社に対し、労働組合として声を上げることは当然の役割だと思います。
東労組に何の希望も持てなくなっていたところに存在したのが動労水戸でした。組合は違えど、私と同じ意思をもった人間がいること、自分たちの利益よりも現場の労働者の安全を第一に考える動労水戸の考えに共感し、2011年10月10日の動労水戸のK544移送阻止の闘いに参加しました。
東労組からの圧力がかけられることを覚悟のうえ、自分の考えを車両センターの労働者にぶつけました。
その行動に対し、こちらからアクションを起こすまで、東労組の側からは私に何も言うことはできませんでした。
その時「東労組は、本気で組合員のことを考える組合ではない」と悟りました。
その上で、自分の考えと一致する、一緒にやろうと本気になって言ってくれる動労水戸の組合員と共に闘おうと決意し、10月14日に動労水戸に加入しました。
4日の間に、東労組の組合員からは相当説得され、激しい議論をしたこともあります。その議論の中で「動労水戸に入れば、技術管理室にはいられなくなる」「もう試験には受からないと思ったほうがいい」「鉄道人生まだまだ長いんだから、もっと良く考えろ」ということが、組合差別を物語っていると思います。
⑧JRの昇進制度・試験制度そのものを撃つ裁判として
そして、今や、組合差別という問題は、入社2~3年の社員でも感じるほどの問題にまで発展しているのです。
事実、動労水戸に加入した後も、「絶対マイナスしかない」「本気で東労組に戻ることを考えたほうがいい」「動労水戸では試験に受からない」と言われることがあります。それほど、現在の昇進試験制度だけでなく、職場の担務に対しても組合差別があることは明白です。
試験の結果だけでなく、普段の業務態度などを総合的に判断し合否を決めているのであれば、試験結果を詳細に提示するべきだし、納得のいく説明がされるべきだと思います。
試験に合格し、指導職の発令がされても、業務経験が短いことから車両技術係の仕事に充てられないということも多々見てきていますが、それならば何故発令するのか疑問に思います。
総合的に見て、今のJR東日本の昇進試験制度自体に疑問を持つ上、はっきりした基準が無い合否判定には到底納得がいきません。
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